声を織る

声を織る

   



   






   







喪う声




行き場のないあの数日のみが

いつまでも聴こえながら

喪う声を織るごとに

いつの日も

夕刻の射光が

祈りだった




誰かを喪った誰かは

さまよう虚ろのままに

喪った誰かへ

もう一度

出遭おうとするのだろうか




また街の夕刻は

喪い続けるひとたちの

消える日々の続きの

喪う声を織る




声を。


   



   






   

声を織る

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声を織る

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-02-20

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