静寂に包まれた青い世界

静寂に包まれた青い世界

青い静寂に包まれた遠い世界に来ています。周りは青一色の世界的な浮遊色で空に飛翔している不可思議な現実でした。
これはなんて安らぐ居場所なのでしょう。青き心がはるか遠くの地球への生還を思い出し、宇宙飛行士は安らかに蜃気楼の現象に酔い知れる。これが故郷の遠くおぼろげな意識の漂流的な解脱。なすがままにあるがままに、何もいらない、何にもとらわれない己の5感情報は素敵な未来への無の時空。
青い宇宙に抱かれてじっと一人考えている。この宇宙は暖かく、優しく、穏やかだった。
仏様はこのような宇宙の広大深遠な時空にいて、私をさらなる飛躍にジャンプさせる。静かなる心が平和に憧れて夢を抱かせる。
私は地球の上空を飛翔する宇宙飛行士に変身したのです。明るい未来に向かう若さが漲る宇宙遊泳を、ときめく乙女からプレゼントされる。
ときめく乙女、それは仏様だった。
そして、1人乙女の手が私の手に触れて、そっと抱き包む。なんてやわらかく優しい手なのだ。
この手は仏様の手であり、宇宙の大きさを体現する広々とした美しい手なのです。
宇宙の静寂の中はこんなにも磨き抜かれ洗練し整えられていた。
仏様の手に、私はそっと顔を近寄せてみる。
私が顔を寄せると、仏様の手はそれに呼応して答えて近寄せてくれた。そこには例えようの無い暖かい母性の清らかな精神性があった。
ふんわりと溶けそうな気高い精神性を備えた安らぎを知覚して涙を流した。すると仏様の手はそっと私の涙を優しくぬぐうのです。
仏様の慈愛の精神に守られ、育てられて、成長する。
そして仏様の手が1人の少女の涙を作り出した。
その女の子は清冽な仏様の化身でした。まさに私に良く似てそっくりで、瓜二つの仏様にした女の子でした。
この生き写しの女の子はさっと私を抱きかかえました。なんて暖かく優しい頼れる女の子なのでしょう。私を高い高いと持て遊び空中にふわーっと放り投げた。
これは私の中で眠っていた母性愛への象徴。ああ、何という心の平安なのでしょう。
その少女は私を見て、万感の感情を含んだ表象を顕わにして、母の感情的な優しさに満ちた虹の光を、きらっと宇宙の空間に反転する。
私の内なる素粒子は、御心の千手観音になった。
教えてくれる、宇宙の深遠なる仏様のハーモニー、空想的な青き教えの荘厳な曼陀羅を。
この宇宙の果てしなさの不可思議が私の細胞にスイッチする。こんな仏法の見性をさらけ出し、宇宙に充ちている清らかさが私自身の細胞の中へと実らせ、成熟の果実を届けた。
少女に抱かれる真実の中で、仏様の大らかな精神の慈愛を知るのです。

ああ、抱かれながらゆっくりとスローモーションで御仏のように、私と向き合って見つめ合い、その女性は宇宙空間から青い地球を背後にして両手を広げて降りていく。
私にそっくりなその少女は、ふんわりと地球の上空から降りてきて、寝ている私の体を優しくさらりと抱きました。
少女が私を抱いたのはなぜでしょうか。
少女は優しく問いかけます。「仏様に命じられたままに、そのようにあなたを抱いたのです。」
私を抱いた少女は仏様の化身でした。真実を人間化した姉だったのです。お姉さんと強く抱擁して、二人はこの愛の真実を確かめ合うのです。
この宇宙は細胞の内なるお経。お経をひそやかに唱えながらお姉さんは私を優しく癒していった。
なぜか懐かしく、甘く、うるわしい季節の儚さは現実の白昼夢となった。こんな宇宙的なスケールの大きな心の流れを感じとり、次世代の天国へと私を行かせたのです。ありがとう。

静寂に包まれた青い世界

静寂に包まれた青い世界

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-05-18

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