*星空文庫

和布刈(めかり)の万年茸

草片文庫(くさびらぶんこ) 作

和布刈(めかり)の万年茸

茸短編小説です。PDF縦書きでお読みください。

 門司港駅から、三十分も海沿いに歩くと、関門橋のふもとにくる。そこに小さいながらよく知られた神社がある。和布刈(めかり)神社である。
 和布刈神社は関門海峡に突き出した、九州で最も北に位置する神社である。
 関門海峡は一日七百隻もの船が行き交う国際航路である。潮の流れが一日に四回もかわる難所でもあり、古くは、平家が亡びた壇ノ浦の戦いがよく知られるところである。
 神社の脇には関門橋がそびえたち空を遮っている。
 和布刈神社の隣に小さなお稲荷さんがある。お稲荷さんの後ろには大きな岩がそびえ、古木の枝がお稲荷さんの屋根に覆い被さっている。
 満月の日の夕暮れ時、岩の上から和布刈神社を見下ろす大きな生き物の顔を見たという老人たちの話が伝わっている。
 夜も更けると、対岸の下関の明かりが一晩中まぶしいくらいにきれいに瞬いている中で、海の中から大きな生き物が顔をだし、和布刈神社を見上げていることがあるという話もある。満月の夜だけは、和布刈神社だけが漆黒の闇に包まれているということである。

