君の口があまりに情熱的だったので午後の天気予報が外れて突然スコールが降り始めた。

君の口があまりに情熱的だったので午後の天気予報が外れて突然スコールが降り始めた。

   







   





くすくす笑う彼女はわたしから搾り出した情熱を、地球の自慰を拭き取るようにそっと買い物用レジ袋に入れて、キッチンの引き出しへ秘密に隠し置いた。



   







   


秘密に隠し置かれた情熱はちっとも冷却されず、コンロでパンケーキを焼き上げたが、あまりの燃え上がるさまに、ついにモーテルの営業に着手した。



   







   


以来、キッチンの引き出しの中のわたしの情熱はご休憩3500円~・ご宿泊7500円~(土日祝祭日料金別途有)のモーテルを細々と切り盛りしている。



   







   


わたしはときどきホテル「キッチンの引き出しにある情熱」のひっそり隠れたパーキングから、静かにハンドルを切って放出されていく車を眺めながら幸福に思う。



   







   


きっとあのアメ車に乗ったクールな見てくれのカップルも、わたしと同じ秘密の情熱に出会って、ハッピーなお猿さんになったことは間違いないからである。


   







   
あれからずっと、午後の天気予報は外れ続けて、突然のスコールが降り止むことはない。



   







   

君の口があまりに情熱的だったので午後の天気予報が外れて突然スコールが降り始めた。

作者ツイッター https://twitter.com/2_vich

先端KANQ38 ツイッター https://twitter.com/kanq3
先端KANQ38 公式サイト https://neuedada.wixsite.com/kanq38

君の口があまりに情熱的だったので午後の天気予報が外れて突然スコールが降り始めた。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-01-10

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted