*星空文庫

神有国ヘ

播磨王66 作

  1. 1話:都会暮らしってほんとに良いの?(201803-201812)
  2. 2話:移住への誘い(201901-201908) 
  3. 3話:運転手と道の駅(201908-201909)
  4. 4話:農協との交渉(201910-202001)
  5. 5話:売り場拡張工事(201911-202003)
  6. 6話:粉もんで儲けよう(202004-202009)
  7. 7話:利益率向上作戦(202005-202012)
  8. 8話:第1レンタルオフィス建設(202101-202105)
  9. 9話:レンタルオフィス市場調査(202105ー202106)
  10. 10話:工事費用とパンフ作り(202106-202107)
  11. 11話:オフィスの体験入所1(202107-202108)
  12. 12話:オフィスの体験入所2(202109)
  13. 13話:海津が山陰創造社の社長?(202109-10)
  14. 14話:売って売って売りまくれ!(202109-202202)
  15. 15話:役所の経費節減大作戦(202201-202212)
  16. 16話:進学塾を始める(202207-202212)
  17. 17話:パソコン塾(202206-202212)
  18. 18話:若手移住者の増加作戦(202301-202306)
  19. 19話:第2レンタルオフィス建設(202304-202310)
  20. 20話:道の駅Ⅱを造る(202306-202312)
  21. 21話:道の駅Ⅱ営業開始(202309-202312)
  22. 22話:進学塾とパソコン塾のその後(202401-202403)
  23. 23話:若者移住者の急増(202404-202406)
  24. 24話:老舗デパートの倒産(202406-202410)
  25. 25話:オフィスの引越(202407-202409)
  26. 26話:レンタルオフィスの再募集(202410-202501)
  27. 27話:倒産した老舗温泉旅館の買収?(202502-202506)
  28. 28話:新タイプ温泉施設の建設(202504-202512)
  29. 29話:嫁さん探し大作戦(202601-202606)
  30. 第30話:婚活パーティと就職口の増加作戦(202604-202606)
  31. 第31話:引っ越しした塾のその後(202606-202612)
  32. 第32話:隣町を助けろ!(202701-202703)

都会の若者が都会の生活の小さな矛盾が、大きくなっていき、自分の人生、ここままで良いのかと自問自答し、家族旅行で訪れた地方の魅力に触れて、移住を考え、実行していく。その後、移住先で、その地域の市役所と市長の手伝いをして、第三セクター企業の責任者になり、いろんな事業を活性化していくという物語です。時間設定を、現在から未来にかけて、いろんな、アイディア、プランをたてて、地方都市の市長、市役所と協力するという、こうしたら良いのではない課という提言的なストーリーになっています。(カクヨム、小説家になろう、に重複投稿しています。)

1話:都会暮らしってほんとに良いの?(201803-201812)

 2018年、春。海津一郎は新卒で日本の大手自動車販売会社に
入社しセールスコンテストでも優秀な成績で年収は同期でトップ
の六百六十万円(手取り四百八十万円)
奥さんは三人の子供をみる専業主婦。
 首都圏で駅近くの2DKの新築マンションに十二万円/月で
借りている。マンションの諸経費四万円と駐車場代二万円であり
、十八万円(住居費)五万円(食費)電気ガス光熱費三万円、
税金、保険、医療保険、八万円、スマホ三万で貯金は出来ない生活。
この夏に家族で山陰の海近くの村の農家民宿に泊まった。
 その時に、そこの、ご主人と酒を飲んで、いろんな話を聞く事が
できた。ここは過疎でバスも少ないしコンビニ、スーパーも少ない。
 しかし畑で野菜、果物、岬の近くの魚市場で売れ残った魚を
格安で手に入れ生活していると食費は、2万・月で、税金、医療保険・
電気・ガス・水道代合計/月で5万円/月で生活していると笑っていた。
 その農家民宿のご主人が、あなたみたいな若い大家族が来てくれる
と本当に助かるんですよ、ともらしていた。 
 奥さんと移住など考えてみてはいかがですかと言うのだ。

 海津一郎は、その話を聞いて五万円と言えばマンションの
諸経費・駐車場代ではないかと驚いた。
 この話を聞いて彼の心にさざ波がたった。
 今の生活って、本当に良い生活なの?という素朴な疑問がわいてきた。
 マンションでは近所付き合いもなく、ただ生きるために毎日、
身を粉にして働いて入ってきた給料のほとんどが出て行く。
 会社のノルマを達成すること意外、何も考えられない
人生にむなしさが去来するのだった。
 奥さんも、この旅行で本当に幸せな暮らしって何だろうかと
考えるようになっていった。数ヶ月後、会社で新車の販売台数
コンテストで海津一郎が初めて新人の吉田和夫に負けて
報奨金五十万円を手にできなかった。
 上司の課長から吉田和夫はスーパルーキーと誉められ、海津一郎に
対しては、営業スタイルが時代遅れなのかもと嫌みを言われた。

 吉田和夫の父は中企業の会社社長と市議会議員をつとめて
おり顔が広く、そのつてで彼は苦労せずに上客を多くつかまえ
ていった。その後も上客の家族、親戚の買替え需要もあり
抜群の成績を残した。いままで海津一郎は販売コンテストの
報奨金で家族旅行や車の買い換えなど大きな買い物をしていたので
、それがなくなって生活費、意外の余力がなくなってきたのだ。
ある日の夕飯の時、奥さんに田舎で、もっと、ゆったりと
暮らさないかと切り出した。それに対して奥さんは心配そうに
本当にやっていけるのと言うのだった。
 奥さんは両親に聞いてみようと思い、数日後、奥さんは実家へ行った。
 お父さんは、そう言う考えも一つの選択肢だと言い、都会は
物価が高いし忙しい生活だ。その点、田舎は生活費も安く、
過疎化、高齢化で大変だから、歓迎されるし良いかも知れないと
言った。まだ若いから駄目だったら戻ってくればと言った。
彼女のお母さんも若い人や子供が少ない所では大事にされる
から良いかもねと言った。これを聞いて奥さんは、やってみよ。
 来月、また、あの海辺の過疎の市に出かける事にした。

 そして農家民宿のご主人に話すと喜んでくれ、あなた方が
帰る前に役場の移住係の人に関係書類をもらっておくと言って
くれた。翌日、役場の山田さんが書類持参で民宿を訪ねてきた。
 食堂で話を聞くと子供の保育料と医療費の補助があり
希望すれば村営住宅を安く借りられるという。
 仕事は移住促進係で首都圏の人がいれば助かるので
役場でも1人位、雇えるし他に希望があれば
港の漁港での下働きの口もあるだろうというのだ。
 また駐車場のワンボックスカーを見て、あの車で定期的に
スーパーや病院へ老人を送り迎えしてくれたら助かるし車なし
でも運転手として手伝ってくれれば良いアルバイトになるよと
言ってくれた。なんだかんだで十万円/月は稼げる言った。
 それだけあればやっていけるというのだった。
 また奥さんが老人介護施設で働ければ十五万円/月
もらえれので十分暮らしていけるというのだ。
 移住支度金まで数万円出るというのには驚いた。
 それを聞いていた奥さんは皆が喜んでくれるなら
移住計画を 進めてみましょうと笑っていた。役場の方
は是非、宜しくお願いしますと頭を下げた。
 農家民宿の主人は私が仲介役になるから電話して
くれというのだった。ここは光ネットも使えると言っていた。
 そのため海津一郎は今年のボーナスをもらって来春から
移住という計画で行く事にした。その話を奥さんが実家で
両親に話した所、喜んで挑戦してみたら良いと応援して
くれた。その年も暮れて新春を迎えた。
初詣で、今年の移住計画がうまくいきます
様にと海津夫婦は願うのであった。

2話:移住への誘い(201901-201908) 

電話で農家民宿のご主人と連絡を取り合って書類提出を終え、
お願いしていた三DKの公営住宅も見つかった様だった。
 四月にワンボックスカーで移住地である山陰の港の過疎の市についた。
 近所の三件の公営住宅の家に挨拶し、ちょっと離れた農家の
吉田さんの家に挨拶に行った。
 そこでは老夫婦、吉田和夫さんと幸子さんが出てきて久しぶりに、
こんな可愛い子供達を見たよと目を細めて喜んでくれた。
 その後、役所に行き挨拶と簡単な面接をうけた。
 担当者から運転手の件で車持ち込みなら月十五万円とガソリン代、
運転手だけなら月十万円の給与を支払うと言ってきた。
 週に三回、スーパーと病院に二往復(午前と午後)の仕事。
 農家民宿のご主人にも挨拶しに言った。
 その時に、ご主人から仕事の事を言われパートだけれど港の魚の
運搬作業で、(しけの時以外)土日意外、毎朝五時から一時間、
一日一時間(時給二千五百円)二十日で五万円で働かないかと言ってきた。
 奥さんには介護施設で正社員で十五万円/月、パートなら夜勤時給千五百円、
昼間なら千円と言われた。
 とりあえず少し落ち着いてから仕事のことも考えると答えた。
 翌日、海津夫婦は仕事の話をして一郎が運転手のアルバイトとを
車持ち込みしないでする事にした。
 車は十人乗りワゴン。月に十万円、月、水、金の週三回の午前九時出発で
十一時に戻り、午後三時出発し午後五時に戻る。
 奥さんは介護施設の見習いを始めて最初は昼間のパートから始めてみることにした。 
保育園は家から車で五分の所にあり送迎バス付きで朝八時から
夕方五時まで見てくれることになった。
 翌週の月曜日が来て、決められたコースを走り始めた。
 決められた停留所というのではなく決められたコースを
走り手を上げた人を乗せていく方式。
 送り先はKS病院、二つのスーパマーケット、KS駅へ行き、帰りは一人で戻る。
 今日は早めに戻れた。その後、女房と昼食をとった。
 午後になり午後三時は、一人で出発して、九人を拾って戻ってきた。
 乗客は全員高齢者だった。年に数回、花見とか日帰り旅行も企画されるそうだ。
 運転手は三人いて月水金、火土、木日で毎日運行している。
 最後は役場に車を置き家まで送ってもらうのだ。
 距離は短く速度もゆっくりで事故にさえ気をつけていれば難しくなかった。
 買い物と病院と電車の駅へ行くのが多い。
 月曜日に実際に送迎をしてみると、それ程、難しいものではなかった。
 翌日朝五時に港の魚市場に出かけてみた。
 五時半には競りが終わっていて残った小さな魚がビニールに入って
無造作においてありビニール袋に値段が書いてあった。
 小アジが十匹で百円と傷の付いたタコとイカが百円でビニール袋に
入っていたので購入した。
 確かに安い。地元の人は金目鯛やイナダ、鰹などの傷ついて出荷できないものを
買うせいか、大型の魚は、ほとんど売れて残っていなかった。
 それでも、三百円でこんなに多くの魚が買えるのは驚きだ。
 今日食べるもの意外は冷凍しておこう。すぐに帰って鰺の南蛮揚げと、
タコ、イカの刺身をつくった。
 たこ、イカの残りは冷凍して揚げ物、焼き物で食べることにしよう。
 この日の夕食は、タコ、イカの刺身と鰺の南蛮揚げで、子供達も喜んで食べてくれた。 
その晩に、隣の吉田さんのおじいちゃんが突然訪ねてきて、
ねぎ、大根をもってきてくれた。
 また休みの時に子供さんも連れて遊びに来て下さいねと笑いながら言ってくれた。
 そこで海津一家はお礼を言った。小さいのにきちんと挨拶できるんだねと
子供達に言ってくれた。その時、海津一郎がもし何かあったら、すぐ連絡下さい。
 出来るだけ協力しますからと言った。
 おじいさんは頼もしいお隣さんが来てくれてうれしいよと言ってくれた。 
 翌日、役所の山田公夫さんから電話で移住後、問題ないか連絡してきた。
 特に問題ないこと伝えると良かったと言い、また、お暇な時にお伺いしたいので、
空いてる時間を聞いてきた、明晩の夜六時なら大丈夫と伝えて会うことにした。
 今日も、子供達を送り出して送迎の仕事に出かけた。
 特に問題なく仕事を終え帰宅。奥さんが子供達を風呂に入れ終わった頃、
役場の山田さんが手土産持参で訪ねてきた。
 話を聞くと、この地区に昨年、道の駅を開設して特産物を販売したのだが三ヶ月を
過ぎる頃から、お客さんの数の減少とと共に売上金額も減ってきたというのだ。
 いろいろ対策を考えて実行したのがうまくいかくて苦戦している様だ。
 そこで海津さんが車の敏腕セールスだったと聞いて良いアイディアを
出してくれるように頼みに来たと言った。
 ついては職場の臨時職員として送迎が週三日で、
その合間に活動して欲しいと言っていた。
 特に役場にいつもいる必要はなく道の駅の販売促進の対策を考えて欲しいと言われた。 
 給料は十万円、送迎を会わせて二十万円でもし道の駅の販売が好調になれば
給料アップも考えるという条件だった。地域のためなら協力をしますと伝えた。
 道の駅の現状と問題点の資料を持参したので読んで欲しいと渡された。
 一週間後に、また訪問して良いですかと山田さんが言うので了解した。
 夕食後、海津は奥さんと道の駅の話をしたところ協力して上げたらと言い
月二十万円なら助かるわと喜んでいた。
 翌週の晩に、山田さんが来て海津は売り方をもっと工夫した方が良いと
提案して実演販売みたいに話しながらその商品のサンプルを自由に
試せるようにしておくと売上増につながること。
 また、米は炊きあげた物をサンプルとして置くこと、出来るだけ多くの商品を
試せる様にすべきだと言った。
 また商品によっては工夫した食べ方、料理方法などを具体的に提案して
上げるんですと提案した。
 早速、今週の火曜日に山田さんと共に道の駅に行って販売員の方に
話してと言われ了解した。
 奥さんも良かったら女性目線で見て改善案など出して欲しいので
良かったら来てと言われた。奥さんも興味がある様で了解した。

3話:運転手と道の駅(201908-201909)

火曜日の朝十時に山田さんが迎えに来て道の駅に出かけた。
車で十五分、大きな街道の脇に目立った店構えだった。
 店では商品を並べ終えて、お客さんの来るのを店員が、手持ちぶさたに、
待っていた。道の駅に到着して、山田さんが海津夫妻を紹介した。
 紹介してすぐ、海津は店員さんに商品を自由に試せる様に小分けにして
欲しいと言い、早速、作業に取りかかった。
 手分けして三十分ほどで作業終了。
 そこで海津が見本を見せるからよく見ておいて下さいと言った。
 少しづつお客さんが増えてきたところで海津は小さっ切った食パンに
特産のイチゴジャムをつけて試食をすすめた。
 ここのイチゴジャムはイチゴの風味が市販のものと全然違う、
論より証拠、試して下さいお客さん、とすすめ始めた。
 一人二人とためし始め、すぐにお客さんが集まってきた。
 その内に一、二個と売れ始めた。また特産のなしをお客にすすめ、
同じように売れていった。
 少しして温かいごはんが炊けて小分けしたごはんを発泡スチロールの
小皿の上にのせ、浜で取れた生のりや佃煮をごはんの上にのせて、
お客さんに試してもらうよう促した。
 まるでバナナのたたき売りの様に売れ始めたではないか、
店員達は目を丸くしてその様子を見ていた。
 魚は刺身を小さくして試用見本を店員に作らせ、わさび醤油、すだち醤油で
試食させたりした。その後は、多くの商品が売れていった。
 昼近くになると、その人だかりを見て多くのお客さんが訪れるようになった。
 炊きたての、ごはんや、小分けしたパンが、次々になくなり、
遅れないように出すように海津が店員に指示した。
 海津の奥さんは旦那さんに変わって店員を指導して多くの
商品をお客に試してもらう様にさせた。
 その後、海津が陳列や商品の配置を見て回り改善点をメモしていった。
 それを見ていた山田は一流の人は仕事が早い、すごい。奥さんも売り方が上手で、
ここで働いてくれないかと言い出した。
 午後三時まで仕事をして海津夫妻は家まで送ってもらった。
 山田は、この結果を役場に伝えると言い海津夫妻に手伝って働いてと言った。
 奥さんはパートなら協力しますと言った。
 海津一郎が火木の十時から三時まで奥さんが月水金の十時から三時までなら
出来ると伝えた。日曜日に海津夫婦が道の駅の件で話し合っていた。
 まず試食用のごはんを炊く事と試供品をそろえる事。
 在庫を切らさないように継続して作っていくシステム。
 店員のお客さんへの声かけ、これが名産のイチゴジャム、パンにつけてお試し下さい。
 炊きたてのご飯に特産の海苔や佃煮をのせたりして試食して下さいと、
 とにかく試食をすすめる事に集中すべきだと言った。
 パソコンで販売員の為のマニュアルと販売員から調理係へのごはんを炊く
タイミング指示、パン、サンプル品の在庫状況と追加の指示をする事などの
調理係用のマニュアルを作成して月曜日に持参して指示する様に奥さんに話しておいた。
 月曜日の夜、海津は奥さんに道の駅の状況を聞くと月曜日でお客さんが少ない
割に売れたと言った。販売員と調理係にはマニュアルを説明して渡した。
 やはり土日、祭日のお客さんが圧倒的に多いので平日はともかく土日、祭日に
助けて欲しいと店長に言われた様だった。
 その件を役場の山田さんに連絡すると山田さんも同意見で平日は何とかなるので
土日祭日にお願いできないと言ってきた。
 そこで、土日は海津夫婦のどちらか一人が土日、毎週出勤する事にした。
 山田さんから販売方法を店長へ徹底的に教育して下さいとの要望があった。
 そしてあっという間に一ヶ月が過ぎていった。
 その月の売上金額が判明し対前月の三倍の売上金額。
 このまま順調にいけば良いと山田さんが喜んでいた。
 その後、送迎係は他の人に替わってもらい海津は道の駅の経営に
専念することになった。
 週休二日で土日祭日は、本、海津夫婦のどちらかが出勤する様にした。
 夏休みは海水浴客が多く、ジャムやアイスクリームが飛ぶように
売れて製造所では人員を増やした位だった。
 夏休みは臨時アルバイトも募集するほどの盛況となった。
 供給業者や農家の人からもうれしい悲鳴が聞こえだした。
 更に米がうまいと言う事で当地のブランド米を道の駅の新商品として発売し、
好調に売れていった。その他、蕎麦も海産物も良く売れた。
夏が過ぎて一段落してきた。
 今年の夏休みは海水浴客が多く道の駅も店員が目の回る忙しさで大繁盛だった。