 和布刈神社の扉が開かれており、関門海峡の流れに反射した満月の光が、扉の奥の奥を照らしだしている。
 火のついた蝋燭が祭壇の前に置かれているが、月の明かりが強く、ただのお飾りにしかすぎない。
 広い板間の真ん中に、赤い座布団に座っている翁が二人、白い座布団に座っている媼(おうな)が二人、四人してなにやら楽しそうに酒を呑んでいる。
 彼らの前には採り立ての若布(わかめ)が皿の上に山盛りになっている。時々彼らは若布をつまんで口に入れた。
 赤いちゃんちゃんこを羽織った、長い髭をたくわえた白髪の老人が盃を傾けた。
 「乙姫殿、久しぶりでございますな、もう八十八年経ちましたな、早いものじゃ」
 着流しの白い着物の裾を少し割って、横座りになっていた、真っ白な髪を長く伸ばした乙姫と呼ばれた老女は、つがれた酒を一気に呑んだ。
 「ほんに、はようございますな、霊(れい)芝(し)さまもお元気のご様子、山の奥のお住まいがさぞ快適なのでございましょう」
 赤い褌をさらけ出して、豪快に酒を呑んでいる老爺が、もう一人の老女(おうな)に言った。
 「卑弥呼さまも、ご健勝のご様子、よいところに居られるのでしょうな」
 「あい、山間のよきところに居をかまえておりまする、恵比寿さまも変わらずお酒がお好きでございますな」
 卑弥呼と呼ばれた老女は、白い着物の赤い帯を少し緩めた。
 「なになに、霊芝さまほどには呑めませぬ。ただ意地汚く飲んでおりますので、たくさん呑むように見えるのでしょうな。霊芝さまはゆったりと、静かに、絶え間なく盃を口にお運びで、呑む量はそれは大したもの、私などかないませぬ」
 そう言われた霊芝は、ひたすら盃を口に運んでいる。
 「この海峡も変わりました。大きな船というものが、一日中行き交うのでございますよ。なんと、幾百もの鉄の船が、右へ、左へと、何処に行くのでございましょう。昔は下関から男たちが木でできた小舟をこいでやっとの思いで、この門司に好いた女子(おなご)に会いに来たものでございます」 
 乙姫は霊芝のさしだした赤い瓢箪の酒を、貝の盃で受けた。
 「そうですのう、海の中は魚がぶつかるような勢いで泳いでいたものですがな。今じゃ、鉄の舟がぶつかって、怪我をしておりまする。なんと、この国を守るはずの鉄の船が、商人の船にぶつかって、損害を負わしたそうな」
 恵比寿は酒をまたあおった。
 「昔はこのうねった海の表面で、小さな舟が武者を乗せ、葉っぱのように揺られながら、互いに弓を引きおうたものでしたな」
 と霊芝が昔の光景を思い出すように言った。
 「そうでございますよ、平清盛は、この和布刈神社によく顔を出し、情けないほど自信のないことをのたまっておりましたの、可愛い武将でございました」
 卑弥呼も昔を懐かしむように言った。
 「はは、卑弥呼殿は弱虫の侍が好きでございましたな」
 「ほほ、そうでございますよ、よくおわかりでございますな、弱い殿御ほど可愛く、この胸の中に入れたくなるのでございますよ」
 「そのふくよかな白い胸の中なら、私が飛び込みたいくらいじゃ」
 恵比寿が卑弥呼の少し乱れた胸元を見た。
 「ほほ、もう、おばあさん、乙姫さまのように、私はしまっておりませぬ。白くぶよぶよと頼りない」
 「いやいや、その柔らかき白いお肌はかなわぬことでございますぞ」
 恵比寿はまたぐーと盃をあけた。
 「山のほうはどうでございますか」
 乙姫が盃をくいとあけると、ほんのりと赤く染まった顔を霊芝にむけた。
 「山のほうも、頭の上をなにやら空を飛ぶ乗り物、飛行機やヘリコプターとかいいましたな、そんなものがいつも飛んで音を残しおりますじゃ。それどころか、身近にまで鉄の車が入り込んでまいりますのじゃ、いやな匂いを撒き散らします」
 「そうそう、そうなのでございますよ、牛や馬が引いた車が、よっこらと我々の住むところまでやってきたのは、ついこのあいだのことと思うておりましたところ、今では、木をなぎ倒して道をつくり、鉄の車がやってまいりますの」
 卑弥呼も相槌を打つ。
 「そういえば、飛行機とヘリコプターを合わせたようなものがアメリカからきましたな」
 「そう、アイノコ、ハーフ、とかいう言葉がはやったことがありますが、まさにそれでしょうな」
 「ふむふむ、今その言葉は禁止ですぞ、ミックスとかいうらしい」
 「それは、なんじゃ、ただの雑種じゃないか」霊芝は長い髭をなでた。
 「恵比寿殿は近頃何を食うておられるかな」
 「そうよの、小魚がまずうなった、海の水に得体の知れないものが混じっておる、仕方なく蛸のやつを喰らっておる。やつらはなかなかの痴れ者じゃ。うまい蟹を選んで喰いおる。だから、まだ味は落ちておらぬ」
 「私の好物の昆布も、味は悪くなっておりまする、仕方のないこと、この海峡の水の色を見てくだされな、昔はもっと、深く底のほうまで見通せたものを」
 乙姫は酒を自分の盃についだ。
 「近頃、原発とかいう電気を作るものが津波で壊れ、放射能とやらが世界中にばらまかされましたな」
 「おーそれじゃったか、からだがぴりぴりすると思っておったんじゃ、空気や水の中にそんなものが入っているんじゃな」
 「昔、電気は雷さまが作ってくださった。ピカーッと怒ってきれいなものじゃった。空気が汚れるようなことはありませなんだ」
 「そうじゃなあ」
 「わしは、樹の汁が好みじゃが、雨露によからぬものが混じるようじゃ。味は確かに悪うなっとりますな」
 「そうなのでございます。私の周りの虫たちもまずうなりました」
 「卑弥呼殿の好物は虫でございましたな、あのような気味の悪いものを喰らうとは、お顔にあわぬ悪食でございますな」
 「ほほほ、そうはっきり申されますな、霊芝殿とて、好みは梅の木の根っこ、あのようなものの何処がよいものか、とんと見当もつきませぬ」
 「それにしても、今の政治家や商売人は無策ですな、教育の貧困じゃ」
 「人を先に考えぬ政治家や商売人は国を滅ぼす」
 「日の丸の赤が燃え尽きて、黒丸になるのもそんなに先ではございませんでしょう」
 「そうです、この地球も怒っておる」
 「たしかに、空気が熱くなり、地球は震えて、赤い顔をして怒っていなさる、怒りは巨大な地震になろうぞ」
 「ほら」
 和布刈神社が揺れた。まだ震度3程度であろうか。
 「台風もきておりますな」
 「台風は空気をきれいにしてくれます。汚れた国には必要でございます」
 

 四人の老人たちは、赤い瓢箪の酒を酌み交わしている。たった一つの瓢箪から、あふれるように酒が湧き出る。
 「さて,どうでございますな、次の酒を呑みませぬか」
 「そうそう、あれが本当の楽しみでございますな乙姫さま」
 乙姫が立ち上がると、和布刈神社の入り口に進み出た。
 月の明かりが乙姫の白髪の顔を照らし出した。うりざね顔に切れ長の目、薄い唇に、つんとした鼻、ふっと、横目で海峡の波を見るその姿からすると、若い頃はさぞ色気の多い女人であったことだろう。
 乙姫が神社の下を見る。
 それが合図かのように鎧姿の男が青い瓢箪を持って現れ、うやうやしく乙姫にささげた。乙姫はそれを受け取ると言った
 「久しぶりなことじゃな、清盛殿」
 「はい、乙姫さま、お久しぶりでございます」
 「他のものは元気かな」
 「一族郎党みな元気に下関の海の底で暮らしておりまする」
 「われもずいぶん久しぶりにこの海にやってまいった、ずいぶん変わったのお」
 「はい」
 「長くおうてないが、帰りにみなの顔を見に参ろうな」
 「それは嬉しいこと、みな喜びまする」
 「それでは後ほど行くことにしよう」
 「はい、お待ちいたしておりそうろう」
 清盛と呼ばれた男は、和布刈神社の海の中に沈んでいった。
 海の中では大きな平家蟹が海底をゆるゆると歩んでいく。

