雑詩3

風邪をひいた

脳漿の粘度が増して重油になったような
寝返りだけで脳が浮き沈みする

視界の隅には霞がかかり
涙が枕へ滑り落ちた

赤ずんだ鼻がヒリヒリと痛い

風邪でさえ生を感じる
普段の無味さを再度認識する

また涙が滑り落ちた

雑詩3

雑詩3

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-01-04

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