【掌編小説】レモンと恋人

トモコとマリコ(六井 象) 作

 冷蔵庫の中の恋人が、いつの間にかレモンに鍵をかけてしまった。
 これではレモンが絞れない。レモンが絞れないと、冷蔵庫の中の恋人を食べるとき、臭くて困る。
 耳を澄ますと、冷蔵庫の中の恋人が、くすくす笑う声がきこえた。
 あまりに悔しいので、今すぐ残りをみんな食べてやろうかと思ったが、やはりレモンが絞れないと臭くて困るので、よけい悔しくなった。

【掌編小説】レモンと恋人

【掌編小説】レモンと恋人

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2018-07-11

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