4話:農協との交渉(201910-202001)

 今年は秋に向けての道の駅の重点販売についての話し合いが店長、
副店長と海津夫婦と役場の山田さんが集まって月曜日昼から役場会議室で
行われるので参加してくれる様に連絡が入った。
 実は先月から海津が二十万円奥さんが十万円の合計三十万円の給料を
もらえるようになった。
 当日、会議室に行くと、もう一人農協の宮田さんが来ていた。
 季節の農産物を売りたいのでその情報をもってきたらしい。
 会議が始まり役場の山田さんが今日の議題を話してくれた。
 秋の果物の話が中心で果物、梨、リンゴ、柿、葡萄の出荷時期と販売方法と
派生商品のジュース、ソフトクリームなどを道の駅と打ち合わせた。
 その他、新米の販売方法で、おにぎり、焼きおにぎり、パッケージした炊いた米。
 炊いた米の冷凍食品、販売パックの大きさ(二、五、十、三十キロ)。
 あらかじめ農協では資料を作成して出荷時期が書いてあった。
 議長の山田さんから海津に意見を求められた。そこで道の駅の売上の増加は
うれしい限りですが、スタッフの増加や販売するための備品購入など出費も
増えているので単に売上促進ばかりに目を向け売上金額増加だけでなく店員数、
アルバイトの増員、備品購入費用の分担なども考えるべきだと発言した。
 もし農協さんの要請で販売促進するなら農協の職員の販売員も置いて欲しいし、
ジュース、ソフトクリームの機械の購入も折半するべきだと話した。
 それに対して農協の宮田さんは農協では人員は出すだけの余裕はないと言ってきた。 
 それでは農協会員のアルバイト募集でも良いから出して欲しいと海津は言った。
 そんな前例はないし第一、秋の収穫期は猫の手も借りたいほど忙しいので
現実的には無理だと言ってきた。
 それならジュース、ソフトクリームの売上が増えて機械を追加購入する時に
費用を出してもらえませんかと海津が言うと、農協では前例がないので
農協の稟議が降りなければ出来ないと言った。
 海津が政府の答弁を聞いてるようですねと嫌みを言うと参加者から笑い声が聞こえた。 
 続けて全額費用負担してもらいたいのが本音ですが、
購入でもリースでも折半でと言った。
 もちろん、その時には果物の農協さんから道の駅への販売価格も再交渉に
なるでしょうと伝えた。
 すると農協の宮田さんが道の駅は、もともと農協の出店みたいにして
始まった施設であり独立した施設とは考えていないというのだ。
 それに対して海津は、その考え方は古いし現在の月間の売上高は大きく、
農協の出荷額のかなりの比率を占めつつあります。
 道の駅が農協の出店とか所有物とか言う古い考え方は変えてもらわないと
困りますと言った。
 これに宮田さんが海津に向かって、あなたは確かに優れた営業センスを
もって道の駅の売上増加に協力してくれたが、この地元の方々の考え方と
すりあわせてもらわないと困ると言い出した。
 思わず議長の山田さんが、この会議は道の駅を発展させるための会議で既に
月間五百万円近い売上を上げてる地元活性化のシンボルなんです。
 ですから小さな事にこだわらずに地域活性化を目標に討議して下さいと言った。
 海津は農協さんと道の駅で備品費用は折半しましょう。
 また果物の納入価格は販売個数によって決めましょうと言った。
 それに道の駅に商品を供給する方法や時間など商品をきらさない運送システムを
考えていくべきだと話した。
 農協では以前からの方法で必要数量を前日に電話連絡してもらい朝八時には
道の駅にトラックで持って行く方式で今後も対応すると言った。
 海津が、もし予想以上に売れて商品が足りなそうになったらどうしたら
良いんですかと農協の宮田さんに質問した。
 笑いながら、そうなればうれしいねと言いながら、その時は農協会員に言って
運ばせるから大丈夫と言った。海津が道の駅で一番困るのは欠品です。
 それを良く理解しておいて下さいと釘を刺した。
 議長の山田さんが追加で備品が必要になった時は農協と道の駅で費用半々で
折半する事で良いですねと言った。
 宮田さんが待って下さい一存では決められないから農協に持ち帰って話し合い、
また山田さんに折り返し連絡しますと言った。
 今週中に連絡下さいと山田さんが言い宮田さんはしぶしぶ了解した。
 これで会議は終了した。
 役場の山田さんが農協と道の駅の会議は重要だから最低月に一回、
何か問題が起きた時は随時会議を開きましょうと言い閉会した。
 終了後、海津の奥さんは一人で家に帰り農協の山田さんと海津は、
お茶を飲みながら話した。
山田さんが海津に貴重な意見を言ってくれてありがとうと言った。
 農協がいつも高圧的で困っていたんですが備品購入の費用の折半なんて
今までなかったし農協さんも驚いた様ですと言った。
 また農協は今でも道の駅は農協の出先機関の様に考え支配していこうとしている
事もわかり良かった。
 海津さんの理詰めの発言に農協側はたじたじで面白かったと山田さんが言った。
 海津は道の駅の発展のために全面協力することを約束した。

5話:売り場拡張工事(201911-202003)

 その後、山田さんが海津を家まで送ってくれた。
 二週間後に臨時の会議が招集されて、秋からの果物、米の販売の打ち合わせをした。
 リンゴ・ジョナゴールドが九月中旬から十月中旬、王林・ふじは十月下旬から
十一月中旬、その後、イチゴが翌年の五月下旬まで続く。
 リンゴはジュース、ジャムとして販売。その後、イチゴが続く。
 ジュース・ジャムは、専門業者に依頼して製造してもらう事にした。
 米とお餅は農協からあらかじめ決めた量を運んでもらうことにした。
 包装は二キロ、五キロ、三十キロは、五袋だけ在庫して、一週間後に、
在庫品を五キロ袋に詰め替えて販売することにした。
 お餅は、磯辺焼きや、おしるこ、お雑煮を販売していくと決めた。
 全ての商品は試供品を切らさずに提供する様にした。
 餅つき器、炊飯器、ジャーも用意して発泡スチロールの小さな皿も
しっかり在庫して置く事を確認し合った。
 その他、もち米とパックつめのお餅も業者に委託製造してもらい販売していった。
 売りたい商品の大きな写真看板を作り国道からはっきりと見える様にした。 
 翌週からこの計画が動き出したが土日の混雑にスタッフの数が足りず、
お客さんを待たせるケースが見られた。
 十一月になると農家も暇になるのでアルバイトの人数も増やせる様だ。
 土日祭日は、平日の二倍の人数が必要となり、駐車場の管理スタッフも
置かないと駐車できない車が多くなったようだ。
 売上金額を最高金額を更新しても現状のシステムと人数では頭打ちになりそうだ。
 道の反対側も整備して駐車場にしていくべきだと海津は、山田さんに進言した。
 そして道の駅の近くの駐車場にテーブルを置いて蕎麦、お餅料理、果物、ジュース、
食事スペースにすれば更に売上増加が期待できる。
 お客さんが減る冬場に駐車場拡張工事を計画すると山田さんから連絡があった。
 ただ道の駅の規模拡大で更に最低十人の人員が必要となった。
 役場の臨時職員として中高年の方にも働いてもらうように話して回ると山田さんが
話していた。
 十一月になり、お客さんの数が減ってきたのを見越して駐車場の整備工事が始まった。
 工事期間は五日間。十月の最終売上金額で三千五百万円強の売上と
過去最高金額をたたき出した。
 駐車場拡幅工事後、来年は六千万円突破を目標としていく事が決まった。
 翌月から駐車場の拡幅工事が始まった。
 始まってみると道の駅の営業に、それ程影響が少なく、ひと安心した。
 今年の冬から朝とれた魚の内、売り物にならない魚を優先的に購入する事が
役場と漁協の間で決定した。その魚のあら汁と豚汁が飛ぶように売れ出した。
 国道沿いの看板の効果もあり客数が昨年の五割アップで寒くなっても、職員達は
忙しく働いていた。
 工事終了の翌日の月曜日に道の近くの駐車場に肉と魚をグリルを備えた
青空食堂を始め、商品の陳列棚も増やした。
 天気の良い日は食堂も土日中心に行列ができる日も出てきた。
 工事後の売上も目標以上の金額をだった。
 その後も海津と奥さんが週三日づつ交代で勤務する事が了解された。
 この年は海津も満足できる道の駅の改善と事業拡大がうまくいった年だった。
 2020年が明けると山陰特有の雪と荒れ模様の日が続いた。
 これは想定内の範囲であり晴れた日の土日祭日の晴れた日は道の駅の肉、
 魚のバーベキューが人気を呼んで食堂に列の日が出る日々も多かった。
 二月になりバーベキューの火の周りに多くのお客が暖をとりながら海鮮、
豚汁をふーふー言いながら食べていた。
 お客の数に比例して冬ネギや、お米、野菜も売れ行き好調。
 2020年3月になり晴れの日が多くなると共に売上も上がってきた。

6話:粉もんで儲けよう(202004-202009)

 そして海津良子さんが、粉ものの販売を提案してきた。お好み焼きとピザだった。
 ピザと言っても実際にはナンであるが、トッピングにサラミ、チーズ、ベーコン、
野菜をいれたミックスピザを電子レンジで作るというものだ。
 海津良子さんは自宅でも中力粉でミックスピザ風のナンを作っていた。
 他の職員にも教えて、三月中旬から試験的に販売することにした。
 そのために三つ叉ガスコンロと電子レンジを増設した。
 実際に海津夫婦がビザ風ナンを中力粉と調味料とイーストをいれて熱湯で粉に
お湯を含ませてパン生地のように練っていく。
 一キロの中力粉で二十四枚のピザ風ナンができあがる。
 翌日から十時から三時までの試験販売をする事にした。
 海津がの配合表とレシピを作成して料理係に渡した。
 九時から中力粉と砂糖とイーストを配合してもらい海津が配合した粉を
金属ボウルにいれ、お湯を足しながら練った。
 適当な柔らかさになったらところで、湯の入ったフライパンの上に練った生地の
入った金属のボウルをのせて、ボウルに硝子蓋をして待つこと二十分で一次発酵終了。
 それをナイフで一二等分して、更に、それを半分づつの小さな球状の団子にして
薄めの濡れフキンをかけて十分で二次発酵終了。発酵終了した団子をビニールシート
の上で円状に薄く伸ばしていく。
 伸ばした薄い小麦粉の円板をフライパンに乗せて少し焦げ目がつくまで焼く。
 同時に三つのフライパンで手際よく焼く。
 焼けたそばから、あらかじめ切っておいた具材の野菜、ベーコン、チーズをのせて
電子レンジで三十秒。チーズがとけたら完成。
 終了まで約一時間。注文が多くなれば、あらかじめ焼けたピザ生地を
多く作っておく方が効率的だ。
 その週の土曜日は八時に早出して九時にはピザ二十四枚完成、その後連続して
十時までに二十四枚製造。十時過ぎるころから、お客さんが増えてきてピザの注文が
増えて特に持ち帰りの人が多くなった。
 そこで、十一時、十二時と連続して四十八枚焼いた。
 合計九十六枚。昼過ぎからもピザの注文が増えて、午後三時過ぎには全部売り切れた。 
 売切れの看板を掛けて終了した。
 今日の反省会でピザの製造の中で中力粉の練りに力がいるので交代した方が
良い事、はがし粉が飛び散り汚れるというのが問題になった。
 掃除するために小さな掃除機が必要という事になった。
 そして土日祭日は一時間早出して午前八時から午前中に九十六枚製造した。
 売れる数量を見て使い製造をしていくとこにして、もし製造が間に合わないよう
であれば販売終了の看板を出すしかない。
 翌日の日曜日も開場までに四十八枚用意した。
十時に二十枚近く売れたので、お昼までに二十四枚製造したが売れ行きが
良さそうなので連続して四十八枚製造した。
 午後三時過ぎにすべて売り切ったので販売終了の看板を上げた。
百二十枚で十二万円の売り上げであった。
 まず拡幅工事後の売り上げは予想通り汁物を丼物中心に対前年五割増であった。
 売れ行きは予想通り順調。最後に海津から今年の2020年4月以降はお客さんの
増加を前年比五割増とすると職員を十名ほど増員しないと難しいし、
夏休み中はさらに十名、計二十名の人員は必要だと言った。
 正式職員、又は季節職員、学生さんのアルバイトでもいいから増員を真剣に
考えてほしいとの要望が出た。
 最低、今月から土日祭日は十人の増員をお願いしたいと話した。
 ついに桜の季節を迎えて観光客が増えだした。
 ピザは土日祭日は百九十二枚製造していった。
 土日祭日の忙しさは、特にひどく、アルバイト職員を平日から土日祝日に
変更できるように要請した。
 ピザの注文が多いので二グループ制で四十八枚/時間、製造体制をテストした。
 翌週の土曜から早出して昼までに百九十二枚作り。お昼までに全部売れた。
 そこで在庫が残ったら職員が持って帰ってもいいから連続して昼過ぎからも
百九十二枚製造するよう指示した。
 午後三時半時点で残り枚数十二枚、午後四時で三枚となり直ぐ売れた。
 百九十二枚、十九万二千円。一品でもちろん最大であり昔の一日の売り上げに
相当する金額だ。今年から導入した百円コーヒーマシンも好調。
 ピザを食べるときにコーヒーやコーラ、ジュースも売れまくった。
 ピザは全体の三割程度が持ち帰り。原価率から言うと、お好み焼き、
ピザなどの粉物の収益率が一番良かったのだ。
 お好み焼きも多くの種類を用意して販売して好調だった。
2019年から比べても原価率は半分以下になり、その分、純利益は昨年の
数倍になっていた。

7話:利益率向上作戦(202005-202012)

その他、農家の人にとっても農閑期の副業として喜ばれ兼業農家の人の内の数人は
仕事を辞めて近所の道の駅の正規社員として働いた。
 また海津は売れ残った商品は終了一時間前に全部半額にして在庫をなくした。
 更に農家で売り物にならない果物、野菜を引き取り午前中は野菜、生ジュースに
したりサラダとして食堂で出したりして午後二時以降にサービスパックとして
大入り包装で安く販売する様にした。これには農家の人から喜ばれた。
 2020年4月の役場の会議の開始一時間前に山田さんと町長さんから話が
あるという事で呼び出された。
 行ってみると、まず町長から道の駅の販売好調の件のお礼を言われ、
ついては道の駅の責任者として初代駅長になった欲しいというのだ。
 毎日、最後まで仕事をしなくてもいい。
 ただ今後も斬新なアイディアで道の駅の発展、役場の利益向上、地元の人の労働の
場の提供をして欲しいと言われた。
 その後の会議で町長が海津夫妻の道の駅長と副駅長の任命の件が全員に報告された。
 次に七月からの学生アルバイトを役場で募集した事や近隣の町、村役場に
 アルバイト募集のポスターを張り、高校、短大、大学にも募集のお知らせを送った。
 その他、兼業農家の人が八人ほどパート職員から正職員になったとの報告があった
 2020年5月の連休は拡幅した駐車場が満車になるほどの盛況ぶりだった。
 食堂部門の売り上げが特にすごく、今年から売りだした、しそジュース、
ウメジューズ、オレンジ、レモン、リンゴソーダなどのソーダ類、いわゆる、
水ものが好調であった。
 これらは利益率が高く、粉物も利益率が高いので食堂部門の利益率は
全体の中でもダントツ。
 道の駅の利益率も以前に比べて三倍にもなっている。
 つまり、以前の様に農協の米、野菜、果物、漁協の魚の利益率は十五%程度
であり経費を入れると利益が少なく卸売の状態だった。
 それが現在食堂部門の利益率は六割以上。単純に昨年、年間八百万円の売り上げで
利益十五%で百二十万円、月十万円の利益では赤字であった。
 それが最近のペースでいけば年は六千万円、月間五百万円、利益率が六割として
月間三百万円。月十万が三百万円と三十倍になっているのだ。
 年間の利益が三千六百万円、好調を維持すれば利益だけで三千万円を超す
超優良企業という事になるのだ。町役場で大喜びをするのは頷ける。

8話:第1レンタルオフィス建設(202101-202105)

