アイツに気付いてほしいから。 アイツに笑ってほしいから。 アイツを好きでいたいから。 海色の風をこの胸に感じて 約束なんて、要らなかったんだねと 全てをその優しく細めた目で 見つめ返してほしいから。
もし、このフェンスが無かったら 例えば、変わってしまったアイツを 本来のアイツに、連れ戻せるのに 一緒に、笑い合えるのに 約束なんて、いらないのに…
「十年前に戻る。」幼馴染から突然言われた朝実。 仕事も、私生活も何一つ不自由のない親友の恭子が姿を消した。 その日から朝実の不思議な日々がはじまる。 ねぇ恭子。全ての原因は、十年前の「あの」出来事ですか?
ここは九州の片田舎、春のうららを楽しむ三人(匹?)の妖怪たちと、彼らの住み着いた家の嫁さんのお話でございます。創作落語風に仕上げた作品です。