愛は贈りもの Xmasだからー -13- ひとかけらの幸

まあ、まあ、実に、何度も懲りずに、・・・・これが恋だからねー

愛は、プレゼント。愛は、贈り合い。
 きっと、アンディの思いは届いたはず。

 もう直ぐXmas。
 愛あるプレゼントといや、何~だ?
「好き」これが一番ですね。


 この言葉を告げる程まではいかなかったが、心は贈った、きっと受けてくれた。
 なんと、そうだ、こうだ、と実に悦入り驀地*!なアンディ。
(*まっしぐら、字の形をよーく見て!馬に乗って突進するがごとく様はまさに字のごとく。小説書きクセの見栄っ張りクセ・・・・敢えてここで云ってみた。

 そう云う悦入りを世間ではナルシストと呼ぶんですよ。
 ・・・放っておけ!良いじゃんか、他人に迷惑かけてる訳でもないし、悔しかったらやってみろってんだい。恋すりゃ分かるこった。
 
 まあ、まあ、実に、何度も懲りずに、よくも、こうも、そこまでして心うちに勝手に自画自賛するものでしょうかね、アンディがこう自問自答したかはわかりませんが。これも恋が為せるわざ。
 ナルシストでも御目出たなやつでもない。唯、感受性が人一倍旺盛なだけです。
 一応ここで、本人の名誉のため、電波感度が良い、と同義しておきます。
 
 一言でもいいから言葉を交わしたかった、が、姿がだんだん遠のく彼女をバィバィ見!々!するだけ・・・ボ~オッと立ちつくすアンディ。

 
 母の声がやっと届いた。我に返った。
「どーするの?ほしくないの?アンディっ!?」
「欲しい!たべたい、でも・・・」
 
「でも、何?」母は店主の顔をチラッと覗き込み、そのままの顔位置で直ぐにアンディに問う。
 
「高いっしょ・・・」とアンディは弱々しく声を発す、母の顔をのぞきこむ、これまた表情も弱々しく応え。
 
「坊っちゃん!うまいよ!旬物だから。サービスしちゃおっ、このサクランボ、手で一つかみ出来る分だけ持って行きな。どーぞ」
 じっとアンディと母の様子を伺うように見ていた果物屋の店主。
 同情したのか?じれったくなったのか?そう云って割り込む。

愛は贈りもの Xmasだからー -13- ひとかけらの幸

愛は贈りもの Xmasだからー -13- ひとかけらの幸

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-12-12

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