デルタ・ブルースの夜

デルタ・ブルースの夜

短歌十首。

   



   



   

  



   



   



 

足早のひとの 陰り

誰かが 

置いた 陰り

         一日を信じて




どこからか帰ってきて傷みへともどる

沈めていくコップの底




独りだけで

独りだけではなくて

街の色 落ちて

射光

人々




詩を去って

ひとを去って

詩もひともない静寂の一人を いつかが




「ちょっとだけ家事やって詩だけ書いてくれてたらいいの」

「リルでいいの」




日々

こぼれ

おまえをなくして

遠い遠い遠いむかしさえなくして




好きで 

消えて

歩き疲れて 

歩き疲れることだけが残って




えぐり狂う この路

唐突に目が滲んだデルタ・ブルースの夜




ひとも 

詩も 

尽き

おしまいが近づきます

ただただ好きだったのでした




人生が

降りてくる

祈った

神ではなく 色素の抜けた瞳を
   



   



   

  



   



   



 

デルタ・ブルースの夜

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デルタ・ブルースの夜

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-12

Copyrighted
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