25時

冷たくなった群青色の中で蹲る、君の焦茶色の髪の毛は柔らかい。深く浅い呼吸を静かに繰り返す、唇は少し開き気味で、透明な唾液が垂れそうで垂れずに溜まっている。タオルケットを掴んだ指、寝返りを打って布団を蹴飛ばす爪先。
加湿器の吐き出す白く湿った息と、気休めのように垂らしたアロマオイルのラベンダーの匂いと、時折道路を飛ばしていく見知らぬ車のエンジン音。もうすぐタイマーで灯りが消える、そうしたらもう、今日が終わるね。

(2017/12/11)

25時

25時

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-12-15

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