荒涼

荒涼

   


   


   


   


   


   



帰り着くだろう

どのような丘陵へ?

どのようなレモンへ?




刻む時を

乾いた荒涼へ

雫の潤いに映させる




「君はどこから来る?」




“ここにずっと”




「いつ僕を見た?」




“精神はずっと健在よ”





戻らぬまま

息に気づいた

刻限はなく

ひとを記した




やがて辿るだろう

少しの曇りもない陽の下に

魂と詩篇のペアを待つ




ひとの不滅は

ひとの残した紙片に

ひとが微笑する言葉で  呼吸する




おまえは

どれほどの開けた路だったろう




数行の命の表れで

明日が芽吹く




この広い荒涼で 唯一つ灯す


        再会の夢

   


   


   


   


   


   

荒涼

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荒涼

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-02-28

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