「ねえ、真也。小学校の頃のワンタン事件って覚える?」 「んー? あぁー、あの事件か」 居酒屋の密集した線路下の裏路地で、俺は小学校の時から同級生だった薫と会っていた。
「うー、寒いなぁ」 私は自宅に入ると家の中心に鎮座している七輪に火を入れた。 この家にエアコンなどという高価な暖房器具は無い。あるのはこの年季の入った七輪だけだ。
私のクラスに転校生がやってきた。 「ハーイ、ワタスィのナマエー、ミゲルとイイマスー」 日本語だ。こいつ日本語を喋るぞ。 「ワタスィー、ナンバンからキマシター」
私は丘の上に住んでいる。 左右は高い山、後ろは強く風が吹き付ける切り立った崖。 こんな所に住もうなどと、昔の私だったら思わなかっただろう。 しかし、今の私はここでの暮らしを気に入っている。 なぜなら私にはかけがえのない友人たちができたからだ。
「レディイス、エァンド、ジェントルメン!」 半径100メートル程度の暗闇のドームに、ノリの良さそうな若い男の声が響く。 「今夜もやってきました! ザ・バトルショー! さて、まずは本日の挑戦者の登場だ!」 直後、ドラムロールが鳴り響く。そして一糸乱れず音が止まる。 「棕櫚の箒にまたがる現代の魔女っ子、ハニィィーちゃん!」
私の目の前を魚が泳いでいた。 落ち着け。そんなことがあるわけがない。 目を閉じて深呼吸をする。 そしてそっと目を開けてみる。 いた。幻ではない。 どうしてこうなったんだ。 私は数分前のことを思い出してみる。
紅茶の中に魚が泳いでいた。 落ち着け。そんなことがあるわけがない。 もう一度ティーカップの中を覗き込んでみる。 いた。幻ではない。 どうしてこうなったんだ。 私は数分前のことを思い出してみる。
熱い陽射しが降りしきる中、青年は滴ってくる汗を手の甲でぬぐった。 彼は一人の少女を探していた。 「虹を生む少女」 彼女は虹を内包する不思議な球を無限に生み出すことが出来る。 そう聞いてきたからこそ青年は汗を滝のように流すこともいとわず真夏の入江を歩いていたのだった。
そこは一面真っ黒の世界だった。 都内のマンションの一室。3畳ほどの広さの部屋に装飾品の類はなかった。 あるのは3センチ四方のジグソーパズルのピース。床から壁、天井までもがピースで埋め尽くされている。 ただ一点を除いて。
俺は病院にいた。 女の人が泣き叫ぶ声が聞こえる。 そうか、死んだんだ。と俺は思った。 女の人の声が、俺の耳からいつまでも消えなかった。
月の綺麗な晩、私は児童養護施設の一室に立っていた。 一つだけある窓の下には月の光が降り注いでいる。 そこに少年は座っていた。
俺と悠司は親友だ。 「健治と悠司」と言えば校内でも最強タッグとして名が知られている。 だから街を騒がせている連続殺人犯を、俺達の手で軽く捕まえてやろうなんて思ってしまった。
5章は田舎の小学校の一部物語です。 遠くだったと当時は思ったが今行って 見ると以外に近い、4トンネルを越し て、「里見八犬伝」由来の山、日蓮 ゆかりの山と、あれこれ話題の種に 困らない今も県道の幅、道のりはか はっていません。
作品を読む上での注意。 幕末タイムスリップ捏造ネタです。 史実通りでない箇所が多々ありますので、ご了承下さい。 また、登場人物紹介を読んだ上で、<本編>をお楽しみ下さい。 この作品は2つで1つの作品ですので、<過去編>→<現代編>とお読みください。 あらすじ 京都。古の街と現代の街が融合する不思議な街。いつも通り部活に打ち込むべく剣道場へ。幼馴染の時生(とき)が部活に顔を出さな い事に訝しむ。部活に身が入らない時生(とき)を追いかけ、有名な謂れのある"古の井戸"を一緒に覗き、幕末へタイムスリップ。目覚 めた場所は新徳寺。浪人'sに迫られるも、竹刀で叩き潰す。偶然居合わせた新撰組三番隊隊長・斎藤一と屯所へ。ある出来事をきっかけ に浮かれた気持ちが消え、ある感情が目覚める。