あなたと


そばにいてくれたら
それだけでいいの



なにも求めないし、
欲しがらないよ。



土曜日の昼下がり
少しずつ少しずつ
傾き始める鋭い光


寝息を立てて眠る君の頬を
人差し指で軽くついた。


カーテンが揺れて、
淡いオレンジが入ってくる。




ああ神様、どうか。

なにも、なにも、
これ以上は、望まないから。



蜂蜜が溶け出して
部屋の中を埋め尽くしたような幸せが
これからもずっと
続いて行きますように。


この人の隣で
笑えますように。

あなたと

あなたと

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-02-09

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