*星空文庫

あなただけの神さま

yo 作

夜中にふらふらしていたところ、ふと、悲しみに満ちた泣き声が聞こえた気がしました。
わたしが見つけたその部屋は真っ暗でした。
わたしの光はすっと部屋を照らします。
「こんばんは」
泣いていた女の子は振り返って誰かを問います。
「私は月の光よ。あなたが泣いていたから...」
すると、女の子は目をまんまるくします。
あのね、そういって口を閉じたり、開いたり、俯いたり、私は女の子を優しく光で包み込み待ちます。
「私の神さまはね、私の心にいらっしゃるのだけれど、パパやママ、友達には神さまが見えないの。だから....」
そういってまた俯き泣き出してしまいます。

「....きっと、あなたの神さまがわたしを導いたのよ。あなただけの神さま。ねえ、目に見えない見えない傷があるとして、あなたは否定したり、バカにしたりしないでしょう」

彼女は俯いたまま頷きます。

「うん」

「私の詩を贈らせてちょうだい」


わたしはみた
みんなと違うもの

悲しさも
喜びも
わたしの泉から汲み取った

わたしの内にあるものを
たったひとりで愛した 」

夜明けが近づきました。
女の子は疲れたのか寝てしまいました
わたしもそっと消えます

『あなただけの神さま』

『あなただけの神さま』 yo 作

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2018-05-16
Copyrighted

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