きっとおかしいんだ

感動的で通常の人なら涙を流すようなシーンで


ぼくは泣けない


泣けないんだ ただ感情がないわけじゃない


いや そんなことはどうだって良い


問題は その時にぼくが考えていることだ


ぼくは そんな人たちを見て


いいなぁ 愛される人は 羨ましいなぁ


そんなことを考えているんだ


自分を否定して どうしても好きになれない


羨ましいと思ってるだけじゃない


ぼくは憎たらしいと思って


本当に居た堪れない


グレーはぼくの色


極端になれないぼくは


いつだって中間を取るんだ


好きか嫌いかを聞かれたら普通だって答えるし


得意か苦手かって聞かれたらどちらでもないって答えるんだ


こんなぼくなら誰かと変わってしまいたいよ


だけど不思議としにたいとは思わない


まだ生きていたい理由があるからだ


それを大切にすればいいな


それを無くさないようにしようって


思って踏ん張って生きてるんだよ


これっておかしいのかな


ぼくは病気なのかな


つらいな

きっとおかしいんだ

きっとおかしいんだ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-01-02

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