平行四辺形を女子は持つ。

平行四辺形を持つ仕方。
教わって
初潮が始まる。
運動場は
雨上がりで光り,
その周囲の
人により独特に
1から数は数えられ,
トラックで人は走る。
走らないワタシは
代わりに廊下を
歩いてる。
重力に従い下る階段は,
電気が薄くて
少し暗い。
放課後のチャイムは
お休みなんだって
いう。

木琴はコロンとして
私の前に立ち塞がる。
問うのは
叩いた体は洗ったのか
ということ。
きちんと裏にも
手を届かせたのか
ということ。
トライアングルは
控えめな金属で,
鉄琴は泣き虫。
だから
何行目か前のこと
繰り返す。
叩いた体は洗った？
きちんと裏にも,
手を届かせた？
トライアングルは
控えめな金属で,
鉄琴は
泣き虫だよ。

トラックを走る
人により独特に,
1から数は数えられる。
靴箱は忘れて
室内履きって言った。
足踏まないで。
靴下見ないで。
廊下は走っても
いけない。
寝転がって
ショーツ見せても,
謎は一歩も動かない。
ミステリー小説に向かないね。
ワタシは世界の
謎になれない。

背もたれがないから,
奥へと転がるリクライニング。
センセイは
お客様って
仰ってくれますか?

噛まないように
アキレス腱に近づく。
イケナイ香りに
酸素が踊る。
校内のライオンは
犬のよう。
骨求めて器用に瞼,
半分こする毛並みが乱れてる。
だから
ブラシで整えてあげる。
大きくなったから。
片付けも
上手になったから。
ソックスには
1ポイント入って,
真っ直ぐ履く
細い足だ。
近づけば
見える真実。
数学みたい。
真理の扉は
靴下に宿る。

先制パンチは
暗幕にした。
無感触は
ボフボフした。
何もないの
なんてヤダ。
懐中電灯を捨て,
耳も唸って重低音,
放送室は震えてる。
習ったオータム。
抱きしめる季節。
手芸部のテクニック。
ワタクシノスカートを
捲るみたいに
入るよ暗幕。
見えやしないの
秘密の息吹は,
埃と待って
トゲトゲしくて。

時計の音が
聞こえるね。
滑らかな
時限爆弾あるみたい。
黒が白に
塗れたと知れば,
物語が始まって
息をするのも
大変になる。

カット忘れた監督
そのままに
次の台詞が始まれば,
回転不足で
舞台が変わる。

とりあえず見つめてみれば
リップ付けずに漏れる息,
熱くなって重たく,
備品の床が割れる。

途中で開始だ。
首に回す,
腕は華奢だよ。

清掃道具を
正したく,
トイレに行ったり
来たり。
玄関を出る。
平行四辺形は持っている。
まだ陽は暖かい。
ハンカチは使い終わった。

見つけて
手を振る友人は
こっちに向かって
サヨナラする。
うん,
サヨウナラ。
また会おうする。

ノートを端折って
3分の2。
まともに使って
3分の1。
何に使ったかは
問題でないの。
今週のテストは
大問3まで。

その定義上,
平行四辺形はぶれない。
習ってトートバッグ。
替えの下着は沢山。

歩いてこう。
バスの時刻は
とても正確だから。

歩いてこう。
バスの時刻は
正確だから。

ちくたく
てくてく。

ちくたく
てくてく。