野送り

野送り

   







   





確かに

生きていました


そして まだ

消えゆくように

生きています


幸せでも

不幸せでも

なかったがゆえに


唯一でした


誤りもなく

正しさもなく

  かけがえがなく


夕刻が零れながら


ほんの僅かな音を拾いながら


綺麗かもしれない寂しさを


躊躇しない 私がいました


   







   

野送り

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野送り

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-04-12

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