宿命3

俺は俺を再び越えたい
その為には・・・・どんな毒薬でもどんな体験にでもどんな修行にでも付き合おう
暑いシベリアが待っている
そこでは剣(つるぎ)を持った兵士たちが
互いに互いの背骨を攻撃しあっている
黒い大地よ、よく聞け
俺の言葉を、よく聞け
黒い大地よ、アフリカよ
俺は俺の魔法の言葉を殺した
いい夜だった、俺は剣で俺の奴隷を全員殺した。いい夜だった、本当にいい夜だった。
俺は天をつかみたかった、天上の言葉を。
モーツァルトのような調べを。
俺は俺の分身を殺した。
俺は旅に出た。昔の俺を取り戻しに。

精霊は居なかったのか?
精霊よ、精霊よ、
俺の呪いは誰にも解けぬ。
不気味な黒い渦は俺の体を駆け抜け、空に呪いの十字架を描く。
精霊よ、精霊よ・・・・
俺は俺の呪いを解く。そうしていずれ、あの太陽をも追い抜く。
雷がなんだ。嵐がなんだ。
水の精よ、どうか俺にひとすじの哀れみを・・・

宿命3

宿命3

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-05-24

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