海津にメールが入り、廃校の中学校とについて何か
良いアイディアはないかと聞いてきた。
 廃校になった学校を利用する場合、収益性で考えるなら、賃貸の
インターネットオフィス+アパートとして。
 オフィスだけでも、アパートだけでも、短期移住型、長期滞在施設としても
使えるようにすると良い。
 更に時間貸レンタカーや貸自転車をも常備すれば完璧。
 校庭、スポーツ施設として宿泊しながら合宿施設としても使えると提案した。
 翌日、海津のところに、山田さんから今日、迎えに行くから昼飯でも取りながら
具体的な話がしたいと言ってきたので了解した。
 十一時過ぎに山田さんが家に来て昼食をした後、珈琲を飲みながら話をした。
 山田さんがインターネットオフィス+アパートの案が面白そうだと言った。
 レンタカーの件も手配できる様にしたいと考えた。
 その他、合宿施設、長期滞在施設の案も興味深いといった。
 そこで、どの位の設備が必要かなと言ってきた。
 それは、実際にネット企業、ベンチャー企業にの人に聞かないと、
わからないと話した。
 すると山田さんが今日、少し時間もらえると言うので
夕飯までなら大丈夫と答えた。そこで、早速、廃校の中学へ行った。
 車で一五分位の所で駅まで車で二十分位と不便ではない。
 中学校は、それほど古くなく少し手を入れれば何とかなりそうな気がした。
 そこで地元の建築屋さんで、安く改修工事してくれるところを知ってるか、
聞くと、頼む先はあるというのだ。
 海津は、そこで役場ではどの位の予算を出せるのか聞いたところ
一千万円までといった。
 それを聞いて海津と山田さんは、中学校へ出かけ、内部を見る事にした。
 見て回ると、鉄筋コンクリート二階建て、築四十年で大きな亀裂や床も問題なかった。
 二階に上がって廊下を歩いたり、階段も上り下りしたが異音もなく、問題なかった。
 海津が、実際に建築屋さんに実際に見てもらったらと言うと、山田さんが、その時に、
一緒に来てくれないかというので、了解し、平日の昼間なら良いと伝えた。
 同じ週の金曜日の昼に会って昼食をとって午後二時~四時というに決まった。
 山田さんが迎えに来て、昼食後、以前、市で仕事をお願いした池田建設を訪ねた。
 池田社長が会ってくれ、会社の山川部長に同行するように言ってくれた。
 その後、山田さん、海津と共に、3人で、現地に出かけた。
 中学校に入り、30分かけて数人で学校の外側と内側を調査した。
 そして山川部長が大きな損傷はないようですと言った。
 山川部長が山田さんに、役場では、どの程度の改修を望んでるのか聞いた。
 山田さんが、最低限の塗装とトイレ、水回しの修繕、浴室とシャワーを
二つ中に造りたいが、いくら位かかるのか聞いた。
次に、海津が、浴室の要望は、間仕切りと最低4人以上入浴可能な大きさの浴槽ですが、
展示品でも程度のいい中古品でも良いといった。山川部長が合計で一千万円と言った。
 海津が、そんなに高い訳ないでしょと言うと、
怪訝そうな顔で一千万円以内でできると言い直した。
 海津が、もし浴槽、テーブル、椅子など探して来るから、間仕切りと設備工事だけ
頼むとしたらと再度、聞き直した。 
 そんな工事した事ないから急に言われてもと担当者が口ごもった。
 ご存知の様に町の過疎の対策で廃校を再利用してインターネットを繋いで
 レンタル・インターネットオフィス+アパートの施設に作り替えようと
考えてるんです。
 海津は、協力して欲しいと役場の山田さんに頼まれて、アイディアを
出したんですよと大きな声で言った。
あなたの会社も地元の発展のために協力すべきじゃないんですかと言った。
 すると、あわてて、山川部長が池田建設に、電話をかけ始めた。
 それに対して、山川部長は、そう言うことですかと言い、でも、
本当に都会の人が来てくれんですかといった。
 そんな事とやってみなけりゃわからい。ただ最善の案を出したんですよと言った。
 予算を立てて、都会のネット企業や多くの企業、団体に会い、ニーズがあるか
どうかは調査しに行くつもりですと答えた。
 会社の社員を数人呼び、写真を撮って、もっと、詳しく、見積もりを
立てますと言ってくれた。 少しして、3人の男がやってきて、カメラを
持ち出して、手際よく手分けして写真を取り始めた。
 話は分かりましたので、池田社長と話して備品代、修繕費用、水回り、風呂、
ガス、電気の設備の詳細な見積もりを出しますと言ったので、お先に失礼した。
 その後、山田さんと出張の打ち合わせをして海津の知っている人脈で
会ってくれる会社、団体をリストアップする事を約束した。
 山田は郵送で資料を送る先を選定するから後日、海津にチェックしてくれる
ように頼んできた。
 もちろん協力を約束し来週にも面会約束を出張訪問して行く事になった。
 出張先は東京、横浜。自宅まで送ってくれる車中で山田さんが
海津さんてやり手なんですねと言い、また協力お願いしますと頭を下げた。
 海津はわかりました、こういう新しいプロジェクトは大好きですから
絶対に成功させたいので全面的に協力するといった。
 自宅に帰り、役場至急の携帯電話で自分の仲の良い友人や同僚、先輩に
情報収集のために電話をかけまくった。
 ベンチャー企業、IT企業、学校のクラブ、裕福な中高年のグループなど
20件ほど紹介してもらった。
 翌日は、朝から紹介先に1件づつ電話をかけた。ベンチャー、IT企業は
全社とも興味があるらしく詳細が決まったら資料が欲しいと言われた。
 その中の一社の宮城マネージャーが、そう言うプロジェクトを望んでいる
IT企業の団体の役員をしているので三十部、送って欲しいと言われた。
 学校の事務は一応、資料は送って下さいと言われた。
 中高年のグループは、興味あるけど、完成したら紹介しても良いと言ってくれた。
 先の話ですが、もし来られて良かったら、その情報を使用してもかまいませんか
とたずねると善し悪しは、はっきり言いますけれど、良いですかと
言われてもちろんですと答えた。
 夕方に役場の山田さんに伝えると、もう終わったんですか、
できるセールマンは、事が早いねと驚いていた。
 早速来週の月曜日から三泊四日で出張計画をたてますから切符と
宿の手配をお願いしますと伝えた。
 山田がいつまでですかと聞くので1時間後に詳細を連絡しますと答えた。
 ありがとう頼りにしてますと弾んだ声で喜んでくれていた。
 計画をたて、海津の予定をプリンターで五部、印刷して、女房と役場、道の駅
の社員に配る様にした。
 山田さんに一報としてFAXで出張先と訪問先のスケジュールを送った。
 すぐ山田さんから電話が入った。
「ホテルはどうするというので駅前の安いビジネスホテルかまわないし、
ツインでもシングルでも経費節減で行きましょうと言い、少し駅から離れた所
でも駅前に迎えに着てくれるホテルならかまわないと言った。」
「山田さんが恩着きるよ、またどっかでおごらせてくれよと笑っていた。」
「そこで、これから激務が始まるんだから体調崩さないようにしておいてと伝えた。」
「はい、わかりましたとおどけていったのでお互いに笑って電話を切った。」

9話:レンタルオフィス市場調査(202105ー202106)

翌週のYG空港、朝七時五分の便で、羽田着が八時十分で、横浜へ行き、
初日の面会を開始することにした。朝五時半に山田さんが海津家に迎えに来て
YG空港へ向かった。
 天気に恵まれ定刻に着き、八時半に山下公園近くのバス停で降りて「ジョナサン」
でコーヒを飲みながら九時十五分面会予定の会社に電話を入れた。
 その会社は近くの雑居ビルにあり広さ十畳くらいの広さに六人の従業員がいた。
 みんな若くて二十代に見えた。そこの代表の宮城さんに挨拶し地元の廃校になった
中学校の全部の二十四教室のうち二十教室をレンタルオフィス+二段ベッドのアパート
に変えて使ってもらうつもりですと言った。
 まだ青写真ですが一階に、風呂、シャワー二つ、を作る予定ですと答えた。
レンタカーも利用できる様にするつもりですと答えた。
 宮城さんが全部をレンタルオフィスにするのと聞いてきたので全部埋まれば、
そうするし、もし埋まらない場合は長期滞在施設なども考えていますと伝えた。
 レンタルオフィス定員六名、最大八名(月十万円)とアパート(月十六万円)兼用で
1つの教室を使う様に考えていますと答えた。宮城は理想的ですねと言った。
 冷暖房費用はと聞くので、それは実費です。
 経費は人数の均等割りにしますと答えた。
 宮城は確かに価格は安い。ただ実際に体験してみないと善し悪しはわかりません
と言った。確かに、そうかも知れません。 
 体験入所と言う事で1日、1万円でと言うのではどうでしょうと言った。
 それなら是非、試してみたいですねと言った。
 ただ、この件はまだ役場で了解してませんので、ここだけの話にしといて
下さいと伝えた。
 現在の所、ニーズを調査している段階なので、ご了解下さいと言っていた。
 すると宮城は、私はITベンチャー企業の会合のチーフをやっていますが、
値段の事を何も言うなと言う事ですかと聞いてきた。
 そこで、そう言う訳にもいかないでしょうから、一室六人用(最大八人)の
レンタルオフィスと二段ベッドのアパートで二十六万円と言う事に
しておいて下さいとお願いした。宮城さんは、わかりました、
率直に言って大いに興味がありますので、期待していますと言ってくれた。
 海津は宜しくお願いしますと言ってくれ握手して失礼した。
 いただいた、パンフレット三十部は次回の会合で、あなたに聞いた
一室二十六万円でアパート、事務所で考えていると話して良いんですねといった。
 まだ試案の段階である事も十分話しておいて下さいと付け加えておいた。
 宮城さんは了解しましたと言ってくれた。
 その後、東京駅に移動して次の会社で二時から面談した。
 そこは従業員が十名で古くて裏通りの事務所で昼間でも暗そうだった。
 その会社の責任者に会うと開口一番、事務所として最悪でしょ、
でも家賃は高いんですよ、なにせ東京駅の近くですからと笑った。
 事務所の場所を替えたいと思っているんですが都心を離れると交通費がかかり
困るし悩んでる時に地方で格安でオフィスとアパートが一緒に借りられる
という話でしょ、興味ないって言ったら嘘になるよと笑っていた。
 計画が具体的に案ったら資料送って下さいと言う事になって失礼した。
 次に新宿に移動してワンフロアーを五社でしている。ITベンチャー企業の
五人と面会した。
 まず最初に一番年輩そうな人が、どの位話は進んでるのですかと聞いてきた。
 廃校の中学校の改修費用の段階というと、まだ先の話の出すねと言っていた。
 そこで海津が入居希望される企業の方が多いので意外と話は早く進みそうです
と言うと、本当ですかと他の企業責任者が言った。
 次に若そうな企業責任者の方が中学校の教室を回収してオフィスと寝室を
完備していればソフトウェア企業としては最高の環境であり近くのリゾートの
浜に行ってゆっくりして、また仕事に戻るって理想的だと言った。
 風呂、シャワー付きのレンタルオフィスで食事も届けてくれれば完璧ですね。
 条件が合えばすぐにも行きたいと言っていた。
 費用はと聞かれて六人用(最大八人)のレンタルオフィスとアパートで
二十六万円/月と言った。具体的に人数と広さと値段表を提出して下さいと言われた。 
 体験入所もさせていただけるんですかと言うので一泊まで一万円で
行うつもりですと言った。彼は、それなら良いねと言った。
 もっと具体的な資料を写真入りで欲しいと言われ、でき次第、送る事を約束した。
 その夜は山田さんは、飲みながらき海津さんのもくろみ通りITベンチャーの
ニーズが高いのには驚いたねと言った。
 海津は確かに想像以上にニーズが高いのにはビックリしていますと言った。
 もしかしたらITベンチャーだけでも十分かも知れませんと言う事になった。
 最終日の大学と中高年の訪問は理由をつけて断りましょうかと言った。
 その方が良いかもしれないという意見で一致した。
 すぐに宿のキャンセルをして翌朝の飛行機の変更をお願いの電話を
入れたところ変更できた。
 最終日は渋谷でITベンチャー企業、ワンフロアー四社の人と面会した。
 昨日と同じ、処まで話が進んでるのか聞かれて話すと、
もっと具体的な写真入りの資料が欲しいと言われた。また体験入所の質問も受けた。
 四社各、責任者の方が、期待大ですが、実現できるのですかと言われた。
 もちろん実現するために東京に説明に来ているのですと笑いながら答えた。
 是非実現して欲しいので詳しい資料を三十部欲しいと言われた。
 同業者の会議の席上で話してあげると一番年輩そうな責任者の方が言ってくれた。
 海津は、礼を言って必ず送りますと約束した。
 その後、二子玉川と武蔵小杉へ行き面会したが内容は上記の会社と
同じで興味あるが具体的な資料が欲しいと言っていた。
 ここも資料二十部づつ要求され送る事にした。
 夜6時45分の羽田発、TG空港行きの便にで帰った。
 自宅についたのが夜8時半だった。二泊三日の全日程を終了した。
 女房にベンチャー企業のニーズの多いのにビックリしたと話すと、
それは良かったですねと言ってくれた。
 風呂に入り疲れたせいか、すぐ眠りについた。

10話:工事費用とパンフ作り(202106-202107)

その晩に山田さんから明日、役場で廃校の中学校とで原価計算をしたいので
時間を空けといてくれと言われ、九時半に迎え行くというので了解した。
 ノートパソコンを持参で十時から原価計算を始めた。改修費用五百万円。
 オフィス代十万円、アパート代十六万円で合計二十四万千円、廃校の中学校三階建て
で二十四教室あるのが二十教室を使うとして月間五百二十万円、年間六千二百円となる
のでネット光回線の引込み費用一千万円、修繕費五百万円と二段ベッド百二十万円、
机と椅子で百二十万円、間仕切り二十五万円、エアコン代四百万円、ガスコンロ六万円
で合計二千百七十万円の初期費用であり半年でペイできる。
一部屋あたり六人として二段ベッドが六十個、オフィス机百二十個が必要となる。
 食事は必要があれば業者に三食とも配達してもらう。
 ただ管理人が常時、二人必要となる。これで十分やっていけると言う事になった。
 都合が良い事に地元に家具工場があるので格安で二段ベッドとオフィス机、
間仕切りが手に入る。
 数日後、建築業者から塗装と修理必要箇所の写真とトイレの改修と風呂に
箇所設置で五百万円の見積書が届いた。
 追伸で材料費だけで手間賃なしの料金と書いてあったのには笑った。
 改修工事は五日間と書いてあった。
そこにも但し書きが書いてあって暇な秋のシーズン全力で工事に当たった場合と
但し書きが書いてあった。
 実にユーモアのわかる池田社長に海津は感謝するのだった。
 翌日から詳細のパンフレット作り始め、現状の中学の写真と教室の写真を撮り、
教室の縦、横、高さをはかり送ることにした。翌日、早速、その作業を終えて、
横浜のベンチャ企業の宮城社長に電話してメールで現状の写真送るら教室の広さから
簡易なオフィスデスクと二段ベッドをいれた場合の図面をCAD風にしてわかる様に
して欲しいとお願いした。
 随分強引だねといったが、すぐ見取り図を送ってくれた。
 現状の写真と見取り図と値段表。一教室を間仕切って六名用、一教室を間仕切りで
二つの部屋にして、オフィスと十万円、アパート十六万円、現状の教室の写真と
完成予想見取り図と値段表をつけたものを百二十部、両面コピーして
要請のあった所に送った。
 入居希望については(体験して問題なければ入居希望)(入居希望)のどちらかに
○をつけて、役場のHPに会社の名前、住所、代表者名、人数を書いて
くれるように案内した。
 翌週から連絡が入り始めた。体験してから入居希望が多く水曜日までに
十団体から連絡があった。その後週末までに累計で二十団体から入居希望があった。
 単に入居希望が二団体で残りの十八団体は体験してから判断であった。
 翌々週の火曜日の全体会議でレンタルオフィスの話をするので山田さんと
海津も同席する事にした。
 その会議で出張した時のベンチャー企業の反応などを聞かれ概ね好意的だった
ことや試してみたいという反応が多い事に驚いたと説明した。
 市長は挑戦して見る価値は十分にあると思うと話し発注することが正式に決まった。
 建築会社に連絡した所、すぐに手配しますとの返事。
 七月初めから開始して十日から二週間で完成予定。必要な二段ベッドと
オフィス机と椅子、テーブルなども地元の工場に注文した。
 七月中旬には発送可能との連絡が入った。

11話:オフィスの体験入所1(202107-202108)

 また道の駅の仕事に戻った。夏場に向けての二十名の増員の見通しが立って
いなかった。現在で十二名まで集まったがあと八名が集まらない。
 農協に頼んで農家で暇のある人に手伝ってもらえるように連絡してもらった。
 その翌日から連絡が入り始め毎日ではないが十名が来てもらえることになった。
 これで夏休み何とかなりそうだった。その他アルバイトのシフト管理者が人員の
配置に頭を痛めていたのだ。売上金額は順調で目標超過の日が続いた。
 このまま行けば年間七千万円が射程距離に入ってきた。数週間後から学校の夏休み
と共に行楽シーズンが始まる。
 中学校の改修工事の方は、あと数日で終わると連絡が入った。
 現場を見に行くとトイレも新しくなり風呂とシャワーも新しいものが入った。
 明日完成と言われた。そこでベッドや椅子、机の搬入と電源の調整を明後日に
決めて良いか現場監督に聞くと大丈夫と言われたので連絡した。
 今週の金曜日についに完成となる。月から体験入所可能にしようと考えた。
 それにはエアコンを取り付けなければならない。
 そこで山田さんに電器屋の知り合いに頼んでくれる様に海津が要請した。
 今週金曜に完成を見て体験入所の受付をしようとなった。
 その金曜日がやってきて山田さんとともに学校を見に言った。
 間仕切りもできて、ぴかぴかとは言えないが十分に使えそうであった。
 役所に連絡して体験入所希望をとるように指示した。
 翌日に、役場からの連絡で十五団体から体験入所の希望があった連絡があった。
 そこで山田さんから呼ばれて役場に行き手分けして体験入所に
日程表を組むことになった。体験希望の団体は、全てが一日体験だった。
 そこで、日程表で十五団体で希望日と行けない日を聞いた。
 二つの教室にエアコンを設置して体験入所をする事にした。 
 横浜の宮城さんに、事業を話した所、仲間十二名、十二社で二室使う事で
了解いただいた。これで一週間で希望の全社が体験できる。
 早速、翌週の月曜日、宮城さんを含め十二社の代表者十二人で来ると
連絡があったので海津のワンボックスカーと山田さんが役場のワゴン車で
YG空港に迎えに行く事にした。空港で宮城さんに会い、遂に完成した、
と堅い握手をかわす海津だった。
 中学校へ行くと宮城さんが周りの景色は良いね、ただレンタルオフィスは
新しくはないねと笑っていた。
 中に入り部屋を見ると思ったより広く天井が三メータ以上あるので広く感じた。
 夏でも良い風が入ってきそうだねと言った。
 持参のノートパソコンを置いて光ネットにつないで状況を確認し、
問題なくつながった。オフィスデスクの間隔も狭くはない。
 隣の部屋の二段ベッドも新品で良さそうだねと言った。
 その後トイレ風呂を見て回った。
特に問題なさそうだが三階は風呂に行くのがちょっと大変かもと言ったが
若い連中だから、まー何とかなるさと言った。
 管理人を二人ほど常駐させるつもりだと言った。
まだレンタカー、まだ置いてないが校舎入口の横に月額5万4千円の実費で
10台用意しようと持っていると説明した。
 宮城さんが冬はどの位の雪が積もるのか聞いてきた。
 海に近いので二十センチ程度かなと言った。
 でも湿り気が多い雪なので昼間にはとけると言い、最低気温は-5℃程度で、
この十年でも-10℃まで言った事はないと言った。
 でも冬はファンヒータが必要でしょうと正直に言った。
 ファンヒータは用意しないので、各社で用意して下さいと言った。
 ただ石油の配達は、こちらで手配しますから、石油代を会社で実費支払いで
やって欲しいと言った。
ソファーやテレビ、マット、畳なども入れて良いのですかと質問してきたので
大丈夫ですと答えた。ただ退去時に撤去してもらいますがと付け加えた。
 使用方法については石油ストーブ意外は設置可能ですと言った。
 冷蔵庫も大丈夫です。お湯、水道は、廊下にある水道を利用して下さい。
 一階に三つ叉のガスコンロを置いてお湯を沸かして各社でポットを用意して珈琲、
紅茶、お茶を飲んでいただけますと言った。
 それらの備品は各社負担で持ち込んで下さいと言った。
 布団や毛布も会社で用意するのですかと聞かれたので、そうですと言った。
手配を代行することはできるので、必要な時は言って下さいと伝えた。
 詳しい説明を書いた案内書があった方が良いかも知れないと言われたので
作成する事にした。徒歩5分の所にバスの停留所があり、駅、駅前商店街、病院へ
行けますよと紹介した。
 時刻表も説明書に書いておいて欲しいと言われた。
 水回りの見たいというのでシャワー、風呂のお湯、水洗便所と水道などを
点検してもらい、特に問題がなかった。
 ベッドに布団がないので毛布と薄いマットは用意しましょうかと言うと
宮城さんから、そうして欲しいねと言われ、早速、十セット車で買ってくる
事にして費用を会社に請求することにした。
 アルコールは自由に飲んで良いのですかと質問を受けたが特に決めて
なかったので、どうしたら良いですかと逆に宮城さんに聞いた。
 私は寝酒に赤ワインを飲みますと言った。未成年でなければ良いじゃないんですか
と言うので、そうしましょうと言うと、案外いい加減なんだなと笑った。
 いや柔軟性があると言って欲しいというと負け惜しみ言いやがってと、
お互いに大笑いした。しかし管理の方は会社の方で全てやって下さいとお願いした。

