HEVEN 2

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ハイド・アンド・シーク

生きていく意味探すこと。許される世界だろうか?手術の前に真っ暗な世界に問うてみた。
まあ、答えなんか帰ってこない。深呼吸して手術室に向かった。
ゆっくりと「和也」その名前を読んでみる。そういうだけしか今の私にはできない。こんな弱い私を支えてくれたのは和也であろう。手術台に乗った。
ゆっくり麻酔が入ってくる。
___今日、昼頃東京都立川市で歩行者と大型トラックが衝突する事件が______
ニュースの声で目が覚めた。だんだんはっきりと声が聞こえてきた。
目を開いてみるとそこには少し前に見ていたきれいな世界があった。見えなくなったあの日に涙なんて枯れてしまったはずなのに。人間は希望を見つけると涙がでるらしい。ナースコールを押してみる。和也がいない。まだ着ていないのかな・・?
__トラックは居眠り運転をしており、衝突された男性は重体です__
自分が知らないところで自分の知らない人がトラックに当たって死んだらしい。全く怖い世の中だ。ナースコールを押す。
__男性の名前は桐山和也__
「え・・?」
和也?和也と一緒の名前。よく見ると病院の近くの信号機。先生が到着と同時に
「目は見えますか?」
そう聞かれた。でも、そんなこと今はどうでもいい。
「目は見えます!痛みもないし、昔に戻ったみたいです!」
先生は目を点にした。
「先生!桐山和也はこの病院にいますか?!」
先生はナースと目を合わせてため息を付いた。
「さっき、息を引き取りました。」
自分の体にゆっくりと傷が刻み込まれる。
「嘘だ・・」
さっきまで知らない人が死んだってそう思って知らんぷりしてたのに。私を支えてくれた人は私が一番喜びを伝えたかった人は、もういない。死んだ。さっきニュースで言ってたのは知らない*桐山和也*じゃない。私が不安なときいつも手を引っ張ってくれていた人だ。
「いやだ。」
左薬指に光る指輪は私の不安で更に輝きぼやけていく。サヨナラはまだ、早いよ。さよならって言えてないよ。

HEVEN 2

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-03-14

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

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