壊れる

壊れる

   



   



   



   

物語だった。


   

結末は、ちぎって、捨てたけれど。


   

ありふれた 胃洗浄。




   



   



   

解体された こけおどし迷子関節人形のように  うろたえながら、


横断歩道  足早に渡りきる    名前のない 人の群れ。


病棟の鉄線の中  ぐるぐる回転する    名前の壊れた 人の群れ。




   



   

僕たちは  選んでいく。


僕たちは  賭けに死ぬ。


僕たちは  知りたいだけだった。


そして


僕たちは  秘めておくのだろうね。




爆笑寸前の  救いようのなかった   2月の発情    放火されたオメコとチンコ                  




魂。




   



   



   

手のひらの上、


つつんで、


そっと、  隠して、


隠したまま、




その記憶だけが       うすれゆくのかもしれない。  







   



   



   



   

壊れる

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壊れる

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-03-14

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