爆撃

爆撃

重いものを、大事なものを。
上から、下へ、叩きつける。
その音は心の奥まで響く。
それは心臓を突き刺し、ひび割れ、そこから血の湖が縦に割れて新たな心が顔をのぞかせる。
割れて用がなくなった殻は用済みなはずなのに、執念深く、離れない。
爆撃の歴史。
誰が落としたかわからない爆撃の歴史。
一緒、一緒、一緒。
自分、誰か、どれも、すべて、等しく、刻まれる。
その痛みを払おうとすればするほど深くなる。
そうだ、誰かと手をつなごう。
叶うならば。

爆撃

爆撃

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-11-03

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted