武田は急な出張で地方に一泊することになった。とりあえず眠れさえすればいいので、ネットでなるべく安いホテルを検索すると、『全自動ホテル』というワードが目に留まった。低料金なのに、高級リゾートホテル並の気分を味わえるという…
ぼくがおかしなユメから目をさますと、へやのようすがかわっていました。 なんだか古くさくなっている上に、ぼくのべんきょう机がなくなっていて、かわりにもう一台ベッドがあります。それに、なぜだか体がおもたく、コシのところがズキンズキンと…
朝、家を出ようとした高木は、妻に呼び止められた。「あなた、せっかく作ったお弁当を忘れないでよ。それから、今日は急に雨が降るかもしれないそうだから、傘を持って行ってね」「ああ」 上の空で返事をし…
(作者註:これはあくまでも架空の世界のお話です) それは、隣の大国の一方的な通告から始まった。「漢字は我が国固有の文化遺産である。しかるに、貴国は我が国に無断でこれを使用している。これは文化の略奪に他ならない。貴国はただちに…
そこは、かなり歴史のある蝋人形館だった。派手さはないが、リアルな人形をそろえている。 その中に、中世ヨーロッパ風の服装をした西洋人の人形があった。ずいぶん昔からあったらしく、いつ頃からあるのか知る者は、もはや誰もいない。 最初に異変に…
女性の化粧ほどではないだろうが、男性にとって毎朝の髭剃りは結構面倒なものである。 タカシの場合、電気カミソリではなかなかスッキリ剃れないため、石鹸を泡立て、安全カミソリを使って剃っている。人によって違うだろうが、毎朝確実に十分以上…
晴れた日の午後。青い空に広がる真っ白な雲の向こうから、それはやって来た。 青と白の二色で構成された空に、ポツリと現れた赤いシミ。それは見る間に大きくなって、広告用の飛行船ほどになった。 しかし、それが飛行船などではないことは、その動きで…
《本日のテレビ授業参観はスペースコロニー第三小学校五年三組です。視聴覚教室で行われた歴史の授業を見てみましょう》 三十名ほどの生徒に向かって、女性の教師がしゃべり始めた。「さて、みなさん。前回までは資料ばかりで少し退屈したでしょう…
学校の帰り道に宇宙人に出会ってしまったぼく。地球から離れ、新しい刺激が待っている宇宙へと飛び出すのだけど・・・。
ある日突然、特殊な能力が開花することがある。ほとんどの場合は子供の頃の話で、急にすごい絵を描いたり、円周率を何十桁も暗記したり、といったことだ。大人になればそんなことはないだろうと、ヒロシは思っていた。 あの日までは…
坂口がマイカー通勤していると言うと、大抵うらやましがられる。 だが、渋滞に巻き込まれたり、油断してバッテリーが上がったり、ガス欠寸前なのに近くにガソリンスタンドがなかったり、ほんのちょっと停めただけなのに駐禁を切られたり、やけに前が空いて…
モニター画面いっぱいに番組のタイトルが映った。『宇宙のグルメショー!』 それに合わせて、軽快なテーマ音楽が流れる。 すぐに画面が…
その天体を最初に見つけたのは、太陽系の外側を回っている自動観測機だった。「警告!警告!太陽系近傍ノ宇宙空間ニテ、正体不明ノ天体ヲ発見。地球ニ接近中…
朝目覚めるなり、中山はため息をついた。なんとか今日一日がんばれば明日は週に一度のお楽しみである、そう自分に言い聞かせ、のそのそとベッドから起き出した…