ヒステリック・ホモサピエンス #42

ヒステリック・ホモサピエンス #42


   







   






この星の耐用年数を考えていたら


ワンルームの自転が 冷たい冬に切り替わった。



   







   







「こんばんは。十六次元27時の臨時ニュースです」


何千人目かの新しいアナウンサー  口腔が振動して


突如ピストルを咥えて  自決する。



   







   







昨夜の妄想が  あまりに美しすぎたので


死んだ超新星の粒子が 


二万六千三百四十五回目の自慰の後に  降りてくる。




   







   








「あの忘れがたい身体の中へ    


 確かにたった一度だけ入ったんだ」  


思い返しながら

およそ4億人の僕の精子  生死をともにして 


独り   音 を吐いてみる黄昏の後    謀略放送


第六十四回記念世界大戦ダービーを 観戦する





   







   







30数万年前  塵になった僕は 


「誰か」というマテリアル  に    包囲された  この宇宙 


「君」という概念も潰えて  無限時間の広さに 


永久に怯え続けていく。
   







   

ヒステリック・ホモサピエンス #42

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ヒステリック・ホモサピエンス #42

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-04-24

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