ラブホテル

花野 尋 作


抱きしめた感触を
心が覚えてるかは、わからない
それでも抱きしめるのは

、、、


見つめ合って
瞳に映るのは
あなたなの?わたしなの?


無表情の部屋
匂いのない
チカチカ点滅する、ライト
二人を惑わす


ぎこちない距離を
アルコールがぐるぐる
血液を流れて
二人をつなげる

ふたりを繋げる



これは嘘じゃない
本当じゃないだけ



鍵をかけたか、気にする
心配性
あなたのことは
それぐらいしか知らない


沈黙を、デタラメな
デタラメな愛でかきけした



静かな暗闇
知らない寝顔
缶ビールを一口

わたしはまたこの人と会うのだろうか



シャワーの音に目が覚めて
朝か昼かもわからない
濡れた髪に目をそらして
歯をみがいた



話すことなんてなにもない
昨日と同じ服を着るだけ
忘れものがないか、たしかめて

最後

ガラスのテーブルにぶつかる
鍵の音が

響いた

ラブホテル

ラブホテル

  • 自由詩
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2019-05-22

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