山頂の十字架

あの頃、山を登っておりました。山は雪に包まれてうっすらとこの世界のみなし児を悲しい情緒に浸らせ、その先にある解脱へのやすらぎを見出した。
広大深遠な宇宙の規模をはかる幼児を計算機にかけたエニグマの真価。
私と宇宙との対話の大きさを推しはかる素晴らしいアイデアがここには成せるのです。
神の詠んだ和歌を何処に隠して自然の大いなる循環へと変化させるのですか。
世界はもう1つの目映い虹がさっと渡っていく夢遊体験に包まれた。そこには天女の1つ1つの確かな期待があった。時間を作り出す神の可憐なラインの飛翔は、一体何を表現するのだろうか。
山頂にそびえる1つの完成された美しい十字架を拝んだ。
この十字架はなぜに、ここで下界に虹が架かる未知なる儚さでたゆたう雲の流れを、慈悲の眼差しで拝むのか。
私の不思議を確かめてはなりません。あなたの美しいカノンの響きの癒しにみそらは広がり、薄らぐ青い抽象絵画の中に1人の修道女が佇んでいた。
この1つの十字架は俗界を戒めたる爽やかな心で天空を浮遊させる、素晴らしき飛行機雲となり躍り気の天性を発揮する。
それを人は、神とのダンスと呼ぶ。
あなたのその佇まいに、静謐なマリア様に祈る慈悲のささやかな純真さがあった。
私に十字架は、人間の厳しい修道の先にある神様の帰依へと想いを馳せるのです。
この私の十字架は不思議な光明を約束された。宇宙の創成期に希望を抱かせた母性の優しい御体の雫。
私の内なる宇宙を教えてください。
私の未知なる修道女よ、心象はユリの可憐さに、1つのマリア様の美しい御心を青空に放りなげ、それが救いの遣伝子となり分解し融合して、修道女の一心は白い雲のたゆたう流れに導かれる。
知っていたのでしょうか。この十字架の美しい心の寄り処は母なる故郷にお帰りしていく。さあ、神の啓示への修練を積むのです。
空が青く十字架は白い雲の悠々たる流れを起こした。夜空にひと際輝く北極星に1つの願いを届けた健気な処女を庇ったのです。
十字架は1つ美しくぽっと発光して、この人間の過去の誤ちを再確認し更生させる、新たな神の道へと己を清めさせて下さい。
一心にお祈りして、私の再誕に向けて新しい時代への宇宙の創成を、ただただ心からお祈りするのです。不思議な解脱が、我が身に起こる宇宙の中での神聖な奇蹟の事象。

私は、こうして再誕するのです。

この暗号には、私の心身の中にある美しい器官への感謝が存在している。この起源を知った新たな修行者の命に流れる遣伝子の意志があった。
解けていく遣伝子の暗号は、私に御言葉を唱える神様による慈悲深き懇願で、この世界をさらに可憐に変化させていった。
私の神経は一つに統合されて暗号は解読されたのです。「ダビデよ、その意志を宇宙に示しなさい。」
そのマリアの全人類的な愛の情念を再確認し、虹を架ける青い創成の心。
私と修道女の約束された清き精神は、この世界と天国を行き来する救いの権化となった。
衆生済度の為に移りゆき変化していくこの世に実存しない乙女の心。
その見知らぬ少女は両手を青空に高く掲げて、喜びを体全体で表現している。
私の夢は叶えられた。
心が再生された満天の星空が輝く天体創成の設形者。
山の上空をさらさらと流れる白い雲が運行した後には、夜空に輝く大星図が現れ、その中に天の川が漂う広大な潮の流れがあった。
私の満ちていく心の潮は感謝に溢れて、まさに神様が教えた1つの流れる水脈があった。
私は、この山を登っている。青き地球の岩肌のきめ細やかさに繊細な感性があるのだとしたら、それはマリアの人類愛なのです。
その修道女は高山の白色に儚く浮かぶ天女の美しい調べを奏でた。
人間描写をする画家の心の内なる地球儀で、周いみそらの地軸を回転させて優雅に目標を達成していく。
子宮の母なる事象に宿る新たなマタイのメッセージに精神が天体移動をする。
私はその意味を考えなくてはなりません。
私に残されたのは何かの意識の解脱ではなかったのか。
その抽象を現実化したのは、全ては神による計らいなのです。
この心理の達成にそれまでの苦労はやっと今報われるのです。
その意味が私にもやっとわかったのです。
そして、もうすでに宇宙は初めからその意味がわかっていたということを。
宇宙の真の解脱が達成される時、私も解脱と融合をし始めて、新たな生命を誕生させた神様の計らいを知った。
この上ない宇宙の箱舟が成せる、限りなく美しい事象の広がりを獲得したと、素直に告示します。
ああ、私は神から確率的に愛されたのです。