ハマったっていいじゃんか -4- aPieceOfLUCK

運命だと?そりゃ王子様待つしかねえーな、じゃなく、自分からつくるってくもんだ!

ぺらぺらスイスイ話が進むのは、楽しい!結構!上等!
けど、後になって、何所か薄っぺらだけが残ってしょーがない、時も。
たまには、重くたって、これが返って心と心の結び付き深くしてるなー!ってふと心覚まされるときも。
要はバランスですね。

へー・・・
と薄軽く、愛乃なら応えるだろーなー・・・。

「ねー、翔大。大義とか、真誠とか、万民に資するとか、重くなーい」

「重いときもあんだよ! 幸せって大切だろ、一生のことまで考えが行くときもあるだろ、重いだろ、重要だろ。
へなへなお笑い系の延長してたって最後は軽いやつに出会って軽い一時だけの喜びに浸って終わるんだよ、そんな運命になるしかないんだよ」
“運命は自らが、導くもの! つくるもの!”、と誰が云ったか知らないが・・・、おれだ!

「云ってる、重い、ってゆの分かるよ、でも・・・」

「愛乃の云ってることも分かる。じゃあ、“大義は希望”、“真誠は誠実”、“万民に資するは多くの利益生むよう、社会へは当然として、自分の利益のため、て解釈すりゃいいんじゃね」

「ぅんー、なーるほど、固い話もいいね、翔大の筋肉も固しいねw」

うんうん、子供みたいに素な気持ちで惚れてくれてるな~!と独りご満悦になりつつ「まのが、軽過ぎなんだよwそれでも偏差値70の大学生かよ?ハッハッハハ」 

「あっ、云ったなあ!このキザ野郎おっ」

翔大の後を追うように席から飛び退いて逃げる彼を、笑って半切れ顔モドキしながら、愛乃が追いかけ始める。呆気にとられた従業員や他の客たちの視線が一斉に二人を追う、みな呆れ笑いな目をして。

程なくショップを出た二人は、表参道から渋谷へブラブラ歩きへと。

ブラリン~コ~ン♪ と途中に立ち寄った渋谷パルコ前、大戸屋でのランチ、その後は渋谷スクランブル交差点前に立つふたり。

あそこいつも味濃くない。
あー、おれも思った。
どこもかしこも健康ブームですね、これが怪しい、肥満原因は肉!と断定した半年後には真逆な説が幾つも幾つも出るんだよな、肉で太ることは絶対ない、肥満の元はお米だ、だったらパン・ラーメンは良いのか?どれをどっちを信じたら良いか。

気になることはどうしようも止められないんだよ。
その後、トイレにいようが、学校にいようが、駅で欲求不満族にガン見されようが、思い出すもんだ。
この気持ちを奮い立ったせる何かがある。何故か、|(はや、勇む気持ち)る。

さっそく電話の先から会ってこの件について話すことを決めた。
そう!そう!そーなんーだよー、互いの姿を確認し合うと既にふたりは意気投合していた。

じゃあ!行こー!

この二日後、ふたりは、再び国会図書館に。
やがて、めくるめく内、主人公の傍にご到着~!

そこはスコットランド。寒村ではあるがみなが活気に満ちた市場。
ワイワイ賑わう市場。
紅顔、好男子、Andrew Carnegie当時10歳になろうとする頃、な少年が居た。
と云っても未だ幼顔残る初々しい少年の姿と云った方がふさわしく。

田舎街と云ってしまえば田舎にはちがいないがここの住民にはその田舎臭さは|(うか)がえない、特に若者達には比較的、屈強かつ端正な面立ちの人たちが、他の地域に比べ、他都市と比べてもだが、比較的多く混在している気がする。

そう目立って見えるのは、何故だろうか?
それもそのはず、昔、スコットランド王家の居城のまさに御膝元、大いに繁栄を謳歌した城下町であったはず。
ふむふむ、奈良・京都的と考えればいいっか。

ここを中心に、様々な地方から集まった民が増えていき、文化が栄え、経済も発達した、歴史ある古都なのである。その名残漂う地、そのような子孫達のせいなのであろう。
その|末裔(まつえいorばつえい)の多くが住むダンファームリンという歴史と風格ある風土であったため、若干、他の地とは異なる|風貌明媚(ふうぼうめいび)な環境をも呈している、納得。

ところがナウ、こうも変わってしまったか、今日残ったのは人々の気質と面影くらいで、当時の繁栄はすっかり失せて、貧困の街と化していた。
奈良も今じゃ東大寺・薬師寺・春日大社・こうふく寺など神社仏閣とあと何がある? ある-ある-あるさ、人口ランキング47位中30位百三十万人はご立派(流出進行形だけど)、奈良県立大学医学部偏差値72、鹿せんべいの奈良公園・・・やっぱ・・神社に軍配だな。いいじゃんか、神社ニッポン一は大いに誇ったら良い。

当時の繁栄は失せて貧困の街と化したと今云ったが、これも良いじゃんか。
ここ奈良と似て、そこの大多数の人々にとって確かにそうなのであるが、伝統ある歴史に、暮らしに根付いた故郷に行き交う同郷たちにとっては貧乏と、かくありき風貌とは別であった。
|なかんずく《特に》、新たに誕生してきた次世代子供たちや若者たちには尚更ながら関係ない!という顔である、わかる。

皆、伝統ある歴史に・暮らしに根付いた故郷に・行き交う同郷たちに、これら全てに、むしろ誇りと愛着心を抱いているからです。

そりゃーそーだー、風土とはそういうもんだ、灼熱の地では皮膚は黒くなり、土まみれのアジア耕作地一帯の原民は黄色となり、太陽紫外線のあまり来ない地では白くなる、この人種別肌色に関してはまったくの素人考えだから鵜呑みにはしない方がいいぞー。

この誇り高きスコットランド人の気質つまり鼻っ柱の強いプライド意識とも云えようが、実はもう一つの理由があったのだ。
その話をするには古代史事に戻らざるをえない、しょうがない。

かの世界最強国家ローマ軍の進攻を被った時にスコットランド人は老若男女一丸となってその軍勢を、多大な犠牲を払いながら決してギブアップせずに、徹底的にやつけまくった。あのローマ軍をだぞ。
当時、飛ぶ鳥を落とす勢にあったローマ軍を打ち破るとは、今でなら、ワイドショーぶっちぎりの号外が出るほど連日トップニュースとして賑わうはず。

|命辛々(いのちからがら)逃げたローマ軍は、隣国のイングランドの端まで追い詰められ、全軍必死になって命をかけ強固な砦を|急遽(きゅうきょ)築き上げ、かろうじて全滅は防げたが、結果として、スコットランドは、占領されることなく、独立国家維持に成功した。

何を食ったらあんな強くなるんだー? 流石、ラクビー世界ランキング6位ナウ。
ニッポンも追いつけ!ニッポン!!ニッポン!!

ハマったっていいじゃんか -4- aPieceOfLUCK

ハマったっていいじゃんか -4- aPieceOfLUCK

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-12-07

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