*星空文庫

バス停

ミスカ 作


今日はダチのみさきん家までバスで行ってきた

糞寒いってのにバス停に行ったらすでに75歳くらいの老夫婦が震えながら並んでて アタイは体があったまるようにステップ踏みながらヘッタクソな口笛を吹いてバスを待ってたんだよ

吉幾三って奴の『雪国』を選曲してたんだけどさ もうすぐサビって時になにやら変な音がして邪魔してきやがったんだよ『ふぅ~ ふぅ~』って感じでさ

せっかくサビの手前でサングラスしてポケットに手を突っ込んで構えてたってのに この雑音のせいでライブを中断しざる終えなかったwww

普通に何この音マジうぜぇんだけどって思って辺りを見周してみたら

発信源はすげぇ目の前で並んでるさっきの爺さんだったwww

てかもしかしてこの曲が好きで『ふぅ~ ふぅ~』はコーラスでもやってくれてたんかなって感じて 爺さんにありがとうを伝えようとしたら  ただホット缶コーヒー冷まして飲むのに必死こいてるだけだったwww

お前の缶コーヒーは沸騰でもしてんのかよwww 

てかコウモリがプリントされてるマフラーしてんのも気になったけどさ それよか横にいる婆さんのおでこから流血してんのは何原因なんだよwww

爺さんは一口飲むたんびに『ふぅ~ ふぅ~』ずっとしてるし しまいには『ふぅ~ ふぅ~』しすぎの疲労で『ふぅ~~』ってため息までしてっからねwww

しばらくしたら婆さんに『これ冷ましてくれ』って命令口調で缶コーヒー渡したんだけどさ そん時に婆さんの額の流血に気が付いたんだよ

そしたらいきなし爺さんあたふたして テンパりすぎて両手で婆さんの頭を強くおさえながら 血が下へ流れねぇように額めがけて『ふぅ~ ふぅ~』思いっきし息ぶっかけてたwww

この魔法みてぇな息にはどんだけマルチ機能があるんだよwww

てかティッシュで拭いてやるなり 持ってなかったらその辺の葉っぱでもいいから血を拭きとってやればいいんだよ

息のおかげで流血はおさまったけどさ バスが来た時には婆さんの額なんて幾何学模様になってて見てらんなかったよwww

『バス停』

『バス停』 ミスカ 作

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2018-02-25
Copyrighted

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