いざない

この言葉が有機だと、どうすれば証明できる?

空気が凍る中、裂けた皮膚から漏れ出すのは浅慮な雑音ばかりだ。
深く、深く吸い込む。
身体が内側から氷になっていく。
邪魔なものは霜付いて地面に落ちろ。
止まれ。
嘲笑う連中の姿も、自分の弱さも臆病さも後悔も不安も。
今日で止めだ。

少しでも強い光がある方へ、歩く。
例え誘蛾灯だと囁かれても。
自分の目で見るまで。耳で聞くまで。

それが、僕の証明だ。

いざない

いざない

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-01-04

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