浜辺

少女が浜辺で母胎の幼児のように丸くまどろむ月夜の静寂な、精神は澄み渡る創造宇宙の妙意。
私の誕生の秘密を教えてくれたのはあなたのその滴るエキス、凝縮した生命の遣伝子は母から子へのバトンを。
そう、広がっていくみそらの彼方、大空の無我の境地に微笑する神の子が誕生する。
まさにあなたは生まれてきて、この世界のためになりました。
この幼児を創造する両親は神々の摂理でどのような生命の配列を並べて誕生を迎えさせようか、そしてこの子はこの世界に何をもたらせましょうと思うのです。その時期待が高なる天使達の合唱が響き渡った。
天使達の清明な合唱が広大な宇宙へと届き伝えられ、太陽と地球の周りを優しく包んで、生きとし生ける人類と動植物を生命の母なる原理へと還らせた。
そして少女は天使達に今生きている生命の存在に感謝して、自分が実存する奇蹟の不可思議を教えられるのです。
少女は手を大きくふわっと広げ振り上げる。天使達は少女の頭上を飛び交いまばゆき姿で神の降臨を示唆し、特別な人間のみが感じれる美しい心で、生命を大空に浮かべて喜び溢れ無邪気に飛びまわっている。
少女は邂逅した心地好さの大輪に逸していく感覚に、自分の存在はこの世界に何をもたらせましょう。
青空に滴る精霊のエキスは聖母マリアの手のひらで変容して微睡み心の空は蓮になっていく。
深遠なる宇宙の鼓動の存在を知らせた少女の躍動する肉体が天使と遊び戯れる。この生まれたばかりの幼児の内なる宇宙は穢れを知らない一途で純粋な結晶でした。
天使が美しい光でこの世界から逸していく、想像を超えていく可憐な飛翔に、少女は体の動きをそっと十字架上に掛けてこの世界の全てを超越し凝縮した微々たる原始の初めの素粒子を見つめて、ふんわりとほころんでいく。
少女の心は異次元へと軽やかに逸脱して循環していきスムーズに流れていく。
何という優雅な天使達が飛び交う流星は人知れない宇宙が創造したラインで、煩悩など全く無い生まれたばかりの胎児の心のように、執着の無い宇宙へと大きく広がり飛翔していく無我の心の身軽さ、やわらかさ、何てスムーズなのでしょう。
心が動き続けて、流れ流されて全く新しい天使の運行を動体化していき、無重力の汚れ無き純粋な神の道に遷化していく。
天使よ、そなたの歌によって、我の心をお助け下さい。さあ、時が来ました。あなた御願いいたします。
ああ、私は天使が可憐に飛翔していく生命の輝きに、生きる道を教えられて、人生の未来への存在性に一筋の光明を与えられた。
天使は少女に対して可憐で溢れんばかりの慈悲を投げかけ、存在を大空に放射していき、神が誕生する夜明けの宇宙を伝道していた。
天使は宇宙が晴れ上がる時空に、生命を逸脱したとてつもなく美しく澄み渡った歌声を聞かせている。
神の御心となり大成していく。この世界から溶けていくように全く澄んでいる。ああ、限りなく澄み渡っている。
感性がはなやぎ星々の爽やかな合唱が響き渡り、大きく飛翔する時空に、やすらぎの波動で優しく広がっていくこの美しい波は癒しそのものでした。
その波動の中に少女は原子を微かにふるわせ、全て意味を無くして分解していき、ほころんで広大な宇宙に小さな破片が漂よっていく。
少女の心は全てが単一となって存在し始めて、それは無の一生を示していた。
もはや心は生命を初めたばかりの原子となり、何も無い逸次元の神の宇宙が誕生していた。
その少女だけに生命の意味をそっと教えます。その時少女は神の原子の動きを微かに感じ初めた。
そうまさに今この世界を超越した神のみぞ知る軌跡を描いているのです。
それは神と少女の存在だけに許された奥ゆかしき深遠なるハーモニーでした。
それは神の原子の感覚、感性、創造、無、存在なのです。
不可思議な天使の飛翔するラインで、少女の原子は秘められた創造を行い生命を復活させた。
この世界はほのぼのと逸脱していく。原子の本当の5感の感覚がみるみると復活されていき、この聖なる夜明けにさあ、神を降臨させたのです。
少女の原子は超脱していき超越した時空を降臨させていく。新しき宇宙のコスモスを創成して今救世主の存在を予告する。

ああ、さーっとまばゆい光が満ちていき、何というそこに救世主の姿が現れたのです。
少女は万物を超越した原子で新しい宇宙を誕生させている。さあ、神の子が誕生したのです、まさにあなたは奇蹟の遣伝子でした。
少女はなんという奇蹟を起こしたのです。この1人の少女は神の子となっている。
その時神は慈悲深くじっと少女を見つめていた。神は少女に微笑した夢の彼方へと飛翔するラインで。
それに対して少女はそっと不可思議な謎めいた微笑をよこした。
少女の無限の創造性は神掛かる原子により、内なる救世主の人格を創造させたのです。