白光

川島 海


薄く濡れている背中で
安心を育てる
ひととき晴れた上野の空の
赤い裾を背骨にひいて

指先がぽうっと暖かくなって
乳白色の川を流れていく

丸め込まれた布団の端から
丸くなった背中の山まで
ぴたりと包み込んで
白い繭になれたら

川下で待つなだらかな朝に
柔らかな肌を曝け出し
駆け抜けた頃を夢に見る

白光

白光

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2020-01-15

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