12話:オフィスの体験入所2(202109)

 電気、ガス、水道は自由に使って良いのですねと言うので、費用は、
請求額を人数割りして均等に払っていただきますと答えた。
 病院、警察、消防署の電話番号と市内の地図、それに特急列車、飛行機、
バスの時刻表も欲しいと言われたので作成を約束した。
 海津が道の駅の駅長も兼務しているので少ししたら十人分の夕食と明日の朝食の
弁当を冷蔵庫に用意しておきますので電子レンジで温めて食べて下さいねと言った。
 また気づいた所があったら帰る迄に連絡するよと言ってくれた。
 念のため役所と海津と山田さんの電話番号をお知らせした。
 もし何かあったら携帯へ電話下さいと伝えた。そして挨拶して失礼した。
 翌日は七時に中学校へ行き宮城さんと他の九人を海津のワンボックスカーと
役場の山田さんの運転のワゴンにのせてYG空港へお送りした。
 宮城さんが、車中で契約する事に決めたので宜しくと言われた。
 詳細はまたメールで送りますと宮城さんから言われた。
 宮城さん訪問した時の話をPR用の記事として利用して良いですか
というと了解してくれた。
 早速記事を書いて宮城さんに送りますので目を通して問題なければ今週末に
体験入所が終わった後に役所のHPに記載させていただきますと言った。
 時間になったので空港でみなさんと握手をしてお別れした。
 その後、役場へ行って契約が取れたことを伝えた。市長が大喜びをしてくれた。
 翌日、山田さんが昨日の資料を作成してくれたので海津が預かった。
 今日の体験入所の方は十四社で十四人では十一時半に到着するので
山田さんが迎えに行く事になった。
 海津は道の駅に顔を出してから中学校へ昼過ぎに行く事にした。
 道の駅に行き話を聞くと特に問題ないようであった。
 またレンタルオフィスにいるから何かあったら連絡欲しいと伝えて出かけた。
 着いて、飛行機、特急、バスの時刻表と警察、病院、消防署の地図と
その他の連絡先の電話番号と注意事項をかいたものを目立つところに置いた。
 少しして山田さんと体験入所の四社で四人が到着した。
 山田さんがオフィスと寝室を説明した。昨日と同じように説明して回った。
 インターネットが使える確認をした後、回収したトイレ、風呂、シャワーを
確認して貰った。昼飯は食べてきたというので、夕飯と明朝のおにぎりセットを
用意すると説明した。それぞれの注文を聞き冷蔵庫に入れておくと伝えた。
 質問は雪と気温のことで暖房は各社で石油ファンヒーターをお願いする事など
説明書に記載してありますが口頭で説明した。
 冬場を体験しないとわからないかも知れないと言っていた以外は概ね良い反応だった。
 その後、海津は道の駅へ夕食と明日の朝食を取りに行った。
 道の駅では特に大きな問題なしとの報告で、また中学へ向かい冷蔵庫に
依頼の弁当を置いてきた。
 翌日は山田さんと海津が十六社、十六人を体験入所のため迎えに行き
レンタルオフィスに着いてオフィスの使い方などを説明した。
 週の金曜日までに二十社、二十人が体験入所を終えた。
 体験入所も特に問題な終了したと山田さんから報告を受けた。
 全社、入所希望すると言う事に決まったそうだ。
 もし契約を継続しない場合は三ヶ月前に申し出て解約というのは厳しいので
二ヶ月前にしてくれとの要望があったので了解した。
 ともかく二十社で二十教室を六人で利用すると合計、百二十人では管理人三人
では少なすぎるのではないかという話が出たが、夜勤四名交代で
何とかなるだろうと始めてみる事にした。

13話:海津が山陰創造社の社長?(202109-10)

数日後、市長から電話が入り山田さんと共に呼ばれた。市長が海津に
レンタルオフィス誘致という大きな仕事を成し遂げたお礼を述べた。
 そして市長が海津に第三セクタの会社の社長になって役所と二人三脚で
若い大家族の移住や企業誘致、若者、市民への仕事のづくりなど、まだまだ、
やりたいことが多いので、それらをこれからも手伝って欲しいと言われた。
 更に、市から海津君の家賃を社長手当として、この市内にいる間、
全額補助すると言ってくれた。
 市長が、今後、利益を出せる第三セクターとして行政から分離独立した形で
1企業として頑張って欲しいと言った。これからも赤字を作らない形で行政と二人三脚
で地方創生を推進していって欲しいと言われたので、海津は喜んで了解した。

 次に話をレンタルオフィスに戻す事にする。
 海津は新レンタルオフィスのオープンまで一ヶ月の猶予があるものの
納期が間に合わない十台のレンタカーや大型エアコン二十台の設置などで困っていた。
 先日、廃校の改修工事をお願いした会社の池田社長さんに面会をお願いした。
 今日の午後四時なら面会可能だと言われレンタルオフィスの現状を話し
大型エアコン二十台の設置の話をすると厳しい話だなと言い、三日、
時間をくれ頼んでみるからと引き受けてくれた。お礼を言って失礼した。
 役場の山田さんに、この件を話しておいた。
 四日後、池田社長に電話すると来週中に大型エアコン二十台を用意できると言った。 
次はレンタカーについて山田さんと手分けしてしらみつぶしに電話で話して
可能性のありそうな所を訪問して話をまとめる事にした。
 長期契約で月五万四千円でレンタルできるレンタカーは十台しか見つからず
二十室の人達に、うまく利用時間を調整して使う様にお願いするしかない。
納期は十日間欲しいと言われ了解した。
レンタルオフィスのオープン五日前に全車がそろった。
一日がかりで最終チェックを行った。
 オープン当日はインターネット関連業者、建築業者、電気工事会社から
1人づつ専門家を呼んで不測の事態に備える事にした。
 入所当日、入所者には、空港バスとタクシーでレンタルオフィスまで
来てもらうよう連絡しておいた。
 現地で待機して待っていると十二時過ぎに二十社百二十人、各部屋で、
パソコンを設置ネットを開始した。インターネットは無事につながり十分な速度。
 午後四時に夕食用弁当と明朝の朝食のおにぎりをもってきた。
 この日は曇りでそれ程、暑くなくエアコンを入れずに窓開けていれば過ごせた。
 ただ全エアコンを稼働するテストをしてないので試しにやってみると
二十台全部同時に稼働するとブレーカーがおちた。
 再度、二台稼働して三分間隔でスイッチを入れたところヒューズは飛ばなかった。
 ただブレーカがおちないように余裕を持ったアンペア数を確保するように
大至急改修してもらう事にした。
 この工事は、すぐに終了し大容量にも耐えられるようになった様だ。
 極力時間差でエアコンをつける様にマニュアルに書いて置く事にした。
 レンタカーは実費だが、月当たり、五万四千円でレンタルできるように手配した。
 レンタカーは十台用意したが、これで足りるか聞いてみると、何とかやってみると
言ってくれた。
 買い物だけなら問題ないし、みんな仲間として行動すれば必要最低限で足りると様だ。 
 経費も節減できるし良いというのだ。
 一時間後、依頼していたレンタカーの会社の人が今日、オフィスを開所する
というので何とか七台は決まったのだが、残りの3台は他の、お客さんに言って
納期を延ばしてもらいこっちを優先させて十台そろえたそうだ。
 夕方のシャワー風呂の時間も各社で話し合って、うまくやってみますとの事だった。 
もし設備で足りない場合は言いますと言った。
 その他、各オフィスつ使うポットやヤカン電子レンジ、その他の備品が必要な
場合は、各オフィスで揃えてもらう様に言った。
 二週間して訪問してみると宮城さんが中心となって一つのコミュニティ
みたいになっていてうまくやっていると言っていた。
 ただ風呂も一人10分までとしたり便利な生活環境とは言えないかも知れないが、
ここで成功して金を作ったら都会の一流オフィスに移れば良いだけさと話していた。
 車も主に買い出しと空港、駅の送迎だし空いてる人間がやる事になっている。
 現状では何とかなっているというところかなと言っていた。
 ここが嫌ならアパートを探して出勤すれば良いだけの事だけだよ笑っていた。 
 このシステムはベンチャー企業、立ち上げの若者には必ず受けると言ってくれた。
 食う、寝る、風呂に入る事ができる。
歓楽街もなく無駄遣いすることもなく効率的な生活で金も貯まりやすい。
 それにプログラマー通しの語り合いって、なかなか良いアイディアが生まれている
みたいだよと評価してくれた。
 この言う事業は、まだまだニーズがあるかも知れないよとアドバイスをくれた。
 海津は貴重な意見をありがとうと言った。
 十月に入り涼しくなってきてレンタルオフィスも大きな問題もなく
順調に滑り出していった。
 そこでレンタルオフィスへ行き暖房の話をすると畳と、こたつも買いそろえる
つもりだという会社が多かった。
 そこで大きな灯油の外タンクを作って欲しいとの要望が出た。
 実費は各社で支払うというので了解した。
 屋根付き五百リットル外タンクを四機で設置工事込みで四十万円だった。
 完成したら支払うのでお願いしたいと言われ了解した。
 その後石油の給油を近くのガソリンスタンドに頼んでおいて欲しいと言われ了解した。 
 石油タンクが完成した後でガソリンスタンドの人を訪問させるよと言った。
 また、数日後、海津に宮城さんから電話が入り三つ叉コンロもう二台、
オフィスの備品として設置して欲しいと言われた。
 冬場はお湯を沸かすのに、四つでは足りないというのだ。
 その時、冬場、湯たんぽって重宝するから買っておくと良いよと
海津が各社にアドバイスした。
 こたつに入れても寝床に入れても暖かい毛布にくるんで足の下に置いても
暖かくて良いよと教えた。やがて冬が来て寒くなってきた。
 そんな日にレンタルオフィスを訪ねると湯たんぽ使えるねと多くの人が
仕事中から使っていた。
 ぬるくなったお湯は捨てずに、お風呂にいれるようにしたんだよと笑っていた。
 大きなヤカンを買ってきてポットと湯たんぽに入れているんだ。
 三つ叉コンロ六つ個でも休む暇なく湯を沸かしていると言っていた。

14話:売って売って売りまくれ!(202109-202202)

夏場の道の駅は、過去最高のお客さんの数で売上も過去最高だった。
新しい話としては、パートのおばさんのアイディアで、大きめ「オニギラーズ」
海苔巻きおにぎりを平べったく四角に延ばしたものが、飛ぶように売れて
炊飯の量が大幅に増えた。
 具材を若者向けにベーコンエッグ、炒めた野菜でまいた焼き肉をはさんだり、
漬け物、高菜、焼きたらこと、卵マヨネなど七種類が大評判だった。
 九月になっても土日祭日は着実に百七十万円超える売上をあげている。
 多い日は二百万超える日も出てきた。もう既に累計三千万円を軽く越えている。
 余程の事がない限り六千万円は確実に超えそうな勢いだった。
 秋、冬にかけて、客数増加のために、平日に限り一時間、食べ放題の企画なども
面白いかもと若者から提案があった様だ。是非、実施してくれと指示した。
 忙しく動き回っている内に十月は去り十一月へ、寒くなって来た。
 年末に向けて最後の一週間の売上が約一千万円と驚異的さ売上だった。
 その結果、大晦日、午後五時、道の駅の営業終了で年間集計金額、
八千八百五十六万円となった。もちろん過去最高、純利益は五千三百万円。
 正社員二十人の年収を引くとパートさんの給料を引いても二千万円の
利益をたたき出したのであった。
 月間売上から見て来年は一億円が視野に入ってくる勢いだった。
 全員を前に今年もみんなで協力して慌てず、
しっかりと仕事に取り組んでいこうと言った。 
 今年の冬は昨年末のヒット商品の「オニギラーズ」と味噌汁をセット販売
していこうと、みんなに伝えた。
 早出で一升炊き炊飯器二台で、ご飯を炊き十人で「オニギラーズ」を作っていた。
 米は無洗米でスピーディにご飯を炊いていった。
 午後から町役場へ出て、みなさんに挨拶して回った。
 建築業者の池田社長に年始の挨拶に行った。
 その後。道の駅に戻り、冬場のおすすめ商品をもう一品考えようというので
熱々の豚汁うどんなんてどうかなというと、熱いうどんは良いかもしれないと
大型の圧力釜を三つ買って、時短クッキングに活用すれば効率的に
調理ができると言っていた。
 これも取り入れていこう。大きめの圧力鍋を三個注文した。
 翌週から、カレー用の具を煮るのに使用した。ポークカレー、チキンカレー、
シーフドカレーをじゃんじゃん作り大鍋に移して、外注したスパイスと
タイカレーのレッドペーストを入れて本格的なカレーを作り出した。
 調理時間が数分の一に成り、大量に作れる様になった。素うどんに和風だしと
カレーをいれたカレーうどんが売れ始めたのだった。
 その他、磯辺焼きも飛ぶように売れていった。夏場とメニューを大幅に変えていった。 
 スープは、カレースープ、クラムチャウダー、ビーフシチュー、きのこ汁など
多くの種類を作った。
 また圧力鍋で一気に大量のうどんをゆでることができたので非常に便利だった。
 汁物、煮物類の調理時間が短くなり大量に作れるようになった。
 汁物持ち帰るできるように耐熱発泡スチロール容器を用意した。
 特に冬場は持ち帰りのできる商品が非常に良く出るようになった。
 ミックスピザも依然として若者中心に売れ行き好調だった。 
 汁物もの関係は昨年の二倍と好調だった。圧力鍋で具材を一気に煮込んで、
それを大鍋に移し調味料を入れて数分煮込む。製造時間も1/5になっている。
 冬場も平日百五十万円、土日祭日は三百万円を超える売上だった。
 そして、売れ行き好調な製品は、早出して、まず完成商品を多くしておくようにした。  
 1月は七百万円の売上が見えてきたのだった。
 明日から今年一番の寒気が入り吹雪にになるとの天気予報だった。
 その通りに翌朝は、かなりの吹雪だった。朝から海津の所へ電話がかかった。
 出勤の件であった。出られる人は九時、出勤してくれる様にお願いしパートさんは
休みとした。九時に出勤すると十人が出勤していた。
 平日でもあり、お客さんが来ないようだったら、吹雪のため臨時休業の看板を出して
帰ることにした。本日は臨時休業となった。この日は、吹雪で雪が大量に積もった。
 レンタルオフィスが気になるので言ってみることにした。
 オフィスに入るといつも通り、フリースの上にダウンジャケットを着て
仕事をしていた。1階よりも2階の方が暖かく快適だった。
 やがて、雪がやみ、道の駅では雪かきを全員で行ってから作業に入った。
 道の駅の副駅長の柴田さんに今日は新しいレンタルオフィスの件で
動き回ってるので、何かあったら電話をくれる様に言って、役場に向かった。
 今年も夏の最盛期がやってきた。
 今年は昨年以上の売上をめざして業務用の大型冷蔵庫と冷凍庫を増やした。
 多くの氷を貯蔵するためで、それでも間に合わない場合は業者から氷を運搬して
くれるように手配した。その他、炭酸ジュースを大量に作れるように工夫した。
 今年の一番の特長は収益性の高い製品を積極販売していこうというスローガンで
いく事にした。また、道の駅の副駅長の加藤さんに現場を任せる事にした。
 何かあればすぐ海津だこれるような体制をとって動くことにした。
 そして海津が商品の売れ行きと補給、在庫管理が利益を上げる一番の秘訣である
から管理しておくように言った。
 その他、人員の配置とパートさんの出勤管理も重要と言い、平日の客が
少なそうだと判断したらパートを減らし、逆の場合は大胆に増やせと言った。
 その後、土日に目標額を決めて一気に売上増加を狙う作戦で
売上を順調に伸ばしていった。
 2週間後の日曜日、遂に一日で四百万円突破という売上金額の新記録を達成した。
 海津の奥さんも大喜びで海津に事の詳細を報告した。

15話:役所の経費節減大作戦(202201-202212)

