僕は詩が書けなくなりました

もうすぐ春は終わり、梅雨が来て、夏が来てしまう

赤と黄色のワンピースを着ている
狂った髪の毛を弄んで
ありがとうございました。と涙する

僕が好きなのは
あの清々しい夏の空や
あの騒々しい蝉の声じゃなくて
真っ白な部屋の中で涼む
クーラーの匂いと、恋の物質だった

水色のワンピースを買っていた
真夏の酒飲みの神様は
記憶がなあいんだ。と嘘をつく

本当のことを言うと
あのべとべとした肌の色や
あの大きな包む手は変わってなくて
真っ白な頭の中で気付く
変わってしまったのは、僕なんだと

いつでも不変の自信があった
いつでも僕が壊してしまったんだと

僕は詩が書けなくなりました

僕は詩が書けなくなりました

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-04-30

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