幻想の子
二次創作物なので、苦手な方はこのまま戻ってください
流行りは再び巡るだなんて
誰が言い出したことだったか
本質は流れてなど往かず
そこに
ここに
留まっている
〇
人は皆
霞の中で生きている
富 権力 大好きなあの子の顔
みんな そこにあるのだろうか
本当は お金は木っ端で
じつは エラい人は狸で
あの子の顔はないのかも
それでいいんだ いつもはね
少年は言った
〇
本質は時折こちらを覗く
染み出すように
あるいは
ささやくように
四つ角で出会うような
寒々しさをたたえて
こちらを覗く
〇
人は皆
鏡の中で生きている
そのことに気付いた時
果たして人は正気でいられるだろうか
本当に
お金は木っ端で
じつは
エラい人は狸で
あの子の顔は
ないのだと
だから、ボクはやってきた
少年はそう言った
〇
本質とは何か
それは誰にも分からない
正確にはわかりようがない
雨に濡れた土の下
そのまた、先の
一番、下に
埋まっているから
〇
人は皆
狭間の中を歩いている
共に有した幻想は
あらゆる人を乗り越え
静止という概念すらない
走り続ける時間の中にある
そして
少年はいつでもそこにいる
カランコロンと音を立て
幻想をかぶって、そこにいる
やあ 久しぶり
少年はそう言った
幻想の子
たまにはこういうのが書きたいなと
少し追加4/1