泣き叫ぶレースカーテン

渡逢 遥

ひとりでいるのに慣れました
ようやくひとりになれました

西日がわたしを睨んだから
わたしはこわくて目を瞑る

定刻が近付きます
低落が始まります

机上で寝転ぶメロンソーダが
死ぬ直前に放った言葉

忘れないでね 忘れないでね

遮光ができます
社交はできません

魂があり 感情がある
正しさが無くなり 確からしさがそこにある

顔色が悪いと言われましても
わたしに色などございません

どこにも行けずにここにいる
なににもなれずにここにいる

夕刻

あなたの誘いを断れませんでした
仕方なくおめかしをして待っています

ひとり

ひとりにしないでください ひとりに
いやです いやです いやです いやです

やっぱりなにも変わらないな

いつもの場所に還りましょう
いつもの位置で笑いましょう

ひらり ひらり

ゆらゆら ひらり

泣き叫ぶレースカーテン

泣き叫ぶレースカーテン

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
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