 2022年、市役所へ出かけて、市長に年始のご挨拶をした。
その後の話で、この市では、移住の支援策のための費用などがかさみ、
財政が厳しくなっていると、会計からの指摘を受けた。
 そこでパソコンを使った仕事の効率化と経費、人員削減をしなければならないので、
ネットオフィスで、良いアイディアを聞き出して、性格を立案して欲しいと言われた。
 海津が、どの程度の合理化ですかと聞くと、徹底的な合理化、人員削減も含めて
最大限の合理化を考えて欲しいと言ってきた。
 実は、今年から市長、三役の給料を下げることを内々に決めたと教えてくれた。
 また、市会議員も、長老には、退いてもらう算段もしているんだと打ち明けてくれた。 
 早急に合理化案を考えるようにしますとと答えて、市長室を後にした。
その後、レンタルオフィスの宮城さんに年初の挨拶に行き、市長から言われた話をした。
 それを聞いて面白かも知れないと言い、宮城さんも常々、役所の非効率的な仕事
には辟易していたというのだ。今週中に午後、時間を作るから、また、電話してくれ
と言われた。
 その後の電話で平日は無理なので、土曜日の朝から合理化の話をしようとなった。
 土曜日に、宮城さんのオフィスをたずねた。
 宮城さんがマイナンバーを利用して世界で一番、電子化の進んでいるエストニア
のシステムを調べ上げてくれて、それを利用すれば、事務作業は、80%合理化され、
役場の人間は、電話番と市長と2-3人のパソコンのオペレーターで事務仕事を
こなせると言った。
 ただ、マイナンバーのパソコン登録を市民全員がしてくれることが前提条件に
なると言うのだ。
 特別に必要なのは、カードリーダでマイナンバー磁気カードを読み取り、必要な
書類を引き出せるし、税金の処理もできる。その他、必要なデータを入力する
必要があるが、それは、我々のネットオフィスに任せてくれれば、
1-2週間でできる言った。
 海津が費用は、どの位か聞くと、役所事務の省力化のデータ入力だけで3百万円、
選挙、アンケート、などの集計ソフトを含めると、5百万円と言った。
ただ、カードリーダーとか、一部の機械は、電器屋で買って下さいと言った。
 もし、システムのオペレーションの研修をしたいのなら、研修費は、別に
徴収するが、たいした金額ではないと笑いながら答えた。
 そんなに簡単にできるのですかと、海津が言うと、もう数年前に、ソフト企業では、
考えていたんだが、政府、自治体、公務員の人員整理につながるので、全く
無視されていて、公表もするなと言われているんだよと、言い、苦笑いをしていた。
 このシステムが成功したら、多分、財政的に厳しい、地方の自治体にもシステム
を売りやすくなるので、宮城さんの会社だけですすめていきたいと言った。
 そこで、海津は、別に、それは構わない、こちらは、合理化で市の経費節減で
市の財政が良くなればそれでいいと答えた。
 海津は、すぐに市長に面会して、この話をした。
 市長は、合理化反対する人は、私が何とかするから、是非すすめてくれと言った。
 合理化案としては、現在の職員数600人→250名、市議会議員数30人→15人,
市の人件費72億円→30億円/年、2.5億円/月、パソコン、プリンター、
カードリーダー、追加費用:500万円。
 早速、3役会議にかけて、了解をもらうことができた様だ。
 後日、市長から、合理化案を次回の市議会で、発表した。
 もちろん議会の反対は、激しく市長の解任決議案を提出して抵抗すると雰囲気だ。
 そこで、この数年の大家族の移住対策費と、移住者数の増加、レンタルオフィスの
開設での移住者増加の実績や今後の市の過疎化、高齢化対策には移住者を増やすしか
方法がない事を訴え、その費用がかさむので、市役所、人員、議員定数の半減する
しかない結論づけたパンフレットを市の関係者や、議員全員に配布した。
 また、市役所に大きなポスターを貼り、窓口にパンフレットをおいた。
 翌月の市議会で、副議長をはじめ、反対の意見表明があり、市長の解任決議案の
票決が行われ否決された。
 この結果を受けて市長が私自身、他の方法があれば良いのだが、今後の市の過疎化、
高齢化対策を考えると、この方法が一番良い方法だと考えると意見表明すると、
会場から大きな拍手が巻き起こった。
 翌日には、具体的な、パソコンでの行政サービスの受け方、ICカードリーダー・
ライターの使い方の教室を週2回、会議室で行う様にした。
 また、ICカードリーダー・ライターは、役場の窓口で2千円で販売するようにした。
 更に、高齢者には、市民課で一緒に手続きを取れる様にした。
 次回の市議会選挙は、ネット投票で行う事になり、市長、副市長、助役の信任投票
も同時に行う事となった。
 市の三役(市長、副市長、助役)は信任され、若手中心の市議会議員が選ばれた。
 事前に、市長からの交渉で古株の議員で出馬を辞退した人が多かった。

16話:進学塾を始める(202207-202212)

 進学塾としてはYG駅の近くのテナントに本格的な進学塾が欲しいと言われた。
 この地区にはTR大学医学部やYG工専などもあり、地元の優秀な生徒にとっては、
あこがれの的でありレベルの高い進学塾が欲しいと言う希望が多かった。
 役所で相談すると、それは良いアイディアだと言いTR大学医学部、YG工専の
学生にも講師としてアルバイトの募集をかけてみたら良いんじゃないかと言われた。
 そこで直接学校に交渉すると募集するのは自由ですからどうぞというのだった。
 早速インターネットや役場のホームページ、学校の掲示板に募集を出してみた。
 募集後一週間で、三十人から応募があった。ただ曜日、時間指定で、お願いしたい
というので了解した。
 その後、曜日、時間指定OKと募集要項に付け加えたところ、更に三十人の
応募があった。二十人が工専、四十人が大学からの応募だった。
 曜日と時間調整をして開塾準備が終わった。翌月から進学塾の方が動き出した。
 海津が受験の為に問題をできるだけ多く出して、個人の弱点を見つけて強化して
欲しいと、お願いした。
 受験塾は何と言っても実績なので模擬試験も多くやって欲しいと言った。
 コピーなど事務的な処理は依頼があれば協力すると答えた。
 進学塾の中学生は二十人の内、十五人がYG市内の有名な進学高校へ、
YG工専に五人が合格した。
 また高校生はTR大学の工学部、農学部に十五人、医学部に五人が合格したの。
 特にレベルの高い生徒ばかり集まったのだろうが全員合格は画期的な成果だった。
 この結果なのかも知れないが四月に新しい塾生が中学が二十八名、高校から二十六名、
入学してきた。先生役の鳥取大医学部の学生や工専の学生が喜んだのは言うまでもない。
 今年も頑張ろうと意気さかんだった。
その後、進学塾への入学希望者が増えていった為、もう一つ市内の空き店舗を
改修して五十名は入れる教室をつくった。
 第一と第二で最大定員は百名の進学塾になっていった。
 九月末で、進学塾に合計、百二十五名と増えていき、進学塾は、きめ細かく
1教室を分けて問題に対しての質疑応答の授業も好評で、それに当てる時間帯も
増やしていった。
 進学塾もパート教師の希望者数は、十分に供給できて、この事業は、
うまく回ってきて、市内でも話題になり、進学希望者の難関校、
合格数が増えるたびに入校生が増えてきた。

17話:パソコン塾(202206-202212)

 レンタルオフィスの中に、二教室を修復してソフトウェア塾として利用したいと
海津が提案しレンタルオフィスの方にもソフトウェア、コンピュータ塾の運営を打診
したところ快く受けてくれた。社員の方に講師になってもらう事で了解してもらった。
 ソフトウェア塾は中学生以上を対象として週二回で二千円。
 だたし、優秀な人は無料とし、レンタルオフィスの従業員として採用の道もある。
 塾の収入は、講師の収入。家賃は収入に応じて相談する事にした。
 ソフトウェア塾は、小学生五人、中学生が二十人、高校生十五人、その他十名の
希望があった。とりあえず1つの教室で始める事になった。
 ソフトウェア塾では、最初、絵を描く事や遊びソフトのプログラムを教えた。
 特に希望がある場合はコンピュータ言語を教えるようにした。
 ソフトウェア授業でパソコンの使い方を教えてとのニーズがあり、翌月から募集した。
 すると中高年や父母からの入学希望が四十人もあった。
 そこでニーズ多いインターネット、スカイプ、ブログ、ホームページ、エクセル、
ワードなどの基本を教える事にした。
 数ヶ月が過ぎた、ある日のこと、海津が塾に来ている、大人に塾のニーズを聞いた。 
 1つ目は、電子機器の発達に特に中高年はついて行けないのでパソコンだけでなく
スマホの使い方も知りたい。
 2つ目は、またインターネットウイルスの危険性や、それを回避する方法、
格安スマホSIMの付け方、利用法を知りたい。
 3つ目は、IPADなどタブレットとパソコン、スマホの違いと利用方法など
全般的なことを知りたいと言う事になった。
 それらについては人数が集まれば業者や専門家を招いて説明会を開いて
欲しいと言うのだ。
 それらについては人数が集まれば業者や専門家を招いて説明会を考えて欲しいと言うのだった。
 最初は、ソフト会社の社員で全て講師をつとめてスマホの使い方なども教えることにした。
 興味があればレンタルオフィスでの仕事風景の見学も許可するというのだった。
 ソフトウェア不足がひどくて、一人でも多くの、優秀な人材が欲しいと言うのだ。
もう一つ教室を使って授業を行うほど中高年の入学希望者が増えたのだった。
 パソコン関連、スマホ、電子機器の授業が好評であり、その後、特に電子機器の操作は、
人気がありソフトウェア企業の副業として好評で講師にとってもありがたい副業となった。
 ソフトウェア教室で一般の人で有望な五人がレンタルオフィスで正式に採用された。
 また、エクセル、ワード、アクセス、パワーポイントを習いたい人を募集したら、
中高年が四十人、中学生が三十人、高校生が二十人、高校生以上が十五人の応募があった。
 数ヶ月後に、パート契約が十人、アルバイトを六人が仕事をする事になった。
 ソフトウェア塾の方は就職した塾生が出たので一般の若者が二十人、六十才以上の
男性が十八人が新しく入ってきた。三ヶ月の授業の成績から、一般若者の十六人、
六十才以上の男性十人がパートでレンタルオフィスで採用となった。 
 その他のホームページ、スカイプ、エクセル、ワードなどの講習の方も中高年の方の
参加者が増えて、レンタルオフィスの土日にも授業をするほどになってきた。
 その他、予想していなかっ事だが、パソコン、モバイル、タブレット、スマフォの
修理なども、依頼する人が増えて、レンタルオフィスの若者の良い副業になって好評だった。
 コンピュータ、ソフトウェア関連もパート教師の希望者数は、十分に供給できて、
この事業は、うまく回ってきて、市内でも話題になり、コンピュータ、ソフトウェアの塾は、
レンタルオフィスのソフトウェア会社が増えたおかげで、内容の濃い授業が好評で、また、
パート、正社員に登用される人も出てきて、年齢問わず人気が上がってきたのだった。
地方紙に、ここの話題が載ったのも手伝って注目されるようになった様だ。

18話:若手移住者の増加作戦(202301-202306)

 市長から若手の大家族を誘致促進の為の予算で一千万円を立てたので具体策を
考えて欲しいと言われた。
そこで、先着15家族に限り、子供が3人以上の大家族には家賃3万円を18ヶ月間、
補助し、加えて、子供の医療費と保育費用を半額補助する助成策を考えた。
 その他、先着40人に限り、40才以下の夫婦または、女性の全ての移住者に
月2万円、独身の男性の場合は、月1万円の住居費の12ケ月負担する助成策を考えた。 
 この地域では近くに日帰り温泉があり大人(中学生以上)400円、小学生未満は
無料と超格安で温泉に入れる。
 また車で二十分行けば漁協の魚直売所があり、新鮮な魚が格安で手に入る。
 有名な大山を近い。SIN労災病院、TR医学部付属病院も近い。TR医学部や、
YG工専も近い。
 地域主体の進学塾や、ソフトウェア塾、レンタル・インターネット・オフィスの
話も載せ、高速バスで岡山二時間強。神戸も三時間ちょいでいけるなどの
地域の特長をパンフレットにして応募ホームページに載せた。
 今年の12月~来年の3月末日までの期間で募集開始した。
 12月に10件の問い合わせがあり8件が応募してきた。
1-3月で10件応募してきた。合計18件の応募で先着16件として残りの
3件をキャンセル待ちとした。
 4-6月が移住期間で、途中に3家族のキャンセルがあり全部で15件となった。
 内訳は子供が48人、両親30人の合計78名。毎年1千万円なら毎年、予算を
立てるようにしたいと市長の意見であった。
 7月2日に市民公会堂で市主催で移住者歓迎パーティーを企画した。
 当日は移住者78名全員が集合して移住を歓迎する催し物や食事がふるまわれた。 
 移住者の口からは景色がきれいで医療施設や学校もあるし3LDKのアパートも
すぐ見つかり助かったとの意見が多かった。
 関西方面、岡山、首都圏の人も、新幹線の駅まで二時間ちょいでいけるし、
空港も近いので帰郷も便利だと総じて好評。
 仕事の方は自営と専門職(保母、看護婦)の方が八人おり残りの二十二人を
海津が道の駅や塾職員として雇う事にした。
 移住家族は共働きで保育園に預けて働ける環境が整っており心配の声はなかった。
 翌年も若手の大家族を誘致を昨年と同じ条件で実施してみたところ、
募集定員15家族を募集期間3ヶ月で、20家族あり、今年は、子供の数と両親の
年齢と移住の動機で優先順位を決めて、漏れた移住希望家族をキャンセル待ちとした。

19話:第2レンタルオフィス建設(202304-202310)

 レンタルオフィスの宮城さんから電話が入り、YG市のレンタルオフィスの
活動状況についてマスコミからの取材を受け賃貸料も安くオフィスの隣部屋が
寝室という環境が理想的である事。
 車で十五分で天然温泉にも入れ海岸におちる夕陽はきれい港の近くの
魚センターもうまくて安いと宣伝したと言った。
 その後、宮城さんへ電話が入り困ったので市役所に電話する様に伝えたと言った。
 翌日から市役所にレンタルオフィスの建設予定はあるのかとか入居希望したい
と言う連絡が次々に入り、市長から海津に電話が入り廃校の小学校を改修し、もう1つ
レンタルオフィスをつくる様に建設会社と相談して欲しいと言われたので了解した。
 建設会社の池田所長に電話して改修工事の費用と建設期間を見積もるように
お願いした。山川部長に、早速、調べに、明後日に廃校に、来て欲しいと伝えた。
 二日後、山川部長に電話を入れると工事費用は改修と洗浄で最低1千万円、
トイレ水回り、電気、インターネット回線を考えると2千万円近いと言われた。
 改修工事の予定期間は3~4ヶ月と言ってきた。
 市長に電話して話すと7月に入居できる様に工事を開始してくれと言った。
 それを山川部長に伝えて手の空いてる建設会社のスタッフと仲間の建設会社の
人を集めて極力早く完成する様にすると言ってきた。
 六月中旬、完成予定で工事開始すると言ってくれた。
 今話題になっている間に募集をかける様に以前使った広告宣伝、募集は
レンタルオフィス二十室、六人用(最大八人)レンタルオフィス(十万円/月)と
二段ベッドのアパートを(十六万円/月)で募集した。
 レンタルオフィスの宮城さんや他の会社の人にもインターネットに
宣伝用パンフレットを掲載するようにお願いした。
 三月から広告宣伝と募集をを開始し、三月一週目に十社から入居希望が入り
三月中に二十八社の入居希望が集まった。
四月に入り校舎の洗浄と教室内装工事に入り、五月の連休後にはトイレ、風呂、
水回りの備品がそろい五月中に校舎内の工事は終了しそうだ。
 6月初旬にオフィス用の机と椅子六十ずつと二段ベッド三十個が、そろい6月半ばに
完成した。週末から見学会と体験入所を一万円/1泊で募集した。
 十社から見学と体験入所の希望があり、五社が見学会で五社が入所体験希望であった。 
 六月の三週目に実施し、レンタカーの希望があれば実費請求で手配する事、食事も
必要なら三食で千五百円(朝¥三百円、昼、夜弁当¥六百円)で配達可能である事を伝えた。
 七月なって初日から入所者を市役所の職員十名と海津、山田さんで案内して
三日間かけて無事に入所となった。

20話:道の駅Ⅱを造る(202306-202312)

