プラットホーム

音澤 煙管 作

プラットホーム

向こう側のプラットホームで…

駅のプラットホームで、
涙の人を見て涙した…
とても恥ずかしかった。

お別れの後だったのだろう、
ぼくはある用事で駅に居た時
偶然その女の子を見かけた、
涙する前から眺めて居た。

向こう側のプラットホームの真正面、
真顔がわからないくらいの笑顔で
手を小刻みに振って、
電車が走り去った後に。

暫くは電車の後ろを見つめて、
口は半分開いたまま何か言いたそうに
電車が見えなくなっても、
まだ目は電車を追って居た。

やがて俯き唇に指を添え、
満面の笑みから真顔にもならないまま
くしゃくしゃな顔になって、
大粒の涙がいくつも落ちて居た。

マフラーも涙で色が変わり、
走り去った電車の風で
髪もボサボサになり、
ずっと泣いて居た。

泣き疲れたのか気が済んだのか、
顔を上げ眺めて居たぼくに気がついた
とても驚いた顔で慌てて、
涙を手袋で拭って髪を手でとかして。

ぼくもどうしていいかわからず、
そのまま彼女を見て居るしかなかった
落ち着いたのか正気になったのか、
ぼくにさっきみたいな満面の笑みで。

彼女は深々とお辞儀をして、
ゆっくりと階段を降りて行った
ぼくはそんな彼女の一部始終の
光景を見て涙した…
とても恥ずかしくなった。

彼女は、
今実習生で学校に来ている
教師志望の大学生だったから…

プラットホーム

プラットホーム

何気なく電車を待って居た…

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2019-02-11

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted