埃型の異形

それがニヤリと白い歯をみせて笑ったのをみたら、すぐさまそれを捕獲して、どこか例えばそうだな、燃えるゴミにでも出す方がいい。それは憎しみそのものだ。人に乗り移って人を制御する寄生虫だ。それは憎しみを抱いていて、人類を恨んで疎んでいる。時に人を助けたりするが、批判されることがほとんどだ。そんな世界を愛するわけがない。
これは異形だ、わからないか?けれどどうやってそれが埃か異形か理解するのかって?それは簡単じゃないか。だれにだって、どれが普通でどれが普通でないかなんてわからないんだから。それは異形だ。けれどなんてことのない埃の形をしている。

埃型の異形

埃型の異形

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-09-01

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