 乙姫は青い瓢箪を抱え、和布刈神社の奥に入った。
 「おお、乙姫殿、青い瓢箪は無事届きましたか」
 霊芝が手をたたいた。
 「清盛殿が届けに来ましたのじゃ」
 「おおや、そりゃ乙姫様に会いたいが一心でござったのじゃろう」
 乙姫は笑いながら、霊芝の前に青い瓢箪を置いた。
 「これが楽しみなのじゃ、八十八年に一度の至福の一瞬じゃ」
 「では、お注ぎいたします」
 乙姫は青い瓢箪の栓をはずすと、みなの盃に酒をついで回った。
 自分の盃にも注ぐと、「恵比寿さま、お願いいたします」と言った
 「そうじゃ、いつにいたすかな」
 「私は十八に戻りとうございますが、いかがでございますな」
 卑弥呼がみなの顔を見た。
 「おお、それはまたどうして」
 「大人になりましてございます」
 「それはよい、前のときは十三とちと若すぎた、もう少し年を経たほうがよい、若い色気は格別じゃ」
 霊芝がうなずいた。恵比寿が言った。
 「では、十八の我らにゆっくりと祝盃じゃ」
 「今年は子年、どうじゃ鼠を呼んで余興をしようじゃないか」
 「それ面白うございます、和布刈の白鼠は天下の利発者、面白い話も聞かれましょう、これ、呼んでくれぬか」
 卑弥呼が神社の狛犬に声をかけた。
 「分かり申してございます。和布刈の白鼠を呼び出しまする」
 天井でゴトゴトと音がすると、一匹の大きな白鼠が顔を出した。
 「お呼びとのこと、何か仰せになることがおありでございましょうや」
 白鼠は四人に声をかけた
 「おお、良く参られた、まずは一献」
 白鼠にも盃が渡され、青い瓢箪から酒が注がれた。
 「これは、稀な酒をいただけますか、ありがたきことにございます」
 白鼠は一気に酒を呑んだ。
 「我々、八十八年に一度の楽しみにて、白鼠殿に一つ面白きことお願いしたい」
 「ははあ、それでは、人より鼠の優れしこと、一つ一つあげまする」
 みなはゆるりと盃をからにした。
 「この世を人はだめにいたしました、鼠はひたすら人が壊した世を元に戻すよう努力いたしております、これから申しますこと、人に聞かせとうございます」
 杯に青い瓢箪から酒がつがれた。
 皆一気に飲み干す。
 白鼠が返答をした。
 「一つ、人はもう退化をはじめております。進化をしておりますのは、鼠だけでございます」
 また、盃をあけた。卑弥呼の胸元がゆるんだ。
 「二つ、鼠は猫や犬のように人の従属にはならず、牛や豚のように食用になることもありませなんだ」
 盃がまた空く。乙姫が足を崩した。
 「鼠は、実験に使われておるではないか」
 霊芝が質した。
 「人ばかりではなく、犬や猫、牛豚たちのために薬をつくる手助けをしておりまする。鼠がいないと新しい薬はつくることができませぬ」
 霊芝がうなずく。
 青い瓢箪から酒がつがれ、みなが呑む。
 「三つ、実験に用いられることにより、鼠のからだの中は人間の体の中より詳しくわかっております、人間は我々のからだの出来事から自分たちのからだを知るのです」
 満たされた杯の酒がなくなる。霊芝の細い二の腕が盛り上がってくる。
 「四つ、鼠はどこででも生きていけまする。野原にも人の家の中にも、川にも海にも仲間はおりまする」
 また、みなが盃をあけた。恵比寿の皺のよった足の脛がしまり、黒い毛が伸びてくる。
 「五つ、鼠はたくさん増えまする。今では人は自分で子供が作れなくなっているようで、山中細胞から卵を作ったなどといっておりまする」
酒が注がれ、盃が口に運ばれる。みなの顔の皺が消え、顔に赤みが差してくる。真っ白だった皆の髪の毛に黒い毛が混じるようになった。
 「六つ、鼠は何でも食べまする。芋も虫も、なにもかも」
盃に酒が注がれた。卑弥呼が片足を立てた。裾がわれ赤い長じゅばんがのぞいた。
 「七つ、鼠は器用でございます」
皆グーッと酒を呑む。乙姫の裾から白い足が伸びている。
 「八つ、鼠のすばしっこさはまねできぬと思いまする」
青い瓢箪から無尽蔵に酒が出てくる。
 「九つ、鼠は子煩悩でございます。上手に子供を大きくします。一度に十五もの子供を育てまする。人のように自分の子どもを殺すなど恐ろしい事はできませぬ」
青い瓢箪をみなに回して、自分で盃に酒をつぐ。
 「十、鼠はすべて共通語でございます、ただ方言が色を添えております」
 鼠は酒をみなの盃に満たした。霊芝の胸元が張り出し、筋肉が盛り上がってくる。
 「十一、鼠には差別はございませぬ、みな平等に暮らしております」
 盃はすぐに空になり、互いに青い瓢箪から酒をついだ。恵比寿の胸に胸毛がふさふさと生えた。
