即興_1

血よ駈けよ ぬかるみのシャンソンよ おまえは瞬間がいつ閃くかを知っているのか 葡萄の端っ切れにも満たない飽食の陰部よ 
 ぼくは明瞭な愛を歌おう ガラクタ ガラクタ ガラクタ と
   引き摺りまわしてやれ 花束 そのもの を疑え
    壊れた肥満人その線と線と線からなるからっぽの膨れたリンゴを滴りながら 
      cccc検眼表の世紀を通って 十一の円環となり
       偽科学!息継ぎを許すな既に凡その平衡器官はグルグルと降り落ちるすべての花粉夫に精製されているのだから

死は創造から死は許しへと橋桁に靴を揃えて両腕をひろげる奇跡の群像よ
 コンクリートの裏から表へ鉄材のヒナゲシ畑へ裏返ってゆく数多の旧階段よ そのはてには監視人が縄を張って願望の死を搦めている
  そしてきみは集会に檸檬の花をまき散らすきみは航海起源の艫を嘲弄する 一体だれが呼ばれ だれが呼ばれなかったか
   死んでいた蛾の眼の無い嘴の様に 想像は瞬間のうちへと閉じられ つねに晒されているのだ

即興_1

即興_1

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2019-03-12

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