3月に入り、海津は、レンタルオフィスが四十社で二百四十人以上の従業員が
いるのでコンビニのニーズはあるはずだと思いコンビニ型の道の駅を考えた。
 早速、候補地を山田さんと共に車で探し始めた。廃屋が一軒と古い大きな
ガレージの様な機械工場の廃屋が使えそうだった。
 また建築会社の池田社長に電話で事情を話して専門家を貸してもらう様に手配した。 
10分後、待ち合わせ場所に建築会社の山川部長がやってきた。
 まず工場跡は、鉄骨がまだ補強すれば使えるので改修できると言った。
 廃屋は敷地も小さいし解体増設費用がかかると言うので、工場跡地の方が広いし
費用も安く済むと言った。
 その後、その工場と交渉してくれると言い携帯電話で電話してくれた。
 工場の持ち主も売りたいそうで交渉に来て欲しいと言われた。
 午後五時から山田、海津、山川部長でそのお宅へ交渉のため伺う約束をとり出向いた。 
 訪問すると工場主の息子さんが、社長が病気で療養中というので対応してくれた。
 息子さん(長男)の話によると兄弟三人で相続するため困っていた様だった。
 山川部長があの工場は工場地区ですがご承知の様に田舎ではなかなか売れないのが
実情です。もし良かったら借地権という形で税金も相手持ちで貸したらどうですかと
言い相続税の点からも有利ですよと言った。
 そうですか相続の事で困っていたんですよと言い、借地権の相手は町役場ですというと、
それは安心だと言いお願いしたいと言った。
 役場の山田さんが明日にでも書類を持参するので宜しくお願いしますと言いうと、
どれ位の賃料収入になりますかと聞くので山川部長が二百坪位だから不動産の税金も
相手払いだから年五十万円が良いところでしょうというと
願ったり叶ったりだと言った。翌日、山田さんが書類を持参し、あっさり契約成立した。
 山川部長と建物について山田さんと海津と協議した。
 大きなスレートのガレージ風の道の駅にしてプレハブに断熱材を入れた事務所兼、
お店にして大きなスペースを食堂にして寒い時期はは入り口を小さくして
大きな断熱ボードで雪や風を防いだらいいと設計図を書いてきた。
 夏場はそれを取り外せるようにしておけば便利だと言った。
 残り土地をを大きな駐車場。改修工事の費用は八百万円と言ってきた。
 海津が社長に世話になってるから今回は値切らずに了解しましょうと告げた。
 早速、依頼した工事期間は二週間と言ってきた。すぐ始めて下さいと伝えた。
 翌日、コンビニ店に置いて欲しい品名を書いたアンケート用紙をレンタルオフィス
に人数分おいて書いてもらうように話した。
 データ用DVD、USBメモリ、コピー用紙、文房具、筆記用具、パン、お菓子、
コーヒー、お茶類、ジュース類の缶入りとペットボトルビール、
ノンアルコールビール、焼酎、洗面用具、タオルなどを書いて、
他に希望する空欄を5つ書いておいた。
 すると、空欄には、レストラン、喫茶店、居酒屋、校庭にバーベーキューが
欲しいと書いてあった。
 特に希望するものでバーベキューセットと生ビールいうのが数多かった。
 若い連中の親睦と情報交換などでバーベキューをやりたい様だ。
 確かに広い校庭があり場所は十分あり、今はジョギングくらいした使われていない。 
 海津は、そうか懇親会の場所が欲しいんだ、道の駅に簡単なバーなども面白い
かも知れないと感じた。
そこで、最近入社した中にいた居酒屋バイト経験者と調理師免許もつ二人に話すと
必要ならば、手伝いますよと言ってくれた。
 水商売と言う位で、客が多ければ儲かりますよと言っていた。
 新しい道の駅は居酒屋、喫茶店、レストランが良いかも知れないと感じ、
店舗の構想も経験者と相談してすすめる事にした。
 この方が単に品物を売るよりも利益率が格段に大きい。
 バーベキューと飲食店中心の構想が浮かんできた。
 そこで簡単に間仕切りをしてレストラン、喫茶店、レストランを作る様にお願いした。 
 凝っていなくて簡単なガス、調理器、シンクを格安で仕入れて作って欲しい
というと1週間から10日間の時間がいると言い。費用はその時でないとでないと
わからないと言うのでお任せした。
 役場に戻り町長に話すと収益率が高くて投資の回収が早くなるのは大助かりだと
喜んでくれ、期待して言るよと町長が海津の肩を叩いた。三
 3月中旬から工事をお願いした。工期は1ケ月、5月連休前の営業開始を目標とした。 
 第二道の駅の担当者と海津で、十人の職員と三十人のパート・アルバイトを
移住者から募集した。1週間後には応募があり5月からの勤務をお願いした。
 調理器免許を持った職員を中心に飲食業経験者3人が喫茶店、レストラン、
居酒屋の構想を練り、必要な飲料、ケーキ、パン、ドーナッツ、アイスクリーム、
珈琲器具、ガラス器具、食器、大型ガス炊飯器、圧力鍋、鍋、釜、ジョッキの見積もり、
ビール、酒、ウイスキー、焼酎の入荷の手配。
 米、肉、魚、料理道具など全て見積もりを大至急作成し仕入れ先との交渉を急がせた。
 4月中旬に最終チェックをして五月からの営業開始ができるように手配した。
 費用の請求書は全て、海津のところへ送るようにした。

21話:道の駅Ⅱ営業開始(202309-202312)

 9月からコンビニ、第二道の駅がオープンして物珍しさもあるのか10-20人で
喫茶店やレストランへ来て珈琲やケーキセット、レストランのランチセット、
パスタ、ミックスピザが売れた。
 レンタルオフィスは休み時間は自由に取れる様で、お客さんが途切れずに来ていた。 
 ケーキセットが八十セット用意したが三時間で売り切れた。
 パスタも茹でるのが間に合わない位の注文が来た。
 毎日の弁当に飽きが来ている人が多いのかもしれない。 
 雑談の中にも弁当よりもこっちで食べた方が落ち着いて食べられると
喜んでいき人も多いようだ。
クロワッサンも百個用意したが売り切れ、カレーも大鍋でつくっておいたが、
売り切れた。ハンバーグが意外に売れ残り、トーストの売れ行きも良かった。
 ウインナー珈琲も好評だった。フランスパンにハムを、ベーコンと野菜を
はさんだサンドイッチも好評だった。
 夜になって居酒屋は繁盛して焼酎、ウイスキーのボトルを入れる人も多かった。
 瓶ビールも好評だった。つまみは鶏の唐揚げ、タンドリーチキン、チーズの
盛り合わせ、野菜とチーズとハムのセットなど売れていた。
 意外に味噌と醤油の焼きおにぎりが好評で、オニギラーズもかなりの数が出ていた。 
気分転換に居酒屋や喫茶店、レストランが良いと言う声も多く聞いた。
 喫茶店とレストランでモーニングサービスをして欲しいと言う、
お客さんからのリクエストが来たのには驚いた。
 モーニングだけでもできたら7時から遅くても8時から店を開いて欲しいと言われた。 
 アルバイトさんの数は多いので早朝出勤できる人数を確認してみると10人が7時
から出勤可能と答えた。
 18人常勤の人も喫茶店、レストランの営業開始を7時からにしても良いというので、
朝はメニューを絞ってモーニングセットのみと言う事で対応すると事にした。
 トーストかクロワッサンかフランスパンとバター、ジャム、コーヒー、サラダ、
ゆで卵で五百円。珈琲抜きで三百円。五月の連休は休みの会社も多く客足がおちたが、
それが過ぎるとまた混み合ってきた。
 特にモーニングは忙しくパンを焼くのが追いつかなくてクロワッサンで良いと
言うお客が多く、10時には300個のクロワッサンがなくなった。
 昼は、レンストランのランチセットが売れ、パスタ、ピザ、カレーが売れていった。 
 2-3日で注文の具合が読めるようになり店は順調に動いていく様になった。
 夜は居酒屋で緊張する仕事のようで夜の気分転換に酒を飲む人が多い事がわかった。  
 6月になるとバーベキューをしたいので、元の校庭を地面を整地して、
五ヶ所に長机を一つ、四人まで座れる長いすと二セットずつ置いた。
 置き、簡単なバーベキューセットと炭を用意した。調味料と発泡スチロールの
お皿などは、バーベキューセットと共に購入してもらうようにした。
 一人前と鳥のもも肉セット(キャベツ、タマネギ、ピーマン、なす、人参、
焼きそば)二千円、豚肉セット(キャベツ、タマネギ、ピーマン、なす、人参、
焼きそば)二千五百円、牛肉、豚肉ステーキセット(キャベツ、タマネギ、ピーマン、
なす、人参、焼きそば)三千百円、ご飯は、200円とした。
 平日のみ食品、バーベキュー器具の持ち込み許可した。
 バーベキュー器具と場所代一人千円、場所代のみは五百円とした。
 設置した週の土日は予約の電話が多く土日は二時間交替でお願いする様にしたが
10時~16時までの六組枠は、すぐに埋まった。
 場所は十分あるので同じ設備をもう一増やすことにしたが、7~9月は、
9~19時まで時間を延長したが、土日は満員であった。
 平日も中高年の人でにぎわった。
 第二道の駅は、夏場の土日は、バーベキューセットの注文のため全員が
7時出社をお願いする程だった。
 パートとアルバイトが多いので平日など閑散期は人数を減らし営業した。
 第二道の駅の夏場の売上はバーベキュー、ビールの売り上げなどで
月に1千万円に届きそうな勢いであった。

22話:進学塾とパソコン塾のその後(202401-202403)

進学塾の方は難関校受験の合格率の実績が評価され近くの地区からの通学者も増えて、
百人以上が通うようになって二つの教室は、時間によっては手一杯なので公共施設を
借りる時もある程の盛況ぶりだった。
昨年ついに、鳥取大学医学部に三人、YG工専にも十人が合格した。
 この成功に講師役の大学医学部、工専の学生の意気も上がり、やる気満々という
良い雰囲気になっているのが頼もしかった。
コンピュータ、ソフトウェア塾の方は塾の生徒の数も増えているが
レンタルオフィスでの入力のアルバイトが増えて生徒も会社側でも喜んでくれた。
そして優秀な生徒はレンタルオフィスで土日に行われるソフトウェア専門コースに
無料で参加できる様になりオフィスの会社の正社員として登用される人も出てきた。
 コンピュータ言語、またはコンピュータ、パソコンのハードウエア、
ソフトウェアに興味をもつ中学生以上が非常に増えたのは、ソフトウェア会社に
とっても地元にとっても大きな戦力として今後期待できる。
 地元での就職先が増える事につながると言う事は移住者にとっても
大きな魅力になる事は間違いない。
 この成功例を地元の新聞社で大きく取り上げてもらい、
またレンタルオフィスの会社でも宣伝してもらうようにお願いした。
 翌春にはNHKで、この話題が地方創生の成功例として番組として放送されて
からは、他の地方の役所や関係者の訪問が増え、海津は、その対応に多くのおわれ、
うれしい悲鳴をあげるほどだった。
 海津の道の駅やレンタルオフィスなど数々の事業で山陰創造社の儲けも膨らんできた。 
 次に北島と山田さんの両者で相談して第1レンタルオフィス、第2レンタルオフィス、
第1、第2道の駅、学習塾、ソフトウェア塾の課長をを任命して、各部署から利益を
出せる会社として、継続できることを第一目標におき、運営していく事にした。
 翌日の夕方までに、第一レンタルオフィスの課長を山田さんと第二レンタルオフィス
の課長に平山さん、道の駅の課長を江藤さん、第二道の駅の課長を山下さん、
学習塾の課長に木下さん、ソフトウェア塾の課長に島村さんと決めた。
 その晩に夜、八時に第一レンタルオフィスの管理員室に、該当する課長さんを
集めて任命式と、わかるように胸につけられるような名札を渡して
勤務中はつけるようお願いした。
 そして道の駅は、毎日の売上をその他の部署は、何か問題が起きたときはもちろん、
毎日、仕事の終了時に、山田総務部長に電話で報告するように指示した。
海津が今後の会社運営について、何としても純利益を出していくこと。
この地域に貢献していくこと。
 市長や地域発展のために、行政とタイアップして、赤字を出さないように、
事業を進めていくことを会社の方針とすることを、各人に説明した。
そして、社名を山陰創造社とすると話した。自然に、職員から良い名前ですね、
また、頑張っていきましょうと声が出た。その後、海津と山田さんが、
今後の強化事業を進学塾とソフトウェア塾にして、特にレンタルオフィスで、
地元の若者を採用してもらえるようなシステムを作っていく事を積極的に
すすめていくことにした。
 その他、道の駅やレンタルオフィスでの職員を増やせるように頑張っていくことが
地域貢献につながる事を再確認した。
 その他、今後、増えてきた移住者や地元の高齢者、若者が集える自由に使える
喫茶店サロンを町中の閉鎖した店か廃屋を改修して作りたいと海津が提案した。
 海津が、最初。第一レンタルオフィスの宮城さんに相談したところ、優秀な
若手プログラマーは、欲しいし、そのために無料のソフトウェア授業を土日に
開催している、中学、高校に無料のソフトウェア授業を宣伝してくれれば、
新しい金の卵が出てくるはずだと。
 第二レンタルオフィスの横田さんとも、飲みながら、ソフトウェア養成事業の
大切さを話し合ったといっていた。我々は、若手プログラマーは、いくらでも
欲しいので、できるだけ協力して上げると言ってくれた。
 第二レンタルオフィスの空いてる室のひとつを教室として改修して欲しいと
言われたので、了解した。宮城さんに費用を見積もったところ机と椅子で四十人分で
四十万円する物を月三千四百円、年四万円でリースする事を約束した。

23話:若者移住者の急増(202404-202406)

2023年になって、首都圏の老人比率が高くなってきて、若者が都会から田舎へ
の移住者が急増しはじめた。
この市でも、移住社が起業して、いろんな事をはじめだした。
そこで、移住者から、アイディアを出してもらい、それに投資するための、
起業コンテストを開くことを計画した。
コンテストの審査員としては、既に起業した移住者の伊東雪子さん、山陰創造者の
海津と山田さん。弁護士、公認会計士、地元の信用金庫の人を集めた。
初回のコンテストは、2023年5月に開催することとした。
応募を開始すると、移住希望者や、既に移住してきた若者などから、
10名の応募があった。
 具体的には、1:保育園付きのテレホンセンター、2:織物の製造と通販、
3:温泉民宿、4:シェアハウス、5:ウイークリー、マンスリーマンション、
6:空き家を改修してゲストハウスへ 7:温泉利用したリハビリ施設、
8:空き家の改修と管理、9:地元ビール
10:地元産の野菜、果物、農産物、海産物を使ったレストラン
5月10日に、市立公会堂で、1題、10分以内でプレゼンテーション
をしてもらうことにした。これには、地元の漁協、農協、野菜農家、信金、
銀行、移住者、商店主、商工会議所など、20名が集まった。
一般の方も20名、合計50名以上の参加してきた。
 その結果、空き家を利用した、ゲストハウス、シェアハウスのプレゼンテーション
が金賞、地ビールと地元特産物を使ったレストランが銀賞、保育園付きのテレホン
センターが銅賞となった。
 この三件と、残りの提案については、公認会計士と、信金、銀行
と話し合うことになった。
 その晩に、第二道の駅のレストランで、有志で集まり、話をした。
 その中で、空家の関連で、改修を担当するグループと、それを地元レストラン、
地ビール、ゲストハウス、シェアハウス、長期宿泊施設の人達が、活発に意見交換して、
グループとして、活動していこうと言うことになった。
 その他には、保育園付きのテレホンセンターまたは、パソコンを使った作業の話も
いろいろ出ていたようで、ニーズも見込めるようであった。
 海津は、2つの大きなレンタルオフィスのソフト関連企業にも、協力を打診して
みようと思った。
その集まりに、農協、漁協の人も来ていて、移住者の中で、農業、漁業を継いで
くれる若者の募集としたいと話していた。
 また、創造社にも、作業研修も含めて、やってみたい若い移住者の求めていること
を宣伝してくれるように言ってきたので、協力を約束した。

 昨年から子供3人以上の移住者だけでなく40才以下で夫婦または女性の全ての
移住者に月2万円、独身の男性の場合は、月1万円の住居費の12ケ月負担を約束した。
 補助する枠を40人新たに設けたのだった。
 早速、役場のHPに移住希望者への補助金の件と農業、漁業従事希望者・募集と
併せて、応募をつのったところ、全国から、150人以上の応募があった。
5人以上の大家族の応募15件も応募が17件あり、順調に増えていた。
 その後、農業従事希望者と漁業従事希望者は、役場のパソコンで、
希望者と農協、漁協の関係者とテレビ電話で直接面接してもらいことにした。
 その結果、漁業に12人、農業に15人の若者移住者が決まった。
 その他の独身男性、女性、夫婦の面接もテレビ電話で行い40名が決定した。
 大家族の方も15家族80名が決定した。
 今年の移住者は127名と過去最高で、今までの2倍の移住者を迎えることになった。
 市長も海津も、山田さんも大喜びであり、農協、漁協も教育プログラムを
早急に作成して指導していくことになった。

24話:老舗デパートの倒産(202406-202410)

