絵画

両手でもてるものを愛するしかないと気がつくのは成長だろうか悪徳だろうか、もしもこの腕が、もう少しだけ長ければ、あなたを救う魔法だってかけることができたのにっていつも考えてる。散り椿は緋くまるで季節の喀血であるかのようなのである。お花だって生きてるんだから摘んじゃいけませんって言われてたから摘んだことないけど、あの子のかんざしの紅色は羨ましくて手首を切ってみた、きっとそれも雨になってあの子の髪を染めると思うとうれしいものがある。天使は脱皮をするらしくそこにはただ透明な彫像があった、それを裁断してワンピースを作ってみたの、私あなたのこと愛してますよ。ノースリーブで空を飛びたい。できればその、両の湖の中で。

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  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-09-16

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