輝く星
ちひろ
ふわりふわり
辺りは真っ暗
僕はその中をふわふわ飛んでる
赤い光が見えた
あの赤く丸い星はあの子が住んでる
「あ、あそこの青い星は」
僕がいた青い星は、左端が少し黒くなってた
「なんて綺麗なんだろう」
ふと横に目をやると、キラキラと光り輝く黄色い星が見えた
彼は迷った
あの黄色い星に行けば、もしかすると探していた宝物が手に入るかもしれない
大きな大きな夢
彼が青い星に目線を戻すと、そこには黒い星があった
間に合わなかった
それは、少しずつじわじわと近付いているように見えたけど
もっともっとずっと早く彼のいた星を侵してた
彼の右手にはスティックの先に光り輝く白い星があった
青い星を出る時父が言ったことを思い出した。
「大切なものは戻ってこない。二度とは無い。お前がこの星を救うんだ。」
(彼は星を救うために真っ暗闇を旅した。光り輝く小さな白い星を探して。暗闇には光しか勝てない。体の動かない父は息子を行かせた。「お前にしかこの星は救えない。」彼は忘れてはいけなかった。一瞬ですべてが変わることを。大切なものを。いつもどんな時も。)
輝く星