この地区の一番の高級デパートが経営不振のため、閉鎖された。その跡地の処理を
役場から創造社に電話かかかってきた。そこで、海津は、レンタルオフィスの
40社をこのビルに移動させるてはどうかと考えたのだ。
 その他、学習塾とコンピュータ塾も入居させる案などを考え、
また、移住者や若者のサロンと喫茶店、地産地消の喫茶店、レストラン、
地ビールの店と入居させる事を考えた。
空いたレンタルオフィスは、格安のシェアハウス、格安ゲストハウス、
中長期のゲストハウスとして使う事を考えた。 
 市長からは駅前のデパート跡地を何とかして残して再利用してもらいと言われた。
 池田建設の池田社長と電話で話したところ、直接会って相談することにした。
 その前に池田建設の山川部長と共にデパート跡のビルであって改修費用と工事期間や、
問題点を捜すことにした。
1時間後とデパートで会い、5階建ての大きなデパートを見て回った。
 山川さんが、レストランを入れるなら水回りの大きな改修が必要だと言った。
 次に、多くの区割りで小さな部屋として使う場合、窓側の方にばかりに部屋が
できて、中心部を教室形式で使うとしたら、トイレの数が少なすぎるので
改修費用がかかる。
その他、30年以上たっているので、耐震工事をしっかりさせれば、改修費用は
億を超える金額になると言った。
 直近の問題は、1:水道の問題、、2:トイレの数を増やす。
3:内側の部屋の照明問題。4:デパートの耐震設備の状況。
山川部長が、ビルの図面のコピーを取って、そこに、手書きで、部屋の区割りを
書き込んでくれた。
レンタルオフィスを町中の駅前の一等地に移転する問題について、
レンタルオフィスの責任者会議を開いて、討議した。まず、お風呂がなくなる事、
多少、手狭になる事がディメリットで、メリットは見晴らしが良くなり、とにかく
便利になる事を話した。料金が同じなら了解すると言う事で了解してもらった。
 その他、農協、漁協に2階に入る事、1階を市役所の分庁舎として使うことなどを
連絡し了解してもらった。最上階の7階にレストラン、喫茶店、地ビールの店の
入居をお願いした。
これで、6階の市民のためのレンタルルームと小劇場を随時、利用受付を
するようにする事とした。
敷地1350m2の7階建て(延べ床9448m2)36m*36m
1階を市役所分庁舎、市長室、応接室、2階を農協、漁協、山陰創造社
3階をレンタルオフィスA,4階をレンタルオフィスB、
5階を進学、パソコン塾、6階をレンタルルームと小劇場、催事場、
7階を地場のレンストランと地ビール、喫茶店という計画で行く事にした。
 後日、山川部長が詳細にビルの調査をした所、耐震工事は既に行われている事
が判明した。トイレは各階に2ケ所あり、改修費用は、それ程かからないことや、
建物自体は、デパートが市に寄付することで、決着しているようであった。
 内装工事、間仕切り、トイレ改修などで5千万円で改修工事ができることが判明した。
 それを市長に報告すると、早急に改修工事に取りかかって欲しいと言う事となった。
 ただ、レンタルオフィスの移動費用が約1千万円かかるのが、想定外であった。
 地場の野菜、魚、肉、を使ったレストラン、喫茶店、地ビールの店の機材の費用など
1千万円を地元の信金と銀行に借り入れること決まった。すぐに工事にかかり、
4週間後に完成して営業開始した。市内でも大々的に宣伝したせいか、
営業初日4/1は行列ができた。利用者にはアンケートに答えてもらった。
 良い点、改善してもらいたい点。値段は割安、割高、待ち時間、味、
再度来店するか?
アンケートの結果によると、今までない店で良かった。雰囲気は良い。改善点は、
注文して料理が出てくるのに時間がかかる。店員の応対がぎこちない。
 料理に対しての満足度は、概ね、良好だった。
 1週間が過ぎて、700万円の売上だった。1ヶ月で2000万円と最高のスタート
だったと言える。
 1ケ月後に、職員の会議で、レストランのランチ、ディナーメニュー、季節メニュー
の話や、ビールも5種類だけでなく、ビールに果汁を入れたりとか、カクテル系も
メニューに入れても良いし、さらにノンアルコールでカクテル風の飲み物、
炭酸系の飲み物を増やした方が売上増に、つながる事が指摘され、レストランで
コーヒー、紅茶、昆布茶、お茶なども提案された。
 来週から、この提案をサイドメニューに取り入れることとなった。
 また、広告宣伝のポスターを駅や、信金、役場などに、貼り付ける事にした。
 春が来て、外にもテーブルを置くことにした。
 レンタルオフィスの方々の持ち帰りが、増えてきて、土日は、一般のお客さんが多く、
職員はかなり忙しく、働いていた。
 また、地元のレストランの方がボランティアで接客の仕方などを女性職員に教えて
くれて、彼女たちの仕事も板についてきたのだった。また職員の親類縁者にも協力して
もらい。順調に売上を維持していった。
 翌月、翌々月も2千万をキープして、黒字で終えることができた。
 創造社の納涼会もここで、行うことにしたり、農協、役場の祝賀会も優先的に
ここで行う様にして、レストラン、地ビールを地元で支えていった。
 地ビールの生産を増やして、お持ち帰り容器も買い出しできるようにして、
フル操業に近いほど稼働していた。
また、地ビールは好評で、製造装置と従業員を増やす計画を立てていた。
 6月中に機械と従業員3名増員できた。7月以降の夏場に向けて生ビール用の
大型容器入りの製品も用意する事にしたのだった。
 これが当たって、7月以降は、以前の3倍以上の売上となった。
 とくに、持ち帰りの大容量サイズが好調であった。
 それに連れて、ビールのつまみ、チーズ、ビーフジャーキー、柿の種、焼き鳥、
唐揚げも、売上を稼ぐようになってきた。その他、ビールと
ビーフステーキのセットも大好評だった。
 近くの牧場で牛肉、養鶏場で卵、鶏肉、漁協から魚を買い入れて、地産地消の推進
を図ったのがコスト削減や地元の評判を上げる事になったようで、地元のテレビ局や
新聞にも取り上げられて、レストランもビアホールもフル操業の日々続いた。
 フル操業のために、移住者の合計15人が従業員として雇い入れることができた。
 起業コンテスト銅賞の保育園つきのネット・テレホンセンターについて、
発案者の加藤和美さんにレンタルオフィスの宮城さんと海津で、再度、話を聞き、
手伝えることなどを話し合うことにした。
 宮城さんのオフィスを訪ねて、話を聞くと、アイディアは良いのだが、保育園と
保育士さんをどうするか、手の空いてる人が、複数の子供を見ることができるのか、
または、専門保育士を雇う賃金の支払いは、コストが見合うのかなどが
問題となるだろうと言うことになった。
 都会で成功しているのは、大企業が人手不足のために、働けない有能な女性の
受け皿として、保育園を完備して、支払う給料の時給、1000円から保育料の
300円/時間を差し引いても700人/時給と同じ事になるという
考えなのだろうと言うことになった。
 問題点は、3つ、スポンサーになってくれる企業を探すこと。
次に、地方に、それ程の数の子育て中の有能なママがいるだろうか、また、そのニーズ
があるだろうか。再度、検討した方が良いだろうと言うことになった。
 宮城さんは、むしろ、24時間体制でテレホンセンターをつくって、
移住してきた若者が働ける場の提供の方が有意義かも知れないと言った。
 こういうセンターは、時給が安く、人口の多い、沖縄などに多いと言っていた。
 海津が24時間体制のテレホンセンター構想って面白いかも知れないと考えた。
 つまり、レンタルオフィスの事務所と隣の部屋の二段ベッドのアパートが
最適じゃないかとひらめいたのだった。

25話:オフィスの引越(202407-202409)

数日後、早速、レンタルオフィス40社で240人の引越を開始することとなった。
 朝8時にレンタルオフィスに集合してもらいように、伝えておいた。
 最初に、数人でできるだけ多くのドライバーセットを集めてくるようにした。
 池田建設、役場にある全て、取りに行かせた。人数を120人のうち半分の
60人をもう一つのレンタルオフィスに移動してもらい、池田建設の北見課長が
作業の指導役として、指揮をしてもらうことにした。
何しろ、2段ベッド、机が多く、とにかく、人手がいると言うことで、
道の駅を臨時休業にして、パート、アルバイトもかき集めで50人と、社員20人、
その他第二道の駅他の従業員20人、レンタルオフィスの住人達にもお願いして
机、ベッド、を分解して、大型トラックで移動することを開始。
 作業に精通している山川部長に、引越のプラント、手伝いの人の誘導をお願いし、
分解作業をはじめた。
 分解したベッドと机、椅子を会社名を書いたシールを貼り、大型トラックに
積み込みはじめた。
 男性達は、資材の運搬係として、部屋から、トラックへ運び出した。
 その他の人達が、資材の分解をすすめた。2時間ほどで、資材の分解を終了し、
トラックが満載になったところから、海津と山川部長と15名程度が搬入先
のビルに移動した。
レンタルオフィスからの資材搬出に2時間半かかり、デパートではエレベータに
ブルーシートを敷き詰めてた。先発隊が一輪車と台車を用意して、資材を決められた
部屋へ、どんどん、搬入し、そこで、女性達や器用な人達が次々にベッド、机、椅子
を組み立て上げていた。
 昼ご飯は、近くのコンビニやスーパーでおにぎり、サンドイッチ、ジュース、
コーラを海津が支払いをして数人で買い出しに出かけた。
 三時間程度で、無事に終了することができた。午後三時過ぎに終了して、
その後、宮城さんと海津、山川部長が確認した。
 トイレの改修は、各階の2ケ所のうち1ヶ所づつ、改修していくことにした。
 その他、水飲み場を、空いてるスペースに、学校の水飲み場みたいな形で、
5つの蛇口を同時に使える様にした。
 その他、湯沸かしは、電気ポットでお願いするようにした。ビル自体は古いが、
デパートとして使っていたので、全体として大きな改修は必要なかった。
 レストラン、喫茶店、居酒屋と地ビールの引越も同じ日に、
大型トラックを使い終了した。
そして、明日から、レストランの為の施設工事を池田建設が開始する予定との
ことだった。今週中に役場、漁協、農協も進学塾、パソコン塾も引っ越す予定。
 山陰創造社は、そんな大きな荷物もないので、海津のワンボックスで
数回に分けて、引っ越す予定だった。
 数日後、市長が、やってきて、各階の使用状況を確認して、こんなに短い間に、
7階のデパートをうめたのは、たいしたものだと、お褒めの言葉をいただいた。
 レストランの備品搬入と改修工事は、2日で終了し、営業開始した。
 引越のお知らせや、再開のお知らせのポスターを書いておいたので、営業開始の日も、
お客さんがたくさん来てくれて、盛況だった。
 更に、うれしいことに、土日祭日は、買い物客が集まり、レストランは、以前にも
増して、盛況だった。
 加えて、レンタルオフィスの住人向けに、朝は8時から、朝食用おにぎり、
味噌汁、珈琲セットを販売して、大忙しの毎日だった。
 場所が近いので、本当に便利になったとレンタルオフィスの住人も喜んでくれた。
 実は、この市の郊外に有名な温泉があり、車で10分程度でいけるので、
これも大好評だった。レンタルオフィスの住人で、ワンボックスカーを数台レンタル
して、分乗していく様だった。
 引越費用は半分を創造社が、半分をレンタルオフィスが支払うと言うことで
了解してもらった。
 レンタルオフィスは若干手狭になったが、駅まで徒歩数分、飲み屋、喫茶店、
スーパーなどが近くなり、とにかく便利になったので、文句を言う人はいなかった。
 料金も変えずに、今まで通りなので、むしろ、喜んでくれた。
 宮城さんが、最近、若者、地方移住とサテライトオフィスがブームになっている様で、
ソフトウェア、コンピュータ業界のベンチャ企業からレンタルオフィスの空きは
ないか問い合わせが位で、また、募集をかけてみると良いと言われた。
 宮城さんの友人にも、レンタルオフィスを紹介しておくと言ってくれた。
 海津は空いた、レンタルオフィスの有効活用を考えていたので、
非常にありがたい申し出たっだ。
レンタルオフィス、テレホンセンターや格安アパートなど、
海津の頭の中でいろんなアイディが渦を巻くのだった。

26話:レンタルオフィスの再募集(202410-202501)

レンタルオフィス40室の募集と開始する事を決めた。
ベンチャー企業やソフト産業の業界紙にも広告を載せ、更に、市役所のホームページ
にも募集をのせた。
 また、デパートに引っ越したレンタルオフィスの各社のマネージャーに、
空きが出たことを友人、仲間に連絡してもらった。
 6月に応募を受け付けたところ、1週間で65件の問い合わせと、入居希望が
30件入ったのだった。残り10件となった時点で、翌日に全て埋まったのだった。
 キャンセルが怖いので、応募順にキャンセル待ちを15件、受け付けることにした。
 こんなに簡単にうまるとは、宮城さんの言うとおり、ニーズが旺盛なのだと
再確認するのだった。
 以前、企業が入居していたので今回はお試し入居はなしと言うことで話を進めた。
 見学のみは了解した。すると、見学したいという会社が25社もあった。
 見学会もこちらの都合で来週の月水金の3日間限定とした。
 見学会では、やはり、ネットがつながるかと、スピードを確認していた。
 一応満足と言うケースが多かった。
 アパートとオフィスが隣の部屋である事は重要だと言っていた。
 中には、アパートに二段ベッドを追加して3交代制で24時間稼働したいという企業
もあったのには驚かされた。それだけ人材不足がひどいことになっている様だ。
 その企業では大企業で時間内に終了できない仕事の後処理を依頼されるケースも多く、
そうなると3交代制の方が効率的で収益性も高いと言っていた。
 この件には、特に問題ないので、自分のオフィスでやって下さいと言った。
 料金も割り増しはしないと告げたのには、会社のマネージャーは大喜びだった。
 彼が言うには、大都会では仕事の効率かと言う事で労働時間の退縮でどうしても
仕事がのこるケースが多く、その後処理だけでも、数多くの仕事があり、
そう言う企業が中小企業に回ってくると言うのだ。
 今回から、レンタルオフィスだけで、その他のサービスは一切なしとした。
 ただ、入居時には、創造社から10人のスタッフだレンタルオフィスに出向き、
異常がない確認する作業を行うことにした。
 入居は8月からと9月からの企業があり、それぞれに対応することとした。
 8月に20社が入居してきた。特にクレームはなかったが、風呂やシャワーなど、
最低の設備ですねと嫌みを言うマネージャーがいたので、レンタル料金を上げれば、
良い設備も入れられるのですが、何せ、低料金26万円と言う事ですので、ご了解
下さいと言った。
 これとは反対に、これだけの施設で、こんなに安く利用できるのは、非常に
ありがたいと言うマネージャーも数多くいたのが印象的だった。
 9月に入居してきた人は、第二道の駅のレストラン、居酒屋、喫茶店や、
バーベキューができる話など、友人から詳しく聞いていて、いろんな人に
説明してくれていたので助かった。
 ただ、女っ気がないのが寂しいというお茶目な若者には、笑ってしまった。
 そこで、近くで彼女を探して見たら良いのでは、と言うと、彼女はいるので
遊んでくれる女の子がいいなというので、繁華街に行けばいるんじゃないのと
おどけてみせる、海津だった。
 オフィスが埋まって、第二道の駅もモーニング、ランチ、居酒屋、喫茶店も、
以前通り繁盛し始めたのだった。
 売店部も雑誌や、本、文房具など、唐揚げなども好評であった。
 やがて秋になり、冬将軍が駆け足でやってきて、今年も雪が例年通り降ってきた。
 年が明けて、今年も家族、山陰創造社にとって良い年であるようにと初詣をした。

27話:倒産した老舗温泉旅館の買収?(202502-202506)

1月中旬、海辺の温泉地帯の老舗旅館が倒産したとの情報が山陰創造社に入った。
 最近、仲良くなった信金の山辺さんから電話が入り、この旅館は古いが湯元源泉を
持ってるから安く買収して小さくても良いから24時間体制の温泉施設をつくれば
若い移住者も多いので、きっと成功するのではないかと連絡の電話が入った。
 直接、山辺さんに会う約束をとり、詳細を聞くと温泉旅館のオーナーが売り出した
ものの買い手がなく海外のファンドが欲しがっているが海外勢には、以前、
仲間が痛い目にあわされたので、日本人以外には売らないと言っている
情報を教えてくれた。
 もし、買収する気があれば旅館のオーナーと温泉施設建設のスペシャリストを
紹介するというのだ。
 海津さんだったら信金の方でも融資させてもらいますからと笑って言った。
 そこで、まず温泉建設のスペシャリストとの面会を仲介してもらった。
 温泉スペシャリストの名前は吉村光男さん、建設会社出身で、スーパー銭湯など
首都圏でも何件も手がけたベテラン。
 早速、この旅館を買った場合、どういうプランが良いのかを聞いてみた。
 まず源泉というのは強い。
 他にやりたい人がいたら源泉を分けて上げるだけで報酬をもらえるとい言うことだ。
 次に、施設は、効率最優先で、必要最小限200坪くらいの施設で初めて、
できれば24時間営業(掃除の時間2-3時間は必要であり、実質21時間程度だが) 
 そして混雑状況をネットで見られるようにすると、更に、良いと言った。
 今や、何と言ってもスマフォの時代であり、若者は効率第一主義ですよと言うのだ。
 また、期間の短い、割引回数券を出すのです。
 若者は効率主義だけれど、以外といい加減、割引には弱いが、期間にも弱いつまり、
期限切れになって使えないというケースも実は多いんだと言っていた。
 そして収益を確実に出す事に徹した経営をすべきだというのだった。
 温泉リハビリとか、老人施設とかに手を出して失敗している連中を
多く知っているので、忠告するのだと言っていた。
 また、老人と子供には、温泉の年間、月間パスポートをつくるんです。
 老人は空いてる昼間に来るし、孫が行きたいと言えば必ずついてくるんです。
 その他、ツアー客向けに、旅行会社を通して販売するんです。
 もちろん料金を先にもらうんです。
それに、とにかく、金をかけずに宣伝するんです。
そして、繁盛してきたら、近くに、二段ベッドを使っても良いから、
格安の宿泊施設を併設です。
 格安旅行が若者に大人気なので、温泉と宿をセットで販売するのです。
 その他、団体様の駅までの送迎サービスをするんです。
 これも以外に、客引きになるんですよと言っていた。
 現代の若者の方が、意外に、温泉に飛びつくですよ。
 それは、スーパー銭湯しか知らない若者が多いからです。
 あまり、話が長いので、実際に費用はどの位かかるのか聞くと、必要最低限度で、
5千万円くらいまでに押さえた方がいい。ここは田舎なので土地は安いし、
倒産の土地200坪入れても全部で7千万円程度ではないと言った。
 信金の山辺さんは、悪い話ではないと思いますと言った。
 そこで、何故、海津にこの情報をくれたのですかとたずねてみた。
 山辺さんが海津さんが市長からも信頼があついし第一、移住してからの事業の成功を
見てるし、山陰創造社の社長さんでしょうと言った。
 海津は、創造社は金儲けだけの企業でなく、やはり地元のため、移住者の若者のため
の会社なんですよと話した。
 この温泉施設の建設は、その目的に十分にかなう事業だと思うと山辺さんが言った。
 確かに、言うとおりかも知れません。
 少し考えさせて2-3日中に、お答えしますと言った。
 翌々日に、海津は、山辺さんに、やらせていただきますので宜しくお願いしますと
話した。倒産した温泉旅館の木下社長との面会の段取りを取ってくれた。
 指定された時間に、会合場所へ出かけた。
 挨拶後、信金の山辺さんが海津の今までの仕事ぶりを木下社長に話してくれた。
 すると、木下社長が海津さん、この温泉宿を譲り受けて、地域発展のために
役立てて下さいと言った。
 この話が、海津の心に響き、わかりました、何とか頑張ってご期待に添える様に
努力しましょうと答えた。
 温泉旅館の木下社長は、高齢で、跡取りもいないので海津さんに後を引き継いで
もらって、本当にありがたいと、お礼を言った。
 解体費用一切を海津が負担し購入価格は、土地250坪、建物、全部で2千万円、
これで、正式に契約が成立した。
なお、信金の山辺さんと木下社長にには、山陰創造社の累計利益剰余金があるので、
融資を受けなくても大丈夫と言った。

28話:新タイプ温泉施設の建設(202504-202512)

