トイレ

花野 尋


 まっくらでそれはもうまっくらで
電気を点けない自分が悪いのだけど
それはそれで落ち着いて
うすく淡いひかりが、ほんのすこし
ドアのまわりを
線になって四角く縁取った

僕のバリア


 どこかに繋がってそうで
だけど、世界から離された
せまくて窮屈な無敵エリア
この時間だけ、僕は

 一人から独りへ

独りから一人へ


大丈夫
逃げてない


レバーを引いて、水が流れたら
ドアを開けて

ほら、もとどおり

トイレ

トイレ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
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