削ぎ落として

これも全て わたしの妄想だったのなら

これが全部 空想の世界だったのなら

それほど楽になれる道はない

でも いくら確認しても 現実で

今でも 時々 あなたが夢の中まで追いかけてくる

会いたい 

あなたさえいれば きっとわたしは変わっていたでしょう

忘れることなんてできないまま

もう何度涙を流しただろう

これからは これからのわたしの人生で

これほど悲しむことなんてありはしないのだ

これ以上の悲しみを わたしはもう知らない

あなたの顔を最後に見たのは

あの雨の日だ

あなたの綺麗な瞳の光が失われて

あなたの力で閉じることができなくなってしまった

悲しいなんて思ったのは 少し経ってからだった

それくらいの重みを抱えていたんだ

それでも あなたはまだ生きている

いなくなったわけじゃない

あなたはいつだってわたしの希望

あなたはいつまでもわたしの希望

あなたはいつでもわたしの希望

削ぎ落として

削ぎ落として

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-03-17

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