新月

白い月の輪が見えなくなる夜は
きっとかみさまの目から逃れているのだ
閉じられた瞼は瞬きをやめ
波音も立てずに眠りについている
青臭い草の匂いがする
日々にぽっかりと空いた隙間から
鼠のように這い出して
こわばった舞踏を思い出す
秘密と呼ぶには余りにも
出来すぎてちっぽけなかくし事を

(2017/09/26)

新月

新月

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-12-15

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