【超短編小説】じゅっ

六井 象

 夜中、トイレに起きたら、真っ暗な廊下の真ん中で看護婦さんが、売店のビニール袋を振り回し、人魂を捕まえようとしていた。じゅっ、じゅっ。袋が人魂に触れるたび、そんな音がかすかに聞こえてきた。気づかれぬようそっとトイレに入った。誰の人魂なんだろう、などと考えていたら、何だかおしっこが出なかった。

【超短編小説】じゅっ

【超短編小説】じゅっ

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2019-12-03

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