母親の死が原因で声を失ってしまった少年、沙耶原麗太。 父親の単身赴任を機に、母親と二人暮らしをしている少女、平井優子。 僅か小学五年生ながらも孤独に堕ちた少年と、同じく小学五年生の極々平凡な孤独を知らない少女。 相対する二人を軸に、物語が動き出す。
「そばにいて欲しい・・・・・・」 主人公の川村真理は、結婚生活14年、単身赴任10年の生活を送っている 夫の川村雄一郎から、突然離婚話を切り出される。同じホテルマンであり、 夫をベストパートナーと信じていた真理のショックは大きかった。 本当の理由を言わない夫・・・ 事態はとんでもない方向に向っていた。