詩庸

 あでやかに濡れる月光が流れて、下弦の畢生と見間違う。糸の調和は、水が溢れるように澄んでいるので、止揚されたものを無血のまま切り裂く。逆をゆくものを誦じることで、底を捕まえることができるのだ。停止せよ、咲き乱れるまで。ひとつずつ掬い上げるように生き急ぐことが、幻の庭に留まっておくために赦された奇跡の業なのだろう。

詩庸

詩庸

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-05-24

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