透明な屋上

透明な屋上

   



   



   

  



   



   



 




透明が一番好きだったひとは

屋上に一番近い人だった





屋上は優しかったから





透明を愛したひとに

色を与えたかった

どんな色でもよかった

色という名のつくわたしの気持ちなら






透明なひとは

透明のままに立ち去った





最期にわたしに

色を与えながら






わたしもまた屋上に程近く

透明な屋上は

わたしに優しいのかもしれなかった
   



   



   

  



   



   



 

透明な屋上

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透明な屋上

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-09-17

Copyrighted
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