生存確認

生存確認

生存確認

私が死のうとしたのはもう一年も前のことだ。

友人から突然の連絡が来た。
それは深夜零時を回った頃の話だ。
私は何かあったのかと不安になったが、内容は「生きてる?」ただその一言だった。
私は「生きていちゃまずいのか」と返してやった。
友人は「生きているならオーケーだ」と指導者みたいな口振りで意気揚々とした。

何度か死のうとした事は何度もあったが、常に死のうとしている訳でもない。
きっかけは突然に訪れるが、最近の私は落ち着いている。
落ち着いている方が怖いと言う人もいるが、私は感情が昂っている時か極端に落ち込んでいる時に死にたくなるのだから、きっと今は大丈夫に違いない。
心配をありがた迷惑に扱うつもりは無いので、心ではありがたいと常々思っている。
けれど君らの人生の貴重な数分を私なんかに裂く必要もないのだぞ、という事だけは言いたい。
しかし私の事を心配なぞする輩がまだ居たなんて思ってもいなかった。
仕方ない、少し、あと少しは君らの為に生きてやろう、私も指導者みたいな口振りで意気揚々とする。

生存確認

生存確認

突然友人から連絡が来たのは深夜零時を回った頃の話だ。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-06-26

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