幻想の子

二次創作物なので、苦手な方はこのまま戻ってください





流行りは再び巡るだなんて
誰が言い出したことだったか
本質は流れてなど往かず
そこに
ここに
留まっている



人は皆
霞の中で生きている

富 権力 大好きなあの子の顔
みんな そこにあるのだろうか

本当は お金は木っ端で
じつは エラい人は狸で
あの子の顔はないのかも

それでいいんだ いつもはね
少年は言った



本質は時折こちらを覗く
染み出すように
あるいは
ささやくように
四つ角で出会うような
寒々しさをたたえて
こちらを覗く



人は皆
鏡の中で生きている

そのことに気付いた時
果たして人は正気でいられるだろうか

本当に
お金は木っ端で
じつは
エラい人は狸で
あの子の顔は
ないのだと

だから、ボクはやってきた
少年はそう言った



本質とは何か
それは誰にも分からない
正確にはわかりようがない
雨に濡れた土の下
そのまた、先の
一番、下に
埋まっているから



人は皆
狭間の中を歩いている

共に有した幻想は
あらゆる人を乗り越え
静止という概念すらない
走り続ける時間の中にある

そして
少年はいつでもそこにいる

カランコロンと音を立て
幻想をかぶって、そこにいる

やあ 久しぶり
少年はそう言った

幻想の子

たまにはこういうのが書きたいなと
少し追加4/1

幻想の子

鬼太郎6期によせて。どうしても書きたくて書いてしまったもの。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-04-01

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

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