翌日、池田建設の池田社長に連絡して、面会の約束を取り付けた。
 その日の午後2時から、温泉建設のスペシャリストの吉村さんと海津で、
池田建設の会議室で池田社長と山川部長同席で、どのような温泉施設をつくるか
プランを考えた。
 まず木造2階建てで建坪約200坪で、男、女の大浴場を計2個、12畳程度の和室
と、多少の本がある図書室みたいサロンと簡単な机とテーブル。
 大型テレビ2つ。飲み物は、全て、牛乳、清涼飲料水、コーヒー自動販売機。
 おりぎりと、サンドイッチ、菓子パン、(全て道の駅からの搬入)
 風呂メンテナンス1人と手伝い男女1人づつ、精算する人1人と、
何でも屋:男女1名づつと店長1人の7人。
 運転手2人とマイクロバス。従業員合計10人、
 事務室兼、二段ベッド2つ(仮眠用)掃除は、何でも屋2人と風呂メンテと
手伝い3人5人が、午前三時からの午前5時までの風呂場清掃に当たる。
 お風呂屋の構想がまとまった。従業員は、もちろん、移住者を中心に雇い、
時間外は、学生、主婦のアルバイトを募集する事にした。
 マネージャーは、温泉旅館のベテランの清水さんに、(昼12時~夜12時)
月15万円でお願いした。
 そして、吉村さんに、顧問料として、月五万円で、マネージャーへのアドバイスと
問題点さがしと、対策を教えてもらうことにした。
 1日に3時間程度、視察して小さな事はマネージャーへ、大きな問題は海津に
連絡してもらう約束を取り付けた。
 これでいくとすると、木造2階建て建物の建設費用は、約1千万円、浴槽他の
設備費2千万円。合計3千万円。人件費が月に160万円/月、2千万円/年、
と言う事は、純利益の目標を2百万円/月、年間2.4千万円と試算した。
 土地購入費2千万円で合計5千万円。
 湯船や浴槽関連は、吉村さんが中古品も含め、格安の資材を調達してくることを
約束してくれた。
 温泉施設の解体に2週間、建設に1ヶ月半、最低2ケ月かかる。
 その後の湯船、その他の建設に1ヶ月資材の運搬には、池田建設も手伝うことで
了解してもらった。2024年9月に建設開始した。
 解体には、手の空いてる、池田社長の仲間にも手伝ってもらい、解体は、1週間で
終わり、2日で整地して、建物建設に着手した。
 ここは間口が広く、大型の重機やトラックが出入りできるので、
作業がはかどり、順調に仕事が進んだ。そのため、約1ケ月で建物が完成した。
次に、吉村さんが調達した湯船と灯油ボイラーの設置、畳部屋、図書室への棚、
椅子、机の搬入も大型トラックで一気にすすめることができ、11月中旬に全部完成。
 その後、試運転と、関係者が、実際に温泉に入り、詳細部分をチェックした。
 この温泉施設の特長は、ばんだいの横に設置したパソコンに入場者数と退場者数
を管理して、温泉施設の混み具合を常時ネット配信できる事だ。
 また光インターネットを引き込んであるので、図書室でも畳部屋でもスマホ、
パソコンを自由に使えることが、多分、若者に受ける事になるだろうと思われた
 12月の第一土曜日の開場がきまり、ポスター、ネットの広告などを大々的に行った。
 オープン当日、午前9時、駐車場には、多くの車や、近くの中高年の方々がかけつけ、
9時半には、100名くらいの来場者があった。一応、100人程度を満員と考えた。
 パソコンの画面には、満員御礼の赤い文字が配信された。
 10時過ぎに、60人程度となり、多少混雑の黄色い文字になった。
 11時頃に、50名近くの来場者があり、一時、赤字の満員御礼のマークが出たが、
11時半には、黄色いマークにかわり、お昼頃に、再び赤のマークに変わった。
 13時過ぎにまた、黄色に変わり、15時頃まで黄色のままで、15時過ぎに、
50人以下の空いてるの青文字がでた。16時頃に再び、黄色になり、夜18時過ぎから、
夜0時まで、黄色⇔赤で、盛況だった。
 0時過ぎにも関わらず黄色。1時過ぎに青マークになり、3時に終了した。
 ただ、この日は、自動販売機の一部の製品が空になったり、ばんだいの横に置いた、
おにぎり、菓子パン、弁当が売り切れが続出して、補充が間に合わなかった。 
 今後は展示商品と同じ数を、見えない棚に同数在庫して、商品を切らさない工夫が
必要と考えられた。
 1ヶ月経過して、売上が1000万円、経費が600万円で純利益が4百万円/月と
目標の2百万円の2倍の利益を出したことになる。順調な滑り出しだ。
 その後、ばんだいの横のが手狭になるので、空いてる場所に、手軽な食品の
新しい売り場をつくって欲しいと言われた。さっそく、営業を開始した。
 販売員を1人置いて、在庫を見ながら、すぐに、道の駅に連絡することにして、
売上も増えていった。

29話:嫁さん探し大作戦(202601-202606)

 2025年も年が明けて、新年の挨拶で市長に面会した。
 そこ席で、市長が地方移住者やUターンする若者が増えてきたので、
地元で婚活パーティーとか、イベントを積極的に開催して欲しいと言われた。
 そこで、駅前のデパートと第二道の駅のレストラン、喫茶店、居酒屋を開場にして、
若者達(40才以下)の婚活事業を考えることにした。
 ふとひらめいたのが、レンタルオフィスにいる若い未婚の男性が多い事を思いだした。
 そこで、ソフト会社の宮城さんに面会の約束をとった。
 数日後、デパートの喫茶店で待ち合わせて、海津と山田さんと、創造社の
独身女性2名を含め5人で話し合うことにした。
 最初に海津が、みなさんのおかげで山陰のこの地に多くの若者が集まるようになった。
 更に、この地域の将来を考えて婚活の事業を積極的に行いたいと思うので、いろんな、
意見を聞いて婚活事業を進めていきたいので宜しくお願いしますと言った。
 宮城さんが対象年齢はと言うので、一応40才までとしたというと、
山田さんが男性は50才までにした方が良いのではないかと言った。
 ちなみに女性は、年齢制限を設けない方がいいと付け加えた。
 参加した女性からも、その方が良いと話していた。
 次に、男性40才までで、区切った場合の男女比は、現在で、約、男5:女1の比率。
 と言う事は婚活事業では、どうやって日本中の未婚女性をこの地域の婚活パーティー
に集めるかと言うことに焦点が絞られる。
 これについての意見を求めてみると、宮城さんがネットオフィスの男性達は、未婚
だが彼女がいる男が多分半分以上いるはずだと言った。
 そっちの方が確率が高いからそっちをまず当たってみたら良いのではないかと
教えてくれた。
 この地域で結婚する場合の家賃補助とか家探しの優遇とか結婚資金補助とか中古車を
供与するとか優遇制度を決めて、お願いするのが手っ取り早いと思うと発言した。
 海津が、早速、その優遇制度については、来月中に詳細を詰めてくるから、該当する
男性を探して聞いて、もらえませんかと宮城さんにお願いした。
 無料で食事会招待してくれれば、OKだと言われ、ここで、近いうちに、
こちらもちの食事会を企画しますのでお願いしますと伝え、快諾してもらった。
 次に、全国の未婚女性をどうやって、集めるかについて意見を求めると、山田さん
から創造社で今まで移住促進をしてきた、家賃補助、子供の保育料、医療費、など、
他の地域より優れている取り組みをPRし、この地域に移るメリット、温泉、海、
生活費の安さ、子育て、住環境の良さを訴えたら良いのではないか言われた。
 そのメリットは、募集の時に書面に入れることにした。
 次に、今日、来ている、2人の女性に、意見を聞くことにした。
 すると、婚活パーティーは、いろんな所で開催されていますので、やり方や、
交通費、宿泊費の補助は同じ様にすれば良い。
 ただ、男性でも若者の移住者が多くなった事をつよくPRする事。
 また、移住してきた男性に、対象となる、親類、友人、近くに住む人未婚女性に
婚活パーティーの招待状を渡してもらったらインパクトが強いのではないかと
言うのだった。確かに、上手い方法なので、そのアイディアもいただくことにした。
 海津が、同席した2人の女性達に直接、あなた方は実際にどう思ってるのか聞いた。
 創造社の水戸さんが、社内に素敵な男性がいるので結婚できたらいいなーと思って
いると、顔を赤らめて話してくれた。
 もう一人の瀬戸さんは、今は仕事が面白いので、すぐに結婚する気はないが、
この地域は、素晴らしいと思うし仕事も順調に進んで過疎から脱出しつつあるので、
一段落したら、この地で、家庭を持ち、子を産みたいと思ってると言ってくれた。
 女性は、メリットがあると思えば、行動は積極的で早い者ですと笑いながら言った。
 イケメンなら、なおさらですというと、みんなの笑いを誘った。
 以上で、話は、終了して、歓談したいと思うのですが、他に何か御意見ありますか
と海津がいうと、なしと、言う声で終了となった。
 その後は、楽しい宴会で、飲んで、食べて、話をして、楽しんだ。

第30話:婚活パーティと就職口の増加作戦(202604-202606)

まず、婚翌日、海津は、事務所に帰り、婚活パーティーの募集の草案を練って、
今までの創造社と市の活動と移住者増加の歴史を書いた。
婚活パーティーは、原則、18以上~30歳代までで、1回30人づつで、
おこなう様にして、開催回数を多くすることにした。
 県外から参加の女性には交通費2万円宿泊費1万円の合計3万円を補助する事にした。 
創造社の中で、移住してきた、未婚女性、水戸さんと、瀬戸さんに、この地区の女性の
移住相談窓口になってもらう様にお願いし、了解してもらった。
 次に、全体の移住の責任者として、創造社の山田部長にお願いし、今後の婚活
パーティーの企画、補助金の送付、予算管理の全てを担当してもらう事にした。
 つまり、創造社では、道の駅事業、飲食関連事業、レンタルオフィス事業、
温泉センター事業と移住支援事業と5本柱で事業を展開して行く事になった。
 収益を出せる事業と赤字になる事業があるが、この地域、若い移住者、起業家の
支援事業で収益をプラスに維持することを目標に行動していくことになる。
 婚活パーティーは4月、6月、9月、11月の年4回、企画して、女性募集人数、
1回30人の補助金3万円、年間360万円、広告宣伝、通信費用40万円、食事代、
会場費300万円、合計700万円。
 実際に、移住して、こちらで結婚した人のインタビュー、大家族で移住してきた
人のインタビューなどプライバシー注意して、使わせていただく事を考えた。
 また、広告宣伝費は、東京のI、Uターンセンターでの広告宣伝の出張費も含めて
考えている。起業家の支援事業については、信金にお願いする。
 山陰創造社で、移住者の仕事を正社員50名と、女性パート、アルバイトで50人の
合計100人、受け入れたが、2018-2021の4年間で440人の移住者を受け入れた
うちの23%程度でしかない。
 今後、受け入れるために、新しい事業を考えて、人を受け入れていかなければ、
就職先の問題が出てくることが予想された。
 ネット社会の今、海津は、やはりネット関連の事業を考えた方が良さそうだと考えた。
 ここは、ソフト会社の宮城さんに、連絡して、話を聞くことにした。
 数日後、海津は、宮城さんのオフィスをたずねて、新しいネット関連事業について、
どんな、ニーズが、あるか、単刀直入にたずねた。
 すると、儲けは少ないが、ホームページ管理、受付、通販のコールセンター、
外国語翻訳、パンフレット、観光案内、企業案内の作成など、ネット企業の下請け事業
などが考えられると教えてくれた。
 ただ、時間的に9時から5時と言うよりも、夜間、深夜、早朝、24時間体制と
時間的には、かなり厳しい、その割に単価が低いので、パート、アルバイト向けだろう
ねと言うのだった。
 具体的に事業案を聞いてみると、外国語翻訳、データ入力、深夜のコールセンター
の委託事業、ソフトウェア企業の下請け、計算処理など、単純でめんどくさい仕事。
 夜型の若者には良いが、中高年には厳しいし、従業員の送迎、移動の問題が
あるよと言われた。

第31話:引っ越しした塾のその後(202606-202612)

学習塾と、パソコン・ソフトウェア塾は、学校跡の改修のオフィスから、
駅前のデパート跡のビルに移り、以前通り、営業していた。
 学習塾の方は郊外の方から、ワゴン車に相乗りしたりして、通ってくれる人が多く、
 受験の実績も年々、TR医学部や、広島、岡山、関西、関東の大学への合格者が
出て、入学希望者が増えている状況。
 最近、大手の進学塾の授業をネット配信サービスの売り込みが来ていて、
現在検討しているところである。
 塾の費用が、月1万円取らないと、採算が合わないので、塾生と親御さん
と打ち合わせして、40人以上の希望が集まった段階で開始する予定だ。
 学習塾は、生徒だけでなく、授業をしてくれる先生にも、好評である。
 近くのTR医学部の大学生や大学生、また高校入試には、YG高専の学生に
評判が良かった。
 教え方の上手な優しい先生には、個別指導を希望し、家庭教師の要請も
増えてきているのが現状。合格実績が、即、塾の好評価につながっているのだ。

 パソコン塾の方は、中高年のパソコン基礎講座、主要なソフトウェアの使い方教室、
スマフォの上手な利用などが、好評で、塾生の人数も増加の一途となっている。
 その他、10人程度で、スカイプを使った、自宅でできる教室も、週3回、
実施するようになり、更に、塾生が最近増加していた。
 パソコン塾もレンタルオフィスの若いソフトウェア技術者の副業として、
喜ばれていた。
 また、YG工専を始め、工業高校生の中で、特に優秀な生徒は、市内の
ソフトウェア企業に就職する者も、既に15人も出ている。
 YG工専、その他の工業高校のパソコン、ソフトウェア関連のクラブ活動に、
地元のレンタルオフィスの若者が指導しているケースも出てきた。
 その他、中高年、主婦に、パソコンの入力のアルバイト委託する
レンタルオフィスも出てきて、双方にとってメリットがある様だ。

 道の駅では、2年前から、道の駅の営業だけにとどまらず、商品を
家庭に宅配するサービスも好評を得て、バイクや、軽自動車で、自宅に
配達も盛んに行われるようになった。
 ビザ、お弁当も近所で5つ以上の注文があれば、お届けする様にした。
 道の駅で、既に、年間、純利益が5千万円を越え、第二道の駅、
バーベキューを加えると、純利益で1億円と大きな収益源である。
 更に、レンタルオフィスの賃料収入も合わせると、数億円の利益。
 海津は、これを原資に、今後、地元のため、移住者のためになる事業に
投資するいくつかの構想を練っていた。

 最近のこの地域のトレンドとして、若い移住者や、レンタルオフィスの若者の
間で首都圏、関西圏、大都市に出張する時に、本や、都会でしか手に入らない
ものを買ってきてもらうのが流行っているようだ。
 これが、小口が多く、上手な若者は、大型カバンで、電車、高速バスを利用
して、運んできて、YG駅まで取りに来てもらうようにして、数多くの配達を
して、小銭を貯めている若者がいるようで、何とも微笑ましい。

第32話:隣町を助けろ!(202701-202703)

 私の隣町が2018年に日本版CRCCの指定を受けて、国から多額の補助金を受けて、
移住者を誘致する計画をたてていたが、うまくいかず、計画が頓挫してしまったようだ。
 この話を市長から電話が入り、助けて欲しいと言ってきたので、今までの経過の
資料をもらったので、読んで、意見を聞かせてもらいたいと言った。
 早速、役所に行って、書類をいただき、読んでみると、まず、隣町で、
移住を推進する中核の組織ができていなくて、直接関係の薄い、いくつかの団体で
合同でプロジェクトを進めていた。つまり、片手間に、移住者受け入れの
団体の指定を受けて国から、多額の補助金をもらった様だ。
 最低限、移住誘致を行う専門の組織をつくらないと、できる仕事ではない。
 翌日、役所に向かい、海津の意見を率直に、市長に話した。
 隣町の町長から、なんとか、助けて欲しいと連絡があったのだが、どうしよう
と市長が言うので、海津は、若者の移住の助けなんて、できないと答えた。
 自分の所だけで、精いっぱいと答えた。
成功した理由を教えて欲しいと言うのなら、書面で、お答えすることなら、
引き受けますと答えた。手紙だけでも書いて欲しいと言うので了解した。
 翌日に、手紙を書いて、市長に渡してもらうように、役所の窓口に渡した。
 翌週、また、市長から電話がかかり、今度は、県庁から、隣町を助けるように
要請が入ったと言ってきた。よく聞くと、鳥取県及び南部町は、
「鳥取県南部町における地方創生に係る基本協定」の締結にあたり、
2016年9月2日(金)に鳥取県知事公邸において調印式をしたと言うのだ。
 早速、市長室で、市長の本音を聞き出すようにした。
 県知事から言ってきたので、何とか協力したという形にしたいのだが、
できるかと海津に聞いてきた。
 そこで、海津は、率直に、私は、ここに移住して、ここが好きになり、
この地域のため、全力で協力してきた。
 いろんな事業を手掛けて、成功させ、利益を積み上げ、その利益を次の
プロジェクトに投資して、次々に、大きなプロジェクトと成功させた。
 これは、この地域が、好きだからできたことです。
 この仕事を始めた頃、いつかどこかで、挫折するかもしれないと、常に、
思いながら、仕事を進めてきた、周りの人に助けられて、成功していった。
 最近、今までを振り返ると、奇跡的なことかもしれないと思うのです。
 それと同じ情熱を見知らぬ土地に対して 投入しろと言われても、
無理なことだと思いますと市長に答えた。
 それだけ、真剣に取り組んできた仕事なんですと、強く言った。
 もし、隣町の移住活動を助けるために、大きな投資をして、失敗したら、
山陰創造者が負債を抱えて倒産するかもしれませんよ。
 そうしたら、今までの業績、努力、情熱が水の泡になるんですよ。
 海津は、経営者としても、そんなリスクを他人のために追うつもりはない
ときっぱりと言った。
 それに対して、市長が海津君の言うことは最もだ。
 わかった、県知事にも、市長からきちんと話しておくと言ってくれた。

 海津は、この件で、自分が歩んできた道を振り返ってみて、何て、
運が良かったんだろうと、再認識するのだった。
 自分の周りのスタッフ、役場の山田さん、市長、池田建設の池田社長、
山川部長、ソフトウェア会社の宮城さん、山陰創造社の社員、数多くの
人に助けられて、ここまで来れたのだ。
 また、地方の過疎化、若者の移住促進という問題に対して、
まず第一に、その地域を本当に愛すること。
 次に、常に、頭をフル回転して考え、それに情熱というスパイスをかけて、
一気に実行する事。
 それに、滅私奉公の精神、無欲、素直、実直を忘れないこと。
 この1つでも、欠けたら、今までの成功はなかっただろうと考えるのだった。

『神有国ヘ』

日本には、温泉や壮大な自然(海、山)、祭など、魅力あふれる地域が多い。
それが、ただ便利でないと言うだけで、すたれていくのは忍びない。
現在の技術の進歩、インターネットで、都会との距離を短くして、不便さを克服していけるはずだ。
同じ収入でも豊に、また、ゆったりした時間を家族とともに過ごす人生を若者に味わって欲しいと思い、
少しでも参考になればと思い、小説という形で過疎化防止に関係する小説を書いた訳です。
お読みいただき、批評していただけたら幸いです。

『神有国ヘ』 播磨王66 作

日本には魅力ある地方都市が数多くある。その魅力を若者に、是非、実感して欲しい。 また、地方都市の魅力を更に磨き上げてくれる、若い移住者の熱い情熱を地方の活性化にいかして欲しい。

  • 小説
  • 中編
  • 青春
  • 冒険
  • 全年齢対象
更新日
登録日 2018-01-16
Copyrighted

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著作権法内での利用のみを許可します。