HEVEN 1

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éphémère

車の音の聞こえる交差点。おとなになっても僕の手は空に届いてない。背伸びをして、空を見ても空は近づいて来ない。信号をもちながら似合わない赤い花の花束を抱えていた。花束は僕の視界を狭くしている。信号は一向に変わらない。ゆっくりとポケットの中に入っている携帯を取り出す。そしていつもの番号に電話する。
「もしもし?」
ゆっくりと口を開いてみる。
「どうしたの?」
いつもの落ち着く声がする。
「まだ手術は怖いか?」
きこえるかきこえないかの声でつぶやいていた。
「そりゃもう!!だって目を切ったりするんだよ?」
君は無理に笑ってそういった。
「でも・・治療が終わったら・・和也の顔も見えるようになるんでしょ?」
不安にかき消されそうな声が聞こえた。
その時信号が変わった。
「・・そうだな」
車の音にかき消されたかもしれないこの声でそう言いながらゆっくりと病院へ向かった。
「ふふっ」
君はそう笑いゆっくりと
「じゃあそろそろいってくるね」
君は不安そうにそういった。
「ああ・・行ってらっしゃい・・頑張れよ・・またあとで」
うまく言葉を紡げなかった。そう言い終わり電話を切って横を向くと
僕の手から花束がとんでいって、僕は、儚く花と一緒に落ちていった。

HEVEN 1

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-03-14

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

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