頂上

頂上

山を登っている。なぜかって、それはたずねてはなりません。私という小宇宙を知ってはなりません。
私に北極星の位置を知らせてください。不可思議に思うまま、流れるままに北極星の位置を教えてください。
あそこに広がる浄土の大いなるときめき、憧れ、期待。
それは1人山を登る幻影が創成した、奏でる自然の上昇音階が成せる不思議な御技。
私に教えるのです。この広い空事象のさらに彼方に広がるささやかな微笑を。
世界と私の解脱は、ほんのもう少しの心の模様で起こるのではないか。さあ、私を支えてください。
私のまだ上に少女が雪山を登っている。雪山でのピエロの如き少女の謎めいた無感情性を、どのように私は受け止めればいいのか。
その少女に何かしらの神々しい心の安らぎを感じていた。
心の内なる陰と陽が織り成す人柄で、この世とあの世の境界を生き来できる少女の不可思議な心に、高密度なエネルギーで深められた事象的な真理があった。
少女が内なる宇宙を進化させるように、私も私自身を進化させるのです。その進化は限りなく美しい叙情詞が系譜する5段スコアの整然さがあった。
私の進化を見守る可憐な少女に問いかけた。
「あなたは私を救ってくださるのはなぜですか。」
「あなたには宇宙の神秘を解き明かす、明析な空の事象の解脱で微笑する神の母なる許容性をお持ちでした。」
「私はあなたを信じているのは、心を全て解きほぐす革新性があるからです。悟りの内なる宇宙の優しき安らぎに包まれた御心の教科書を渡すのは、自然界の生成の新たな過程だからです。」
その不思議な御心は森羅万象する、印象的なイデアの神の優美な寄り処は、まさに私の心の中にありました。
私は山に登頂するのです。その少女が登るにつれてみるみる少女から大人への熟れた肉体に変化する。
少女が成長していき可憐な変身を見ることになるなんて、何という感動の情景なのでしょう。
少女は頂上へと登り高くなるにつれてまさに細胞が流麗に進化している。進化する少女の心には清らかさがあり、その過程で神への一つの道筋が伸びて、空の事象に和らいだ心を誕生させた。
私も少女とまた同じように進化しています。不可思議で世界的な大きさを獲得するダビデの勇敢な心となった。
こうも心が広く解放されて、青い山脈の清涼な自然に魅せられていく。神が創成した大いなる心の密度で、自然はゆったりとゆとりを持ち、心の暖かさを保つホメオタシスの安定に満ちていく。
自然はただ平和を愛すように、私も人生で平常心を持って厳しい修練をして、人間の心を磨き上げる道を進む。
私は何も無いのです。そのように整理された自然界の清らかな安らぎに満ちた憧憬のように。
少女は甘い朧気な微睡みに、柔らかな母性の憧憬への儚さで、それは青く可憐な露の結露。
少女と私は進化していき、すっきりとした神のラインを得る優美な色彩の不可思議。
ミステリアス、この心模様はガリレオが星天を拝み天体を初めて発見した時の御心で、神に対して静かでささやかな青き真理を感じた。
歳をとり大きくなれば進化して内なる宇宙を深く知れる。何か神々しい悦楽の中で空へと同化する、優しい少女の内なる宇宙。
私と少女の、さらなる広大なまだ誰も知らない偉大な御影を探す素直な探求心はオデュッセイアそのもの。それは青春のリリシズムに溢れていた。
わかります。その清らかさで、豊かな大地と天との荘厳な相関が成せるこの気高き理想体。
少女は憧れに満ちた表情で私を拝むのです。はっと私に知らせる教会でのマリアは、魂を鎮める鐘の形式で無限に広がっていく水でした。
それは創成期の地球の御姿でした。

私は、今生まれたのか。私は、今死んだのか。その不可思議な叙情が流れるカデンツァ。
そして、山の頂上に到達した。ついに来たのです。その限られた人にしか見れない限られた世界を。
その教会の純朴なみそらに浮かぶマリアの御姿の異様に可憐な神々しさ。
そのすべてが解脱し、この解脱を通じて、宇宙の真理の一部をはるか遠くに悟った。
悟りは世界の全ての知識を知り得た神々の美しい結晶、心の御神体との調和でした。

頂上

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-05-18

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