 「十二、鼠は食べ物を残さずきれいにいただくのでございます」
 乙姫が片足を立て、空になった盃を霊芝に差し出した。霊芝が酒をつぐ。
 「十三、鼠は武器などを持ちませんから、戦がありません」
 卑弥呼が反り返って酒を仰いだ拍子に、胸元が大きく開き、大きなふくらみがちらりと見える。四人の髪の毛が真っ黒になった。
 恵比寿のあぐらをかいた股の間から大きく膨らんだ赤い褌が見える。
 「十四、鼠は他人のせいにはいたしませぬ、すべて自分の責任で生きております。人のような責任のなすりあいの醜さはございません」
 霊芝は着物の裾をからめあげると、酒をあおった。赤い褌が前に突き出ている。
 「十五、鼠は地震、津波、噴火、すべて予知することができまする。人にはできませぬ」
 白鼠は、みなの盃に酒をついで回った。四人の黒い髪の毛がつやつやと輝いている。
 「十六、鼠は病気を自分で癒す力が強うございます」
 恵比寿の褌から大きな袋がはみ出してきた。
 「十七、鼠には気の病などはございませぬ」
 霊芝の長い髭も黒くなり、褌からは、黒い陽物が顔を出した。
 乙姫のうりざね顔が白粉もつけぬのに真っ白になり、小さな赤い口から白い歯がのぞく。足はビロードのように白く変わった。
 卑弥呼のからだはふっくらとして、顔もマシュマロのようなふくよかな太平美人にかわった。張りのある足の付け根が輝いている。
 「十八、鼠は化けることができまする」
 白鼠は、くるりと回ると、お小姓になり、笑いながら、乙姫と卑弥呼に駆け寄り、着物を引っ張って裾をあらわにした。二人の女性(にょしょう)の太ももの奥が覗けた。
 「おお、十八じゃ、乙姫殿と卑弥呼殿、美しい、まことに美しい、それに、ほとの若々しくきれいなことよ」
 霊芝も恵比寿も美しい女子(おなご)たちに酔いしれた。
 十八歳の若さにもどった霊芝と恵比寿の赤い褌の脇から、真っ黒な陽物が顔を出した。
 「おほほほほ十八歳の霊芝さまも、恵比寿さまも、逞しいことでございます」
 お小姓はくるりと回ると大白鼠にもどった。
 「さて、ここで、お開きにございます」
 「楽しかったのう」
 「あい、楽しうございました」
 恵比寿の頭が伸びていき、からだも縮んで、陽物がにょきにょきと大きくなると眼があらわれ、口が開き大きな黒鰻に変身した。
 乙姫のうりざね顔が首の中に吸い込まれ、からだもずるずると吸い込まれ、平べったくなると、広がったほとを包み、大きな真っ白な鮑になり、大鰻の背中に吸い付いた。
 卑弥呼の首はからだの中に吸い込まれ、くるっとひっくり返ると、ほとが押し広がってもち上がり大きな口になると、尻の両脇に目鼻ができて、足は手に変わり、手は足と変わると、蝦蟇蛙に変身した。
 霊芝の陽物は大きく広がると、上へ上えと伸びていき、からだはしなびて幹になった。真っ黒な大万年茸になったのである。真っ黒な万年茸は真っ白な蝦蟇の背中にくっついた。
 「さて、次の八十八年後、また集まり楽しもうぞ」
 万年茸が言った。
 「はい、若布を刈って酒を飲みましょう」
 鮑が答えた。
 大白鼠が、
 「お帰りなさりまする」
 と声を張り上げた。
 白い鮑が吸い付いた大きな黒鰻と、大きな黒い万年茸を背中に背負った真っ白な蝦蟇蛙が、和布刈神社から顔を出した。
 「ご案内仕ります」
 狛犬が二人の大男になった。
 海のふちに来ると、黒鰻と鮑は、
 「さらばでござる、さらば」
 と、ぬるりと海に入って沈んでいき、清盛の待つ下関の海底に潜っていった。
 蝦蟇と万年茸も、
 「さらば、さらば」
 と、和布刈の山に向かって飛び跳ね、草の中に消えていった。
 和布刈神社の戸がぎぎぎいという音とともに閉まった。
 狛犬は役目を終え、もとの石の上に戻った。
 すべてを見届けた大きな白鼠は、和布刈神社の屋根裏へと登っていく。
 
 真っ暗闇に包まれていた和布刈神社が、
 ぼーっと今の世に浮きでてきた。


「茸女譚」所収、2017年自費出版 33部 一粒書房

『和布刈(めかり)の万年茸』

『和布刈(めかり)の万年茸』 草片文庫(くさびらぶんこ) 作

関門海峡に面した和布刈神社が暗闇の中に浮かび上がった。中では楽しそうに年老いた男女が二組、酒を酌み交わす。

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • ミステリー
  • 青年向け
更新日
登録日 2018-05-18
Copyrighted

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。