そっくり

原宿あたりをプラプラ歩いてたらレディガガそっくりの奴がいたwww

似た奴ってかモノマネしてそれなりの格好してっから似てんのは当然なんだけどさ それにしてもそっくりだったよ

ただ残念だって思ったのは 首にカピバラのタトゥを入れてたってことだね それがなかったらパーフェクトだったよwww

そんな偽ガガのわりに やたら人が集まっててざわついてて アタイもそれがきっかけで気が付いたんだよね

本人はただ歩いてるだけで特に何かを披露してるとかなかったんだけどさ 予想を超える人だかりに緊張してたぽかったwww 途中でサングラスまでかけて顔を隠してたからねwww

でもそれがきっかけで周りの奴らが歓声あげっちゃって 指を口に突っ込んで『ヒューヒュー』ならしてる奴がいたり『愛してるよガガ!』とか叫んでる奴までいたwww

そしたら偽ガガ興奮してテンション上がってきたのか よく分かんねぇダンスを披露してきたwww

てかアタイ写メ撮りたかったって今でも後悔してるよ ドライブ中にたまたま寄っただけだったし 買い物とかする予定なんてこれっぽっちもなかったから 免許と財布から出した63円しかポケットに入れてなかったんだよ

それよか通りかかった2人組の70歳くらいの婆さん達も周りに紛れて写メ撮ってて そのくせ撮り終ったら横にいたキャップ被った青年に『誰なのかしらね?』とか聞いてたwww

青年が『ガガですよ』って答えたら『あらそうなの? 有名な方なんでしょう?』って感じになって その後に婆さん同士でぶつぶつ意味不明な事しゃべってたwww

そしたら婆さんがバッグから包み袋ってか和柄模様の紙をだしてきてさ この青年に『孫にあげたいから これにサインもらってきてくれないかしら?』とか言い出しやがって 青年なんてマジかよ?みてぇな顔しながら『え! 僕がですか?』って答えてたよwww

アタイはそれ見て婆さん達に『あれ偽者だよ』って言おうとしたんだけど がっかりさせんのも悪ぃし アタイがここで言わなくてもどうせ孫に見せたらバレるしって思ったから何も言わなかった

そんで青年がしぶしぶだけど ゆっくり偽ガガまで近ずいて行って普通にサイン書いてもらってたwww

もらった本人は恥ずかしいのか下向きながら小走りで婆さん達んとこ戻ってきて 婆さん達なんてすげぇ興奮して喜んでたwww

さすがに青年も偽ガガっての言わなくてさ 婆さん達が一瞬でも喜んでくれてんのならそれでいいかもねってアタイ的にも思ったよ

そんな思いにふけってたら 婆さんが青年にいきなし『ちょっと! これは誰なの!?』ってサインを見せながら怒った感じで言ってんだよね

これ誰って偽ガガだろって思いながらアタイ見てみたらさ なんかサインの横っちょに『たけ君へ』って書かれてて どうやらこれ青年の名前らしいんだよwww

これで一気にテンション下がっちゃってさ 青年なんて逃げるようにその場から去ってったよ

そのあと婆さん達がブツブツ言いながら『たけ君へ』ってとこだけちぎって捨ててたwww

そっくり

そっくり

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-11-04

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